色彩検定1級 2次 Vol.05 PCCS トーン その3
前回のトーンの話はさらに続きます。
以前、PCCSの色相を手がかりにした配色について解説しましたが、トーンでも同じような配色の考えがあります。
トーンを手がかりにした配色
トーンを手がかりにした配色はおよそ3種類あり、これもまたよく試験に出ます。
数が少なくわかりやすいので覚えてください。
同一トーン配色
pとp、またはltとltなど、同じトーンの色の組み合わせの配色を同一トーン配色と言います。
明度と彩度の差が少ないのでまとまりやすいです。
次回で解説予定ですが、トーンには名前以外にもイメージがあり、例えば pには優しい、かわいい、女性的と言ったイメージがあります。
同一トーン配色だとそのトーンのイメージがそのまま反映されます。
また同一トーンで異なる色相(色相まで同じだと同じ色になってしまうので配色ならない)と言うことはドミナントトーン配色、トーンイントーン配色にもなります。
この辺の配色の解説も今後行う予定です。
類似トーン配色
トーンの区分で隣り合う位置の組み合わせを類似トーン配色と言います。
隣り合うとは、縦や横はもちろん、斜めも含まれます。
例えばsfの類似トーン配色は下図の通り、b、lt、d、p、tlg、gが該当します。
明度や彩度が同じまたは近いので共通性があり、やはり似たようなイメージとしてまとまりやすくなります。
トーナル配色はsf、d、ltg、gのみの配色ですのでこの類似トーン配色に該当します。
上の図だと一見bとdpも類似トーンに見えますが、本来はsが間にあるので類似ではなく次に紹介する対照トーン配色になります。
対照トーン配色
トーンの距離が離れている組み合わせを対照トーン配色と言います。
主に明度が対照的なトーンと彩度が対照的なトーンに分かれます。
高明度に該当する明清色のトーン(b、lt、p)と低明度に該当する暗清色のトーン(dp、dk、dkg)の組み合わせの配色が明度が対照的なトーンになります。
高彩度のトーン(v、b、dp、あと一応s)と低彩度のトーン(p、ltg、g、dkg)の組み合わせの配色が彩度が対照的なトーンになります。
pとdpの組み合わせになるとどちらにも当てはまるので明度も彩度も対照的なトーンになります。
ltとd、ltgとdkgなどトーンを一個挟んで一見離れている様に見える組み合わせの場合は上の図に当てはまらないので対照トーン配色にはなりません。
ltgやgなどは組み合わせによっては彩度が対照的なトーンになりえますがsf、dの中明度、中彩度のトーンは明度、彩度のどちらの対照トーン配色にもなりえません。
トーンを手がかりにした配色についての解説は以上です。
試験でもよく出ますので覚えてください。
上で書いたように、微妙に離れた距離でも対照トーンに当てはまらない場合もありますがおそらく実際の試験ではそういう紛らわしいことまでは聞かれないと思います。
次回はトーンのイメージについて説明します。
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