色彩検定1級 2次 Vol.01 PCCS 色相環 その1
これまで色彩検定1級1次の記事をいくつか書いてきましたが、これからは2次の記事を書いていこうと思います。
2次は実際に色を見極める目も必要ですが、これまで3級、2級で学んだことを総動員しないと合格できません。
逆に言ってしまうと上記の事項を完璧にマスターしていれば1級の教科書の内容を全部忘れても2次は合格できてしまいます。
それほどまでに大事な3級と2級の、基本的なことや覚えておくと理解の助けになることをいくつか書いていきます。
PCCS 色相環
2次試験では何をおいてもPCCSの知識は不可欠です。
マンセル表色系も必ず出ますが、すべての標準はPCCSだと心得てください。
最初のうちはまずPCCSを振り返って理解を確認しましょう。
ここではPCCSのうち色相環を確認します。
色相記号
上の色相環の通り、PCCSでは色相を24に分けて表しています。
なお、この色相環の色は正確ではないのでご了承ください。
トーンで言うビビッド(V)のみ24色相で、その他のトーンは「新配色カード」で存在しないため偶数の12色相のみです。
この割り当てられた数字は色相番号と言い、対応する色名から取ったアルファベットと合わせて赤なら2:R、黃なら8:Yなどを色相記号と言います。
この番号とトーンを組み合わせて色を表現できますが、これらの数字がどの色を示しているのかは試験でも出るので必ず覚えましょう。
色相における明度
同じトーンでも一番上に配置されている黄(色相記号 8:Y)が一番明るく一番下の青紫(20:V)が一番暗いです。
そして左と右で同じ高さの色は同じ明度になります。
例えば4:rOと12:Gはどのトーンでも同じ明度です。
心理四原色
単純な純色の赤、黃、緑、青は心理四原色と言います。
PCCSでは上の色相環で三角で示している2:R、8:Y、12:G、18:Bがそれに当たります。
なお、これらの色の反対(色相環で向かい合っている色)14:BG、20:V、24:RP、6:yOは心理補色と言います。
色料の三原色
上の色相環で灰色の矢印で示されている黃(8:Y)、緑みの青(16:gB)、赤紫(24:RP)は色料の三原色と言います。
減法混色の三原色のイエロー、シアン、マゼンタに当たります。
色相環では3等分されたトライアドなので覚えやすいです。
色光の三原色
上の色相環で点々で示されている黄みの赤(3:yR)、緑(12:G)、紫みの青(19:pB)は色光の三原色と言います。
こちらは加法混色の三原色のRGBに当たりますが、純色の赤と青ではないしビビッドでないと表示されないv3とv19であるなど覚えにくいです。
暖色と寒色
色相環の通り、1:pRから8:Yが暖色で、13:bGから19:pBまでが寒色で、その他の色が中性色と言います。
どこからどこまでかなのが覚えにくく、特に寒色はわかりにくいです。
一番明るい8:Yは暖色ですが一番暗い20:Vは寒色ではなく中性色なので注意。
今回はPCCSの基礎ですが必ず試験に出ると断言できるのは色相記号や色名のみです。
他の要素は直接試験には出ないかも知れないですが理解はしておきましょう。
次回もPCCSの色相環の説明ですが、次は試験にかなり出る配色についての解説を行います。
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