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DIALOG IN THE DARK

ダイアログ・イン・ザ・ダーク
~内なる美、ととのう暗闇。~
『五感』

行ってまいりました。

元々は「ダイアログ・イン・ザ・ダーク 対話の森」に行こうと思っていたのですが、『五感』も開催中、しかも会期を延長して7月9日まで、とのことだったので、お先にこちらを。

なにより私の今年のテーマが「ととのえる」なので、「ととのう暗闇」なんて言われてしまったら、これはもう行くしかないと。

もう一語一句に惹かれますね。

ダイアログ・イン・ザ・ダークをご存じない方のために、公式HPから説明書きをお借りします。

目以外のなにかで
ものを見たことが
ありますか?


ダイアログ・イン・ザ・ダークは、視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した”純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の様々な感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメントです。
これまで世界47カ国以上で開催され、900万人を超える人々が体験。
日本でも各地でオリジナルイベントが開催されています。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク (dialogue.or.jp)


はい、本当に「純度100%の暗闇」でした。

直島の家プロジェクト「南寺」(ジェームズ・タレル 「Backside of the Moon」)とは違って、90分間そこにいても目が暗闇に慣れるということはなく、本当に最初から最後まで何も見えません。

だからこそ視覚以外の聴覚・触覚・嗅覚・味覚が研ぎ澄まされます。

「人間の脳が受け取る情報の8割は視覚から」と一般的に言われていますが(この情報の正否はここでは措いておいて)、視覚情報を失った中であらゆることを体験・体感し、様々なことを考えさせられました。

私が体験した回には私以外に2名いらっしゃって、お二人とも個人での参加でした。

企業研修の一環として会社から勧められたTさんと、最低月1回のエンタメ体験を会社から命じられているエンタメ業界で働くMさん。

私達をアテンドしてくださるのは視覚障害者のSさん。

ちなみに私がダイアログ・イン・ザ・ダークに興味を持ったのは、同時通訳者の田中慶子さんがVoicyで絶賛されていたのがきっかけです。

余談ですが、同じくVoicyを毎日拝聴しているbook cafeの荒木博行さんとそのリスナーさん達が、奇しくも同じ日に「ダイアログ・イン・ザ・ダーク 対話の森」を体験されていて勝手に運命を感じたり…。

ネタバレになってしまうので内容については具体的に語りませんが、90分間「初めまして」の者同士で声を掛け合い、手を取り合い、様々な体験をし、各々が感じたことを共有し合いました。

漆黒の暗闇の中では、年齢も肩書も関係なく皆フラットな存在になれるかと思いきや、アテンダントさんは圧倒的に優れていると感じずにはいられませんでした。

視覚障害者であるが故に暗闇には慣れている、というか視覚情報がないことが標準なので当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが、暗闇の中で熱いお茶を湯呑みに注いでくれる等(ネタバレすみません)、どうやって?と思わずにはいられない数々のスムーズなアテンドに感心するばかり。

視覚以外の感覚が研ぎ澄まされているので、そういった表面的なことだけでなく、「見えない」からこそ「みえる」ものがあるんだろうな、と思いました。

暗闇の中での体験を通して、自分は日頃どれだけの物事をきちんと感じ、味わえているのだろうか?と考えさせられました。

ただでさえ疲れやすいHSPなので、心身の不調が続いているここ1~2年は意図的にかなり情報を遮断してきました。

でも余計な情報を遮断するだけでなく、日々の些細なあれやこれやをしっかり味わい、慈しむ余裕を持ちたいなと改めて思いました。

そして、もっと人に優しくありたい、とも思いました。

電車内では苦痛に感じる他者との距離も暗闇の中では安心を感じられたり、ほんのちょっとの声掛けでお互いに救われたり。

何を感じるか、何を読み取るかは人それぞれだと思いますが、是非一人でも多くの方に体験してもらいたいなと思います。

ちなみに私はこの日も頭痛が酷く、全体的に体調が悪かったのでギリギリまで参加するか悩んでいたのですが、ダイアログ・イン・ザ・ダーク体験後は体調が良くなっていてびっくりしました。

いつもは都会に出かけただけでぐったりするのに、その日はわりと朝早くからあちこち移動していたのにも拘わらず、帰宅後も元気なままで少し身体が軽くなったような気すらしました。

ととのえられたのかも?

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