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裏話「無垢なる哀歌にさよならを」

2020.7のカイシンゲキでお魚ダンサーさんと片恋合同誌を発行させて頂きました。それに収録されている私の担当について小話をしたいと思います。だらだら書き綴っているので流し見で。

そうだ、合同誌出そう

合同誌やろうと最初に言い出したのは私だけど、ひらめいた!とばかりに「片恋合同誌!」「両A面で!」と矢継ぎ早に提案してきたのはお魚さんでした。
私が言い出してから割とすぐにこうなって、30分だかでまとまったからいっそ清々しかった。
あみだ機能で決まった私の担当は「新一が快斗に片想い」

……お、おう。
私は攻めが受けを溺愛しているのが好きだ。快新も例にもれず快→→→→→←新みたいなのが好きだ。もっと言えば、これは見た目であって実は新も快のことどうしようもなく深く愛してしまっている、みたいな。お互い重い、みたいな快新が好き。
なので、得意なのは快斗の恋である。しかし今回決まったのは逆。

「片想いから始まって、最後両想い」
なんということだ。新くんが恋をしている間、快は新くんのこと恋してない。え、そんな快くんいる??いやいるけど、そういうのも読むけど、私書ける???書くんだよ!!!!ということで、恋はしてないけど新くんを盗聴ぱーりーしてる快くんになりました。受けに執着している攻めもすき。

この快くん、365日9年近く工藤邸に盗聴器仕込んでるけどいつも聴いてるわけじゃないんです…。ただ自分のリズムで、鼻歌を歌うような感覚で好きなときに新くんの気配を聴いているだけなんです。

成長コくんについて

春先、丁度中学生くらいの成長コくんと大人な快との歳の差犯罪CPが私の中でブームでした。春だね。
私は新くんが性的に酷い目に遭うのが苦手で、あまり惨いのも苦手なんだけど、日々熱に侵されるとか昏倒するとか新くんが弱る展開は好きです。
解毒薬が完成せずに年月が流れやがて蓄積されていったストレスで心が摩耗し不眠症に陥る新くん。重い。でも書きたい。(書いた

ここで私は「新くんは強い。弱くない。弱々しい新くんは解釈違い」という戦争を起こして頭を悩ませていたんですけど、「身体が限界を訴えるときまで本人は楽観視していた」「不眠症も実感が薄い」とすることで何とか共生できました。
解釈違いと戦いながら自らが興奮できる楽しめるすれすれのラインを見出すの、難しいけど癖になるぜ…。

話の内容が落ち着くまで、成長コを快が引き取って同居しているとか、一時的に同居するとか、バカンスに出るとか、そんな案もありました。

致す年齢

これ、これ~~~~重要視しているんです、新くんが快に身体を捧げる年齢。
私は14、15くらいの成長コくんと快が致す妄想をしては滾っていたんですけど(年齢差体格差やべえ~~)これ私の倫理観ではギリギリで、本にするならもっとマイルドにしたいなって……。

私は小学生であるコくんに性的接触をするものも苦手で……(たまに嗜むけど)それに快はいくらコくんの正体を知っていても小学生の身体に不貞は働かないし、中学生を犯すこともきっとしない、大人だから。知らんけど。
ならやっぱり、致すのは元の身体と同じ年齢である17歳だなあって。
でも欲を駆り立てるには十分な年齢だから中学生にキスはありだなって、キスは許しました。

成長コくん14歳の夏にキス。冬にまたキスと添い寝を殆ど毎月、二年以上。16歳からはプラス新の見えないところにキスマ。17歳1か月で初めてのディープキス。
よく辛抱したな~~~~~~~って思うけど、いつものすあんの書く快なら到底待てない。この快は新を恋愛対象として見ていないから耐えられただけで、快がまだ落ちていない縛りがなければとっくに屈していたところだ。二年以上触れるだけのキスと添い寝て。赤ちゃんか。

新も毒薬とかのせいで性欲が乏しいので、好きな男とこんなじれったい関係を続けていてもムラムラしていないんですよ……。性欲赤ちゃん。かわいいね。

すきな飴玉を舐めるみたいに呑気に恋の味を楽しんでいた新は重い感情を持った男にまるごとぱくっと食べられちゃうんですねえ。はは、たのしい。

表紙

全部で九本ある向日葵は快くんが新くんに上げた向日葵の数と同じです。生花で朽ちるから実際九本揃う訳じゃないけど。
死んでいるかのように瞳を閉じている17歳の江戸川、そして中学生の描写もあるので学ランを羽織らせ。🌻えぐかったけど、褒めてもらえたのでサボらず描いてよかったです。

最後は工藤に戻るのか江戸川で有り続けるのか、どちらにも取れるよう終わらせたけれど、新くんが心の不安を取り除くことで新たな自分に生まれ変わるという意味では(それまでの)江戸川の死とも言えるのかなあ、なんて。棺桶にでも入ってそうな新くんだなって思ってるんですけど、果たして江戸川は死ぬのか、という暗示でもあるとかないとか。

タイトルはいつも案を出しながら本編を書いてる後半か書き終わってから決めています。
イメージソングはpornoの「瞳の奥をのぞかせて」(ニュアンスが近い)なのでそれに近い候補が有力だったんですけど、最終的にこの表紙案が上がったときタイトルを寄せたくなってこれに決まりました。表紙からタイトルが決まる私の中で珍しいパターン。

その後について

録音した初夜の音源を流しながらの羞恥心モリモリせっせは一度はやってほしいですね。

工藤に戻るときには身体の収縮はあまりないとはいえ体内に残る毒薬を無効化する為に激痛は伴うと思われるので快くんに抱き締められ爪を立てながら耐えきるんでしょう……。「おかえり、はじめまして」って快くんに微笑んでほしい。勿論時計台で間接的に会ってることは知ってる上で。

ここまで読んでくださったんですか?天使……??お付き合いいただきありがとうございました。

すあん

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