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Peel Switch / Rotationにおけるエラーと対策

こんにちは、現代バスケットボール戦術研究(MBTR) @MBTResearch(X / 旧Twitter) です。(togetter / YouTube / ブログ
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以前、2記事に渡り、Peel Switch / Rotationについて解説しました:

また、関連したPeel解説動画も別途作成しています:

しかしながら、上記記事でも一部取り上げましたが、このPeel Switch / Rotationには、運用上どうしても起こりがちである複数のErrorがあり、実戦でしばしば問題となります。

そこで今回は、当マガジン第42回として、Peel Rotationで陥りがちなエラーを取り上げ、それに対する対応策を練ることとします。


⓪Peel Switch / Rotationの概説

詳細は上述した記事群をご参照いただきたいですが、まずPeel Switch / Rotationの概要を説明しておきます:

Peel Switch / Rotationは、上図の通り、DriveないしCutによってget by / blow byされたディフェンダーが、他のオフェンスへSwitchないしRotationし、その分のDFがCoverage & SwitchするというDefense Conceptです。

Shot Contest / Ball Pressureの強化と、そこから抜かれた場合のSeparationの抑制という二兎を追うためのDFシステムであり、PNRディフェンス等々との組み合わせで様々な発展パターンが存在します:

今やどのトップチームでも大なり小なりそのエッセンスは導入されていると言っても良い程dominantなコンセプトとなったPeel Switch / Rotationですが、そこには後述するような特有の頻出エラーがあり、対策が必要です。



①Cut the Rotationに弱い

Peel Rotationに限らないかもしれませんが、『DriveないしCutで抜かれた分をCoverage & Peelで補填する』という方策を取る関係上、Coverage & Rotationで生じる配置移動に対し、どうしても出来てしまうRimへのカットコースに対してOff-BallからDiveを仕掛けられると対応がかなり難しいです:

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バスケットボール戦術についての研究ノートを掲載。 月1-2回程度更新。

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