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Backdoor Setの類型化 -実際のセット例を用いて-

こんにちは、現代バスケットボール戦術研究(MBTR) @MBTResearch(X / 旧Twitter) です。(togetter / YouTube / ブログ
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完全にDFの裏をかく流麗なBackdoor Setはバスケットボールの華の一つですし、バスケ戦術家にとっての垂涎の大好物と言えるでしょう。

また、バックカットは表と述べる指導者もいる程に、バスケットボールにおけるBackdoorのプレゼンスは特別です。

今回は本マガジン第41回として、実際のBackdoor Setをサンプリングしながら、その類型化をはかり、新しくBackdoor Setを作って運用していくためのヒントを模索していくこととします。




⓪Backdoorの戦術的意義

ディナイやTop-LockといったアグレッシブなDFに対して、その裏をかきRimを攻めるBackdoorは、最も基本的かつ重要なCounterに間違いありません:

もしBackdoorを使いこなせない(あるいはそもそも選択肢にない / ほぼ選択しない)チームなら、そうしたチームにPressureをかけて混乱に陥れるのは非常に容易になってしまいます。

というのは、Receiverにリムを攻める選択肢がないなら、DFはディナイやプレッシャーに専念することが容易になり、また他のカバーDFを引き寄せることも出来ないため、オフェンスの展開が大変困難になってしまうからです。

Backdoorをオプションとして見せつけるだけで、DFは腰が引け、カバーDFの警戒も高まり、結果的にパスやC&Sにかかる圧力が大幅に減ることになります。(こうした意味で、バックカットは表と位置付けることも、戦術的には一定の妥当性を帯びると言って良いかもしれません)

また、さらに"裏"を返せば、オフェンス側のやりたいことや思惑を何とか阻止しようとするDFは、オンボールDにせよオフボールDにせよよく前のめりとなってしまいがちなわけですが、そうした心理状況においては用意されたBackdoor Setに対して無防備に近くなり、オフェンス側にとっては貴重な2点(あるいは3点プレー)を得る大きなチャンスとなります。

こうした戦術的なBackdoorの位置付けの中で、洗練されたBackdoor Setを持ち、それを的確に遂行することは、チームの勝利に大きく関わると言って良いでしょう。

以下では、Backdoor Setの実例を用いたカテゴライズを通じて、セット作成・運用の何かしらの手掛かりを得ることを目指します。


①Decoy

最もCommonなBackdoor Setのパターンは、他のプレーヤーやアクションをDecoy(囮)とするものです。

百聞は一見に如かずで、さっそく具体的なパターンを見て行きましょう:

例:Stagger Decoy DHO

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バスケットボール戦術についての研究ノートを掲載。 月1-2回程度更新。

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