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Rによる二次的データの分析

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社会的データについてRStudioを使ってグラフを作成したり統計学的分析をおこないます。
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2023年3月の記事一覧

北九州市長選挙出口調査の年代別得票率を対応分析によって再分析

2023年2月5日に北九州市長選の投票が行われ、出口調査に基づいて西日本新聞が各候補の年代別得票率を帯グラフで示しています。しかし、2月7日に発行された同紙の記事に掲載された帯グラフには、重要な情報が欠落しています。この帯グラフにおいて、パーセントを計算する際の分母として用いられた各年代の回答者総数が示されていません。 そのため、年代による差がどの部分で統計的に有意なのかが判断できません。例えば、武内和久候補の得票率が10代と20代で差があるかどうかを確認するためには、10

北九州市長選挙(2023年2月5日)

1. 選挙管理委員会資料 北九州市長選挙開票結了速報 2. モザイク図の作成 3. モザイク図の解釈 どの区でも1位は「イメージ戦略」で成功したといわれる武内和久候補——コンサルティング会社代表取締役で2019(平成31)年4月の福岡県知事選挙では落選した——であった。彼が今回最も強かったのは小倉北区だったようだ。逆に言うと、相対的に弱かったのは門司区(と若松区)であった。武内和久候補の公約は「100万都市の復活」と「稼げる街」というものであった。選挙戦をどのような組

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モザイク図と対応分析のグラフとで見てみる北九州市長選挙の結果

対応分析のcaパッケージを初めて使ったのは2009年のことだった。

Package ‘ca’ Michael Greenacre 著、藤本 一男氏訳の本がオーム社から出ている。 『データサイエンスのための統計学入門・第2版』(黒川利明氏訳、オライリー・ジャパン)の第7章の「コレスポンデンス分析」でも、caパッケージが使われている。翻訳の誤りが各所にある。 library(ca).tbl <- matrix(c(12593,20650,23579,9256,9117,30032,7387,3088,4884,5968,3243,2004,

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クラスター分析のデンドログラム