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どれくらいの愛情/白石一文
積読本📚の中から、白石一文さんの著書
「どれくらいの愛情」を拝読📖しました。
(2022,2,23 読了)
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「目に見えないものの確かさ」をテーマに綴られた4作品を収録した中・長編小説集。
恋愛小説というとなんだか軽い感じに思えますが、白石一文さんの物語にはもっと深い部分の人間の愛のあるべきところが描かれているように思います。
小説なんだけれど、スピリチュアルに通ずる部分もあるし、生き方指南のようで気付きを得る部分もたくさんあるので、小説には珍しく付箋だらけになってしまいました。
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「いくら肉体を捧げても成就(じょうじゅ)なんてしやしない。誰かを救いたいと思ったら、大切なのは、まず自分の心でその人の絶望や苦しみを分かち持ってあげることなんだよ。」
肉体を捧げるというのは、何もセックスのことだけではありません。
相手のために行動するということも含まれています。
でも、「〜してあげている」という行動は自己犠牲が伴っているもの。
それは相手の心に寄り添った行動ではなく、自分を承認して欲しいがための行動です。
相手が幸せになることで自然と自分も幸福感で満たされるというのが、相手に心を寄せられている本当の愛なのでしょう。
その取っ掛りとして、まずは相手の絶望や苦しみを分かちもつことなのでははないかと思います。
4作品を通して感じたのは誰かを幸せにしたい、誰かと幸せになりたいと考える前に、自分がどうありたいかという事がやはり大切。
自分のことが分かれば、自分が必要とする誰かを見極めることができていくのかもしれませんし、今私はそういうことをしっかり考えねばならない時期のようにも感じます。
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