夜な夜なTSUTAYA徘徊女がお勧めするdvd達㉖
本日私がお勧めしたいのは、たった今見終わった【さよなら歌舞伎町】
個人的には歌舞伎町には、映画館に行く為の通り道だし、新宿駅はなんとなく大嫌いだし、それでも、椎名林檎の「歌舞伎町の女王」は朝から聞いて、ノリノリで口ずさむんだけど、やっぱり彼らの生活は私とはかけ離れていた。
全くもって、デリヘルとか、ラブホとか、身体を売ってミュージシャンデビューとか、犯罪を犯して逃げ回ってる、とか私との接点は1ミリもない世界だったんだけど、なんとなく、この木曜日の仕事後の23時に、どうしようもない気分になって、なんでか分からないけどイライラして、自分が何をすればいいのか分からなくなって、「何してんだろう」って何千回も頭の中で無駄に考えて、最近お気に入りのアルコールと温かいのか冷たいのか分からないコンビニ飯を食べながら見始めた。
大概、何をすればいいか分からないときって、何も考えずに寝ればいい、なんて言うけどその通りに寝て翌日スッキリすることも大事だし、こうやって夜更かしして、モヤモヤしながら朝方に寝るのも両方好きだ。
何かを考えているようで、何も考えていない、この時間はおそらく、ビジネス本によく書いてあるような「時間の無駄」なんだろうけど、人生なんて無駄だらけだし、(椎名林檎は夢だらけって言ってるのだが)そんなんだったら、その無駄を無駄と知りながら過ごそう、なんて思ったりして、とりあえず22にもなって、まだまだ何かに対して、反発して生きていきたいときがあって、相変わらずどうしようもないなー、と思わせられる。
今日はなんていうか、いつもは基本的にハッピーエンドが好きで、心温まる系が好きなんだけど、(そうそう前回みたいな小林聡美さんが出てきそうな映画が好きなんだ)、たまにそういうものを観るのが辛くなって、というか、受け入れられない日があって、だから、あえて私とはかけ離れた、世間一般的に不幸と思われている映画を観たい気分だった。
そういう不幸と思われている映画を観ることで、ああ、私の下がまだいるよ、という安心感と優越感に浸りたいのか、ただただ、そういう自分の知らない世界を見たかったのか、わかる、まじ人生辛いよなって共感したかったのか、どの感情なのかは分からないが、とにかく、今日、ついさっきこの【さよなら歌舞伎町】を観てモヤモヤが無くなったわけではないけれど、良かったなと思えるくらいの良い映画だった。
これを観て、3箇所くらい好きなフレーズがあったんだけど、メモもしなかったし、それでも1つだけ覚えているのが、【我慢って、ある程度のところまでは我慢できるんだけど、その制限を超えると我慢ができなくなる】って言っててすごい納得した。
ある程度はできるのよ、それでも、まだ、我慢しなきゃいけないの?まだ?まだ?っていうこの終わりの見えない感情の行きどころはどこまでこのままやっていけば良いのか分からなくって、最終的に爆発しちゃう。
それが、おそらく、【我慢が足りない】ってことなのかもしれないけど、何もかも我慢すれば良いってもんじゃないし、でも生きていく上で、我慢って物凄い必要なエネルギーだし、どこまで我慢するか、どこで諦めるか、どこで逃げ出すか、それを決断するタイミングってすごい大事だなって思った。
我慢し続けること、
我慢を辞めて、プランBに変えること、
我慢を辞めて、自暴自棄になること、
なるべくなら、続けたいし、辞めるならプランBをちゃんと持っていたい、そのスマートさを忘れないようにしていきたいって思った。
自暴自棄だけは避けたいな、ってつくづく思うんだけど、これまで何回も自暴自棄になってきた私からしたら、自暴自棄になりたくて、なったわけじゃねえ、っていう気持ちもある。
身体を売ってお金を稼ぐ女たちに、私個人的にはものすごい興味があって、そういう仕事をしたい、とか憧れがある、とかそういう訳ではなくて、おそらくいつか、私もそのような仕事に就かざるを得ない状況に陥るかもしれない、という未来への不安を感じているからだ。
だから、中村敦彦さんの、著書【東京貧困女子】を本屋で、たまたま出会い、タイトルに強烈に惹かれ、思わず立ち読みし、その最中に、物凄く地面が揺れて、自分自身が下に落ちていくような感覚を覚えたのだろう。
誰もが将来のことは分からない、どうやって生けていけば良いか分からない、自分じゃどうすることもできない、先行き不安の未来を楽しいと捉えるか、苦しいと捉えるか、捉え方は人それぞれで、私の場合は、将来が楽しみで仕方ないときと、将来は身体を売って稼いでるかも、みたいに温度差が激しくって自分自身もついて行けないほど、自分に疲れる。
実は、最近の大田区蒲田の3歳の娘を放置した、育児放棄したみたいな、育児に疲れた母親のような映画が見たかった。
このニュースはとてつもなく私の興味関心ごとであり、このようなニュースを聞くと、毎回心の底から痛む。
それでも、そういった類の記事や映画を積極的に見る原因はやはり、自分もそうならない為に、その女たちの色んな感情を共有していたいが為なのだろう。
だから、今やっている長澤まさみの【MOTHERE マザー】も物凄く気になる。
人間全員が私は、犯罪を犯す心の部分を持っていて、多くの人はそれを丁寧に、蓋をしているんだけど、さまざまな要因が重なり合って、たった1つのきっかけで、我慢が出来なくなり、溢れ出し、つい、犯罪を犯すかもしれないと考えている。
ちゃんと蓋をしている自分はまだ偉いし、それが当たり前かと言われれば当たり前なんだけども、これからも丁寧に蓋をする為に、私は今日もなんとか好きな自分の状態を保ちたい。
前田敦子はやっぱりあっちゃんで、可愛かったし、染谷将太もなんか、居そうだよなあ、って感じ。個人的には韓国のカップルと、家出少女が好きだった。
この汚い世の中だけど、それでも美しいこともあると再確認させられた。
あちゃちゃちゃちゃ〜。