鉄道関係者へ〜愛を込めてこの文を〜by「若干の」鉄子より
電車が好きだ。別に車両の名前が言えるとか、何線に何駅があるとか、電車の部品とか、電車が何からできてどうやって動いているとか、そんなこと私にとってどうでもいいことで電車に乗っている、私が座っているだけで動いてくれるあの空間が大好きだ。
特に、好きなのは都内では山手線だし、好きな駅は品川駅(あの改札出た後の港南口方面の広っっい開放的な通路と、新幹線乗り場の上のスタバが好き←このスタバは夏が暑くて冬寒いんだけどそれも良き)と東京駅が特にお気に入りだし、さらに言えば、やはり馴染みのある山手線の右半分(五反田〜西日暮里)派だし、さらにさらに大崎から品川方面の右手側に見える景色と新橋から有楽町方面の右手側に見える景色にすごく興奮する。なんでか知らんけど…
華金の終電付近のあの駅の雰囲気も、この後どうする、的な目線の泳ぎ具合も、始発の、人間達の温度差も、そこらへんにある吐瀉物も、ホームの柵に寄りかかっているサラリーマンも、駅付近の牛丼屋で朝から騒いでいる人も(始発付近の牛丼屋の治安の悪さったら半端ない)汚ったないトイレも(良い意味で)何もかもが全部ひっくるめて良いんだよなぁ。。。
おそらく幼い頃から乗り物は好きなんだけど、その理由はよくパワフルな婆ちゃん(どのくらいパワフルかと言うと、21歳の私がニートのとき、65オーバーの婆ちゃんが元気に朝から働いてたことがあるくらい、このことに気付いてニート脱却成功した)その婆ちゃんと姉ちゃんと3人でよくデパートに連れて行ってもらった。デパートに行くときはいつも最寄りの駅から電車に乗って行ってたし、窓を見ながら、勝手に過ぎていく田んぼ風景を眺めていたし、「ちゃんと座ってなさい」とか「靴脱いで上りなさい」とか「チョコちゃん食べる」って何度も言われた気がする。婆ちゃんに、両親には内緒で買ってもらったゲーム機も、フランスパンの中にチョコと生クリームが入っている細長いパンが翌日の朝ご飯になるのも、そのデパートの屋上で今はもうないんだけど、小さい電車の乗り物があって、それに毎回乗っていたのも、全てあのたった2両の短い電車と一緒に思い出される。
そんな「若干の鉄子」の私がひょんなことから、超絶ありがたいことにJRの運転士さんと定期的に飲む間柄になった。それもこれもすげえH先輩のおかげなのだが、人との縁って本当に面白いなって思う。
私は彼らから、いろんな面白い話や貴重な話を聞けるし、彼らに言わせれば「若干の鉄子」の私はものすごく彼らの話す一つ一つのたわいない話が興味深くって、新鮮だ。
例えば、電車を運転していて、停車しているときに、小さい子供やそのお母さんが手を振っているのは可愛らしいのだが、たまに〝鉄オタ〟が一緒になって手を振っているのには、振り返しているか、どうか、みたいな話をしていて見るからに優しそうなダンディー風おじさん運転士は手を振り返すって言ってたし、ガタイのいいちょっと私と一緒で捻くれているオヤジ運転士は振り返さない、とハッキリ言っていた。どっちが良いとか良くないの問題ではなく、その話題一つとってもすんごい私からしたら面白いし、ウオッッッーってなる。山手線の運転士と喋ってるぞーーーって実感する。こうやって文字にすると〝若干〟じゃなくて〝普通〟に鉄子かもしらん、とも感じる。
私は山手線の電車に乗っている最中は未だに〝お登りさん〟なわけで、おそらく何年経ってもズッーと〝お登りさん〟なのだろう。電車に乗って街を走っているグリーンの電車と自分が好きだし、あの車体とか時間とか、車両によっても匂いが違うのもいいのよねぇ〜。
最近はあえて京都から岡山まで新幹線を使わずに在来線を乗り継ぎまくって旅行したり、そんで「やっぱり新幹線は偉大なり」と実感したり、来たことのない田舎の閑散とした、でも暖かい風景には懐かしさを感じられるし、老後はこっちで過ごしたいなんてぼんやり考えさせられる。(在来線超絶乗り継ぐのは、時間はあるけど金がない人にはおすすめ)
うちのあの婆ちゃんが布団を干しそうな天気の日はどの路線を走っていてもワクワクするし、超絶それはそれは乗り継ぎ日和だし、雨で地面がびしょびしょ、駅構内も滑りやすい、ヒールとくるぶしまでのパンツがビッショリの明らか不機嫌なお姉さんや、傘の持ち方が怖いおじさんとか、雨だけれども、爽やかなサラリーマン(やはり顔がイケメン)とか、雨の日こそいろんな人間がいるということを漏れ伝わってきてそれを揺られながら、見ているだけでも私は楽しい。改札機がピーって鳴っているのに笑いながら改札機を通り過ぎる外国人にももう見慣れた光景だ。
運転士さんは、何この女、って思うかもしれないが、たまにジッーと運転しているあなたを見ているのはこのワタシ!鉄子ですぞ!気持ち悪いって思わんといて〜!ただちょっと気になるだけ♡
目的地に行く一つの手段として電車を利用する私たち。その目的が仕事であれ、娯楽であれ、学校であれ、最後は帰宅するなり、もう少し【自分】と【時間】に余裕を持って景色を見てみたら、各駅から乗ってくる人の雰囲気を見てみたら、あなたも「若干の鉄子」になれるチャンスかもしれない。
だから私は中川家は大好きだし、駆け込み乗車なんてしないし、ベロベロに酔って駅構内で寝ゲロなんてもってのほかだし(そう言う人を見るのは大好き♡特に新橋周辺)鉄道関係者になるべく迷惑のないようその時間を過ごしたいと思ってる。
めちゃくちゃ、ズッーと、2、3年前から思っていたことがあって、これからの夏の時期、JRの駅にある自動販売機の「acure」のお兄さん達は私にとって夏の風物詩の一つで(彼らは主に自動販売機にドリンクを補充しているんだけど)あの日焼けした腕と肌と筋肉と、ダボッとした紺のパンツとスピーディーに無駄なくドリンクを補充する姿がたまらなくカッコ良くって、あのドリンクを入れる音と、電車がホームにくる音と、もうなんなんってくらいヨキ(好き・良き・恋の予期)佐川男子とかヤマトとか色々いるけど私は断然〝acure男子派〟です。これわかってくださる鉄子がいたら絶対コメント欲しい。今ようやく言えてスッキリしてる。
先日久しぶりに東京駅へ行った。やっぱりあの雰囲気は最高だったし、何が最高かは上手く言えないんだけど、あそこに行くとやっぱりテンションが上がる。ディズニー後の疲れ果てたギャルとJK達、素敵そうな老夫婦、見るからにエリートそうなサラサラリーマン、娘の買い物を待っている中年夫婦、プラカードを持ってスイーツをお店の前で宣伝しているお姉さん、彼女達には、毎回ああ一生懸命やってるな、と思うし大変そうだなと、感心もするし、ああやって大声を出してお店の前で宣伝するのって私にはできないと思うし、だからこそできないことはそれができる人はすごいと思うし、そもそも誰も私にその宣伝をやれなんて言ってないのに下世話なことを色々考えちゃう。でも世の中は多くのことは下世話で成り立っていると思うし、その下世話をどのように扱うかでその人の人格ができるわけで、兎にも角にも私は電車と駅が好きで、好きって良くわからんけど、もうなんか好きなんだ。
学生の頃、通っていた学校の最寄り駅と東京駅が近くて、東京駅付近の眼科に空きコマの時間を使って行ったり、八重洲地下街に少しのお買い物をしに行ったりした。気持ちの良い天気で、月曜日で、なんだか、お昼からの授業に行きたくないな〜なんて気分になって、そのまま東京駅をブラブラしたり、ついでに行きつけの美容院に行って髪をさっぱりしてもらってルンルン気分で家に帰ったことが何度かある。(美容院もまた東京駅から近いんじゃ!)そんなことをしているから留年になるわけで、まあ留年の話はまたここで。
山手線に乗りながら、なぜかGoogleで「授業・サボる」で調べたりして【授業をさぼり罪悪感を覚えることが重要だ】的な文章に引っかかり、私としては、わかるわかる、サボって罪悪感を感じてるんだけど、それ以上にこの平日に、しかも14時、15時に帰られる幸福は何にも代え難い。あの快感は、あっという間に授業をサボったと言う事実を忘れさせ罪悪感なんて通り越し、幸福感すら与えてくれる。(恐ろしきヤエチカ)
留年して最終的に「卒業できます」ってお世話になった先生に言われたときは嬉し過ぎて泣きそうになったし、そのまま2、3枚の卒業関係の書類を持ちながら、2、3時間かけて大好きな山手線に沿って歩いて帰ったのが懐かしい。卒業できるよ、って知ったあのエネルギーを使って2、3時間歩くのなんて全く苦じゃなかったし、なんならルンルンで、長谷川潤のポッドキャストを聞きながら歩いたもんだ。(そんときの気分は「安室奈美恵のBaby Dont Cry」だし途中浜松町付近のイタリア街でもれなくスケボーの人たち登場)今考えるとすっごいなんか頭のおかしい人見たいけど、振り返ると基本的には常に頭がおかしくて、でもその当時はそれが普通っていうか、それをすることが当たり前に自然なことっていうのはあるあるだよなあ。
終電が過ぎて、深夜たまーに徘徊をしている私は、よく終電後から頭にライトをつけて作業している人をよく見て、オオウ!って若干興奮するし(村上春樹を読むくらい)、ヒールを履いた足が痛いなんて思ってたけどなんかもう少し頑張ってみよう、って元気が出る。
いつか、近い将来寝台列車に乗って旅行をしたいし(芦原妃名子の漫画、【砂時計】より)いつか全ての路線を覚えたいし、より多くの駅に降り立ちたい。
学生時代は東京駅構内で働き、実は今現在は東急電鉄のある駅構内で新聞やタバコを売っている(主に)JRと東急で働いたので次はメトロかしらん、と密かに思いながら私は今日も電車に揺られて帰宅する。
by東京駅八重洲地下街スターバックスより
ps.よく分かんないけどなんか電車と駅について書いてみたかったし、お世話になってる知り合いのJRマンに読んで欲しかったし、上手く興奮してまとめられなかったけど、とりあえず、いやでも全然完全不燃焼なこのモヤモヤがあるんだけど、もっとおそらく細かく書きたいんだけど、とりあえず私の今の頭の中を書かせてくれて、ここまで読んでくれてありがとう。