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【社会人/博士/体験記】第9回「まあ…俺がすっげえ~ドカンと頑張れば大丈Vでしょう!」

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

このマガジンは、
働きながら、「博士後期課程="社会人"博士」
を目指す体験談です。

前回の記事はこちら ↓↓↓

今回は、入学に向け、
「先行研究」
をどのように読み進めていったか
について書いてみます。

1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


芋づるスタイル

さて、鳩がそもそも、修士課程がビジネススクールだったということもあり、博士後期課程に進むにあたってモグリ感が否めなかったことから、

「入学までに、どのような備えをしておけばいいか?」

というのは、鳩の最大の関心事でした。


いつになったら、「ある程度、専門的な知識が身についた」と言えるのか?


というわけで、指導教員になってもらう予定のX先生へ、どんな準備をしておけばよいかについて尋ねます。

X先生いわく、「まずは先行研究を調べましょう」とのこと。
そして、「ベーシックな先行研究調査の方法」として、次のような内容を教えてもらいました。

・軸となる先行研究者を選ぶ
・その著書で引用されている文献を探す
・さらにその文献で引用されている文献を探す

「鳩さんは手始めに、私の著書を1冊読んだ上で、
 各章で引用されている文献に触れてはいかがでしょうか」

と、ご提案いただけました。

1冊の本から気になるところから、芋づる式に先行研究を辿っていくのが、業界のスタンダードだとのことです。


まとめのノートを作ってみる

というわけで、鳩はX先生の著書を読んでみました。

初見だと、業界の内輪の話でわからないところも多いわけですが、
これまでの業務の経験やその他の本から知っていた情報から、
すぐに理解できるポイントも出てきます。


というわけで、1冊の本で気になる点をwordにまとめるところから始めました。


こうしておくと、
「あれって何だったけ?」というときに振り返ることができるだけでなく、
関連する先行研究を読んだとき、その内容を書き足すことで、
同じテーマに対して違う視点でどのような言及がされているかが多面的に理解できる、というメリットがあったので、
ほぼ初学者の鳩には非常に役に立ちました。



とはいえ、この作戦はそれなりに時間がかかるので、
「入学まで1年の猶予期間を設けてよかった!」
と鳩は思ったといいます。


ネットで論文を探す

さて、X先生から、
「できれば、関連する論文も読んでみるように」
というアドバイスをもらっていた鳩。


論文を検索する際は、主に「CINII」を使っていました。


検索フォームに、研究テーマや著者など、気になるキーワードを放り込むと、関連する論文がだいたいあがってきます。

鳩は以前、この博士後期課程とは関係なしに、仕事の一環として業界誌へ投稿したことがあるのですが、その内容も「論文」と見なされたのかCiNiiのデータベースに反映されていました。

いったい、いつ、どこで、誰がこのデータベースを更新しているのか、若干恐怖に思っている鳩です。


どういう仕組みになってんだ?


また、ヒットする論文にはリンク先が載っていて、そこから先でダウンロードできるときもあります。

……できないときもあります。

……と思えば、同じ論文のタイトルでGoogle検索をかけると、無料でダウンロードができるリンク先が出てくるときもあります。

「どうすれば、論文のPDFにたどり着けるのか」の基準を、よくわかっていません。

偉そうに「CiNii? 知っているも何も大のお気に入りだよ」と紹介したはいいものの、
いまだに、「自分の文献へのアクセス方法はまともなのだろうか?」
と自信の持てない鳩です。



ちなみに、「Google Scholar」など、他にも検索方法はあるのですが、いまのところCiNiiしか使ったこともないあたり、素人感丸出しです。

海外の文献を検索するときなんかには役立つのでしょうが、
「入学までは、まだ海外の文献はいいですよ」
というX先生の言葉に甘えて、放置状態。

このあたりは、入学後にもうちょっと教えてもらおうと思います。


ブックオフかお前は!

さて、文献調査にあたり、芋づるスタイルを取り入れると同時に、
鳩は近所のブックオフへ行くようになりました。

kindleで本を読むようになって以来、
基本的には電子書籍で本を買い、
紙の本しかない場合は近所の市民図書館から借りるようになっていた鳩。

しかし、専門書・学術書となってくると、
「電子書籍の発刊が無い」
「発刊されていても、さすがに何冊も買うには高い」
「かといって、市民図書館には置いていない」

という問題に直面するようになります。


そういうわけで、専門書・学術書の場合、「まあ、ちょっと読んでみるか」というようなハードルもぐんと高くなります。


そこで、選ばれたのは、ブックオフでした。

完全に回し者のような発言ですが、まあ聞いてください


ブックオフに行くときは、「この本が買いたい!」というあたりをつけて向かうわけではなく、
「研究領域に関する本が転がってないかな~」
と、ふらふら気分転換に赴いてみる、という具合です。


「ブックオフで見つかるレベルの本なんて言うのは、そんなに大したものじゃないのでは?」
という疑問もあるかもしれませんが、とりあえず、入口としては十分かと思います。
意外とレベルの高い本が置いてあるときもありますので。


「あれ、全然関係ないジャンルの本に、なんでこんなタイトルついてるんだろう?」
と、うさんくさい本に出会うのも、また楽し。
古本なので、結構冒険できます。


そこで出会う古本が、良本の場合はラッキー!

……まあ、ぶっちゃけ大した本じゃないときもあるのですが、
「なんで自分はこの本に賛成できないんだろう?」
というのを考えるきっかけになるので、それはそれでよいのです。


こうして、毎月通学路にあるブックオフ6件を梯子していた高校生以来の
ブックオフへ通う日々が始まりました。

たしか最後に買った本は『ゴーストスイーパー美神』の全巻セットだったかと思うのですが、まさか10年ぶりに学術書を買いに通うようになるとは、
考えたこともありませんでした。


10年前の自分に「ブックオフの研究的価値ってなんだい」と聞いたら、返事は多分こんな感じ


一方、目的の本が決まっているときも、なんとブックオフが役に立ちました。

もちろん、Amazonや楽天といったサイトで古本を探すこともあるのですが、なんだかんだで設定金額が高かったり、送料がかかったりすることがあります。

その点、ブックオフだと、1,500円以上の商品は配達無料なのに加え、
1,500円未満でも店舗で商品を受け取る分には、やはり送料が無料になるのです!
(※2022年6月現在)


というわけで、鳩はブックオフのヘビーユーザーになっていました。

みなさん、博士後期課程に通う前に、ブックオフへ通いましょう!



まあ、ブックオフだろうと図書館だろうとネットだろうと、何でもよいのです。
とにかく、入学までに先行研究をたくさん読んで、知識を蓄えておくこと。

そうすれば、とりあえず、そこそこ自信がついてくるのだと思う鳩なのでした。


さて、いよいよ入試の面接が近づいてきました。
次回は、入試の面接までどんなことをして過ごしたかについて書いていきます。


to be continued…


参考資料

・挿入マンガ①②:板垣恵介『グラップラー刃牙』(秋田書店)
・挿入マンガ③:藤本タツキ『チェンソーマン』(集英社)

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