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【社会人/博士/体験記】第19回「この世の中はコネコネ社会だ!!」

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

このマガジンは、
働きながら、「博士後期課程="社会人"博士」
を目指す体験談です。

前回の記事はこちら ↓↓↓

さて、今回は、学会のイベントに参加したときの話について書いていきます。

1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


転龍呼吸法

さて、大学院に入るとともに、指導教員のX先生に言われたことが、

「鳩さん、学会に入りましょう」

でした。


(学会……)

どういうものか想像がつかなくとも、大学院生は指導教員に入らざるをえない……それが学会です(断言)。


というわけで、ウェブページを通じて入会の手続へ。
入会には推薦人が必要なのですが、指導教員X先生が所属しているということもあり、あっさり入門できました。


さて、学会にはいくつか分会があるのですが、特に学会の中でやりたいことがあるわけでもない鳩は指導教員に言われるがまま、分会の1つへ参加します。

会合は月に1度、ウェブで開催。パッと入ってサッと出られる、面倒くさくない回転ずし屋のようなスタイルです。
対面開催の方が親睦を深めるには良いのでしょうが、それでも新入りの自分はこっちのほうが気が楽でよかったのです。

というわけで、ドキドキしながら会合に初参加……するのですが。

ぞくぞくと参加する人たちは、顔を見れども見れども……老人ばかりなのです。



これが、『北斗の拳』で、夜盗の武装グループに襲われる村の長老のように柔和な表情なら、まだ親しみやすいのですが……。


画面オフをしたときの長老たちは、たいてい転龍呼吸法を発動しているかのような厳しい眉根をしています。

ときどき、ミュートがオフになったままの方から、鋭い呼気が聞こえてきます

みなさんにも少し試していただけるとすぐに分かるかと思うのですが、眉毛をこの角度に保とうとすると、相当眉根の筋肉を使います。

分会は発表⇒質疑応答の形式で進行するのですが、100%の力を引き出した老人たちの鋭い質問が続きます。
新参者には非常に苦しい場なのですが、心理的安全性などという生ぬるい概念が世紀末世界に許されるはずがありません。


本当にウェブ参加でよかったと思うとともに、
(……発表するのは1年以上経ってからでいいや)
と思う鳩なのでした。


学会に行こう!

さて、毎月開催されている分会とは別に、学会では数か月に一度、シンポジウムが開かれます。

指導教員のX先生に、
「せっかくですから、人脈を増やして顔を売りましょう」
と促され、鳩は現地参加することとなりました。

飛行機で前日入りした鳩は、ぶらぶらしながらなんとなく入ったラーメン屋で白湯麺を食べたのち、予約していたホテルにチェックインします。

風呂でも入るかと思って机を見ると……。

……ん?


人間所詮、入れた物しか出せない
ーーAPA BODY TOWEL

えらく余白の多い名言と出会いました。

それでもやはり何かを書くという段になると、いつも絶望的な気分に襲われることになった。僕に書くことのできる領域はあまりにも限られたものだったからだ。たとえば象について何かが書けたとしても、象使いについては何も書けないかもしれない。人間所詮、入れた物しか出せない。そういうことだ。

村上春樹の『風の歌を聴け』の冒頭の一説に入れても全く違和感がありません。


ちなみに、無料のコットンもあったのですが、こちらはーー

「仮面ライダー ディケイド」のキャッチコピーみたいな文章でした。


学会に出てみよう!

そういうわけで、学会のシンポジウムに参加することになりました。

午前中は、論文を提出した人たちが、複数の教室に分かれて発表会をしています。

興味のある発表の教室へ移動して、真っ先に一番後ろの席を確保する鳩


発表の合間合間は10分ほどの休憩があるのですが、ここぞとばかりに集まった老人たちが声を荒げています。
発表ごとにこのフェイズがあったのですが、大体の内容は、
「やっぱり顔を合わせないといかん! WEBはダメだ!」
という内容でした。

それは結構なのですが、既に発表の時間となり、発表者が話し始めても発表を無視して自分たちだけで語らっているのは、なんだかなあという気分になります。


この手の人たちは、発表で説教っぽく話したり、早口の大声で話したりするので、怒られているような気分になることがあるんですよね。
良い発表は、まろみが違うよまろみが……。

ついでを言うと、トイレで離席して戻ってきたらコロナ真っ盛りの時期に人の席でマスクを外してペチャクチャ話している人たちも、ちょっとうんざりしました。


とはいえ、ウェブの分会にせよ、学会のシンポジウムにせよ、
常に怒っているように見える人たちに総じて言えることは、
「真剣に参加しているのだ」ということ。
まあ、それが行き過ぎてコミュニケーションが歪んでいる様子も時折みられるのですが、熱意を持って研究に打ち込んでいるという点については、素直に尊敬できるなあと思う鳩です。

また、リアル開催ということで、名刺交換ができたのは良かったことですね。
この世の中はコネコネ社会だ!


なお、「白山さんの顔を売るために一役買いますよ」と約束してくれたはずの指導教員のX先生は、体調不良で学会を欠席していたため、えーいままよと名刺をもって突撃することになった鳩でした……。

このとき交換した名刺たちが役に立つ日がくるのか。
コネコネ社会とは、真実なのか幻想なのか。
いずれ明らかになる日がくるのかもしれません……。


さて、次回は、ChatGPTとDeepL、そして「質問会議」を活用したというお話です。

お楽しみに。
to be continued…


参考資料

・挿入マンガ①:横山光輝『三国志』(潮出版社)
・挿入マンガ②③:武論尊(原作)、原哲夫(作画)『北斗の拳』(集英社)
・挿入マンガ④・タイトル:福満しげゆき『僕の小規模な生活』(講談社)
・村上春樹『風の歌を聴け』(講談社)

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