コロナ禍による子供のストレス-2歳長女のチック症記録-
4月生まれで保育園のクラスでも発達の早かった長女。入園後一年が経ち、ちょうど2歳になる頃に世の中はコロナ禍で大騒ぎに。そんな中、娘が突然チック症になりました。あれから3ヶ月ほど経ったので、当時の振り返りを。
とにかく手がかからない優しい長女
長女は1歳の頃から保育園に通っており、この時点で既に一年通園済み。当時は親の私からみて、本っ当に手のかからない、素直で育てやすい子だなと思っていました。保育園に連れて行っても他の子がギャン泣きする中、ニコニコで「行ってらっしゃい」。滑り台に並んでいる際、お友達に何度も抜かされて15分以上その場に立ってるのに「待ってるのも楽しいよ」。やっと一回滑れたら「貸してくれてありがとね」。ごはんの時も「みんなで食べると美味しいね」。もう、とにかく天使のように健気で穏やかな子で、他のママがお子さんで苦労している話を聞く中、我が家はなんて子育ての悩みが少ないのだろうと考えていたくらいでした。
ある日突然、始まった
そんな中、保育園で1歳クラスに進級し、一か月ほど経った5月。「あれ?なんかやたら目をギュッとつぶるなぁ」と。「おめめ痛いの?」と聞いても違うといい、あまりそのことには触れられたくない様子。念のため翌日眼科に連れて行ったところ、娘がギャン泣きしてとても診察が出来ない状況になり、仕方がないから私が医師に症状を伝えたところ、「う〜ん、チック症かもね」と。そこから私は検索魔となりネットでチック症を調べまくりました。それこそ、海外の文献も含めて専門家になれるのではと思うくらい。
チック症とは
チック症とは、本人の意思とは関係なく体の一部の速い動き(まばたき・顔をしかめる・首を急激に振る)や発声(咳払い、鼻を鳴らす、舌を鳴らす、「シュー、ンー」といった音を出す)を繰り返す状態が続く症状です。子供の10~20%に何らかのチック症がみられるとされており、一時的に出現して2~3カ月で消えていく場合と、軽くなったり重くなったりして何年か続く場合があるようです。長女の場合は激しい瞬きが1分間に15回ほどある感じで、見ていて本当に心が痛みました。
時系列での記録
振り返ってみると
2019年10月以降:第二子妊娠による重度の悪阻で、私がなかなか身動きがとれない日々が続く。週末もパパとのお出掛けが続く日々。
2020年3月:翌月からの1歳クラスへの進級に向け、月末には先生やお教室も変わり、新しい環境に。この頃からコロナ禍で世の中は大変なことに。
2020年4月:ついにコロナによる登園自粛。一番の仲良しさんとずっと会えない日々。自宅にいてもパパママは在宅勤務でなかなかかまってもらえず、全体的に余裕のない日々。
2020年5月:さまざまなストレスが重なったのか、ある日突然チック症に。
周囲の反応、親の想い
あまりにも痛々しい姿に、もうチック症が始まって一か月感は親として本当に辛かったです。本人が痛がっているとかではなく、無自覚な反応なんだと頭では分かっていても、バチバチバチと目を激しく瞬きする姿は本当に心苦しい。笑顔が見えている時でも目はバチバチ。特に、チック症を調べるうちにトゥレット症候群を知った時は、娘がこんな風に大人になっても苦しんだらどうしようと眠れなくなることも。
そんな中とても救いになったのが、保育園の先生方。相談したところ、「あ、はいはい、チック症ね」という感じで非常にあっさりした反応が返ってきたですが、それが逆に「そんなに心配しなくても良いのかな??」との想いにつながりました。そして、もうどんな状況になっても娘の個性として受け入れ、親として最大限サポートしていくんだと何度も自分に言い聞かせる日々が続きました。
そして1か月後…
その後一か月がすぎ、6月に入るとママは第二子を出産。この頃から、「あれ??少しずつバチバチが改善されたかな?」と思うことが多く、気にならない程度まで回復。そして3か月経った今、ほぼ症状のない日々が続いています。その代わりに、絶賛イヤイヤ期中。つい数か月前まで、「我が子はこんなに育てやすくて、逆に大丈夫なのかしら…。」と心配していたのがウソのように、日々親は振り回されています。
娘のイヤイヤ期は想像以上に大変!でも、チック症で悩んでいたころに比べたら嬉しい悩みです。保育園の先生方からも、「この一年間、ずっといい子できちゃったから、むしろ外に出せて良かった良かった」と言っていただいています。
以上、コロナ禍にチック症で悩んだ我が家の体験記でした。チック症はまた再発する可能性もあるので、この先も長い目で温かく付き合っていければと思います。
コロナ禍による子供へのストレスや、二歳幼児がチック症を発症した体験について、具体的なエピソードなどがなかなか見当たらなかったので、同じように苦しんでいる方のお役に立てれば嬉しいです。