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その1「鹿を呼ぶことができる笛がある」

私は奈良県生まれ奈良県育ちの奈良県民でした。奈良県の観光といえば東大寺・春日大社などを思い浮かべ、行ってみると一番目にするのは文化財より鹿になると思います。
私も何度かいったことがあるのですが、鹿には髪を食べられたりしました。奈良県の鹿は、多くの人々に愛される存在であり、観光名所としても知られています。しかし、あなたが知らないかもしれないとして紹介するのは、鹿寄せのことです。
 
紹介している私自身、奈良県民でありながら、実は鹿寄せについては中学2年生ぐらいまで全く知りませんでした。普段は奈良公園で鹿と戯れることができますし、鹿せんべいを与えることもできますが、それ以上の鹿寄せの存在については無自覚でした。
ある日、あるイベントで奈良を訪れたときのことです。私は鹿が一匹もいない場所で、ふと思い立ちすごく大きい笛を吹いてみました。すると、驚くことにたった30分ほどの間に、100頭もの鹿が集まってきたのです!まさかこんなにも多くの鹿が集まるとは思いもしませんでした。
後で知ったところによれば、これは鹿寄せという奈良県の鹿愛護会が主催する観光イベントでした。鹿寄せは、奈良公園内の特定の場所で、笛を吹くことで鹿を集めるというものです。鹿愛護会のメンバーが指導し、鹿寄せの際には特別な笛が使われることがあります。
鹿愛護会では、他にも鹿の角を切る、角きりなどが行われたりします。
こういったイベントは鹿を守るために行われています。
角きりは、鹿同士のけんかや怪我の予防、人への攻撃の防止などがあり、
鹿寄せは鹿の保護、管理、そして触れ合いなどを通して鹿への愛護意識を高めることを目的としています。
ちなみに奈良の鹿はなぜこんなに大事にされているのかというと、
古くから鹿は神聖な存在とされてきました。伝説によれば、710年にはタケミカヅチノミコトという神が白鹿に乗って奈良にやってきたとされ、841年には春日山一帯で神鹿が降り立ち、伐採や狩猟が禁止されたと言われています。このような由来から、鹿は奈良の神として崇められ、大切にされるようになったのです。
鹿寄せは予約制で一日一回限定の特別なことということでなかなか見ることはないのですが、一度見てみると、その光景に圧倒され、特別な思い出になると思います。
奈良の鹿は奈良県民にとっては身近な存在であり、そしてとても可愛いので観光する際には、鹿せんべいを手に持ち交流することで、よりよい体験となると思います。

実際の鹿寄せの様子

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