ウルトラ怪獣を紹介#3 ブルトン
本日はウルトラ怪獣の紹介、第三回です。今回は「四次元怪獣ブルトン」について紹介します。
「四次元怪獣ブルトン」は「ウルトラマン」第17話「無限へのパスポート」に登場する怪獣です。
一見見ると、無機物の塊のような地味な外観ですが、四次元空間という空間を自由自在に操るというそのチートのような能力から、しばしばウルトラ怪獣の中でも屈指の強豪の一角として挙げられることも多い怪獣です。
しかし、ブルトンの戦闘力はその特殊能力に依存するところが大きいため、素の攻撃能力自体はそこまで高いわけではなく、何らかの手段でこれらの能力を無効化されてしまうと一気に弱体化してしまうという脆さも抱えています。
デザインモチーフはイソギンチャクで、心臓の静脈と動脈とをイメージして青と赤に彩色されました。また四次元繊毛には泡だて器、光線は、光学スタッフの皆様がフィルム1枚1枚に丸いハンコを大量に押す事で製作されたと言われています。
初登場時は局地的に4次元現象を起こして巻き込まれた人達を右往左往させる迷惑な怪獣といった程度の存在でした。
しかし、再登場するたびにどんどん設定が盛られていき、後年の作品の「ウルトラギャラクシー大怪獣バトル」では怪獣を召喚して使役したり、複数のパラレルワールドを次元の壁を超えて繋げるなど大げさになっていました。
挙句の果てには「ウルトラマンZ」の作品にて、巨大な宇宙を成立させるために様々な不条理を引き受ける歪みのような存在とも称され、ある意味ウルトラシリーズの宇宙の根幹に関わる存在にまでなっています。
「ウルトラマン」の劇中ではバローン砂漠で発見された赤と青の隕石2つを保管した科特隊本部内で融合してしまい、誕生しました。
科特隊本部を四次元空間に包み込み科特隊メンバーを翻弄してしまう。さらにその後、駆けつけた防衛隊をの四次元攻撃で全滅させてしまいます。
ウルトラマンも四次元繊毛攻撃で圧倒し、飛び蹴りを一時停止で阻止して空中で振り回したり、突然地面にブラックホールのような穴を出現させて引きずり込むなどして苦戦しました。
しかし、ウルトラマンの高速回転いわゆるウルトラマンの究極の切り札で四次元繊毛を破壊され、スペシウム光線をもろにくらってしまい、空を飛んで逃げるものの、2発目のスペシウム光線で撃墜され隕石の姿に戻ります。
その後、ウルトラマンがその隕石を握り潰し、宇宙へ運んで廃棄しました。
へんてこなデザインであまり強そうではない怪獣ですが、劇中の活躍も相まって印象に残る怪獣ではないでしょうか。機会があったらぜひこの怪獣が登場する回を見てはいかがでしょうか。