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追憶、電車通学の日々ーそこは雪国だった編ー
電車通学は楽しい。
僕は高校時代から大学1年生の現在に至るまで電車通学を続けている。往復数時間にも及ぶ通学の中では様々な人との出逢いや新たな発見が時折産まれる、そんな日々の一節を追憶していきながら電車通学の楽しさを伝えていきたいと思う。
今回はある冬の日について記していく。
僕の住んでいる地域では滅多に雪が降らない。1年に1回積もらない程度に振るくらいだけどその日は関西全域が銀世界となった。今でも覚えている、2年前の冬だ。
その日は大寒波による大雪の影響で帰宅が困難になるだろうから早く帰れと言うことで途中下校となった。夜間定時制高校に通っていた僕は21時に授業が終わる予定を19時で切り上げ白い息を吐きながら帰宅した。
駅では人がごった返してホームに上がることさえも困難な程だった。さすがの大雪、電車にも遅れが出ていて中々やってこない。
新快速が到着した、満員すぎる。これはさすがに見送ろう。
もう数十分待って次の新快速が到着した、満員すぎる。でももう乗るしかない、これを見逃すと次はいつ来るかも分からない。意を決して乗り込む。
その日、今まで満員電車だと思っていたものは満員電車では無いということに初めて気が付いた。ただ立つしか、いや立つことさえままならずそれぞれが誰かにもたれかかっているというこの状況こそが大都会東京などで毎朝起こっている満員電車だと気付いた。
だけどこれだけ満員なら逆に安心感がある。どの方向からも圧迫されているので揺れでふらつく心配もない。でも毎日こんな乗車率で通学する事を考えると凄く大変だと思うので皆様には頭が上がらない。本当に凄いと思う。
天候の影響なのでどうしようもないがいつもは40分あれば家につくはずの電車が2時間たってもあまり進んでいない。立ちっぱなしが疲れてきた。ラジオや音楽を聴いていたが疲れで頭に入ってこない。帰れなさすぎてイライラしてくる。
誰も悪くない状況に行き場のない怒りがフツフツと溜まってくる。それでも外を見ると「うわ~~~~雪が降ってる~~~!!!」とテンションが上がるので自分のチョロさを活かしたアンガーマネジメントを駆使して何とか精神を保ってた。
いよいよ降車駅が近くなってきたところで電車が立ち往生し始めた。雪が強まる。一時間微動だにしない様子にこりゃヤバイと思って途中下車して親に車で迎えに来てもらうことに。
駅前で待機。この待機時間が凄く心に残っている。
冬の黒空から雪が舞い降りて体に当たって砕けて解けていく、神秘。
雪がテーマの曲を次々spotifyで流しながら地面に26.5cmの足跡をつけて「俺って結構ガニ股なんやな」と思ってみたりした。
そうこうしていたら親が迎えに来てくれてなんとか帰宅。
私鉄を振替輸送で使ったクラスメイトは何の苦労もせずにスイスイ帰れたらしい。自分は振替輸送は人が多くて混んでるし雪の影響で結局遅くなるかなと思ったからいつも通りにJRを使ったのに。
普通に帰れとるんかいなんかLINEスタンプで煽ってくるし。俺もホントはもっと早く帰れたはずだったのに。イライラしてくる。ふざけるな。......うわ~~~~雪が降ってる~~~!!!楽し~~~!!!
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