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追憶、電車通学の日々ー入学式登校編ー

 電車通学は楽しい。
 僕は高校時代から大学1年生の現在に至るまで電車通学を続けている。往復数時間にも及ぶ通学の中では様々な人との出逢いや新たな発見が時折産まれる、そんな日々の一節を追憶していきながら電車通学の楽しさを伝えていきたいと思う。
 今回は四か月前のある日について記して行こうと思う。
 
 現在通っている大学の入学式、時期で言うと四か月前、まだ着こなせないスーツを身に付けこれから毎日通うことになるであろう駅に着く。
 まだ定期券は持っていないため券売機でチャージを行う、するとICOCA(僕は関西出身です!)の残高がなんと777円だった。嬉しかったのでインスタグラムのストーリーにて公開すると多くのフォロワーから祝福のいいねを頂いたのでこのいいねを入学祝いとした。その時の画像は今でもiphoneに保存している。

 偶然の一致が運命の合致か大学のスタートダッシュは奇跡のミラクルで幕を明けた。幸先が良い。良すぎる。
 いつもより鼓動の早い心臓を胸に秘め改札をくぐる。
 高校ではJRを使用していたが遅延の多さに辟易してしまい大学からは遅延が少ないと評判だった私鉄に鞍替えした。(僕は関西出身です!!)おかげで未だに遅刻がしたことがないほどストレスフリーな通学が実現。
 入学式当日、見慣れない駅、見慣れない電車、見慣れない車内、見慣れない車窓の街並み、見慣れない通過駅、全てが初めてだったので時間通りに大学に到着するか心配になりながら音楽を聴き緊張や恐怖を紛らわせていた。
 そんな中である駅に到着した際、かなりの急ぎ足で一人のマダムが乗車した。そして僕の顔を見ながら言う、「この電車って〇〇駅停まりますか!?!?」。ワイヤレスイヤホンをしていたこともあり、まだ路線図が頭に入っていないこともあり、駅名が全く聞き取れず非常にピンチ。聞き返して駅名は分かったけど、だからといって停車するかは把握していない。
 自分もそのマダムと同じくらい気が動転しながら回答に悩む。「ごめんなさい分からないんです」と素直に答えれば良かったものの、「はい!!!停まりますよ!!」と自信満々に当てずっぽうをした。
 間違っていたらマダムに見つかる前に途中下車して逃げよう、駅の中の551買って(僕は関西出身です!!)帰ろう、と半ば諦めながらもはや入学式に出席することさえ断念しようかと考えていたが結局その電車はマダムの目的としていた駅に到着出来た。
 降車する際、こちらが申し訳なくなるほどにありがとうございました!!!!と何度も感謝をして頂き凄く嬉しかった。
 「いやいや全然大丈夫っす、ここらへんの電車ムズいすもんね笑」と返答しながら内心は安堵でいっぱいだった。ほんま助かった。(僕は関西出身です!!)
 結果的にではあるが微力ながらも誰かの力になることができお礼の言葉も頂いて心から嬉しかった、清々しく入学式に臨む事が出来た。
 
 このような出逢いは電車通学をしなければきっと産まれなかった。誰かから見れば何てことのない出来事かもしれないが、自分の中ではやっぱり電車通学は楽しいと再確認できる大きな出来事だった。

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