鳥のトリビア いろ鳥ドリ#7
前回と前々回で猛禽類について紹介してきました。
あらためて見ると猛禽類にはたくさんの魅力が詰まってますね。
フクロウもいいですが、私はワシが好きです。
あの整った顔立ちがかっこよかったり可愛かったりするんですよ。
見る角度が変わると顔の印象も変わります。
かっこかわいいを見事に体現している生き物だと個人的に思っています。
さて、今回はそんなかっこかわいいワシ達を扱う鷹匠について紹介していきます。
鷹匠(たかじょう)とは鷹狩りに使う鷹を飼育・訓練する人たちの事を言います。
引用:https://www.google.com/search?rlz=1C1TKQJ_enJP1014JP1014&sxsrf=AB5stBihXv05vRXwbFrmeA02G0Zb-0s0kA:1689047130135&q=%E9%B7%B9%E5%8C%A0&tbm=isch&sa=X&ved=2ahUKEwiBjM3x3oWAAxVqtlYBHVP7D3cQ0pQJegQIBxAB&biw=1536&bih=714&dpr=1.25#imgrc=_xCe-NKn-FBKHM
鷹を飼っている人は全員鷹匠だと思う方も居るかもしれませんが、実際は違います。
鷹匠ではなくとも鷹を飼育することは出来ますし、逆に鷹を飼育すれば鷹匠を名乗れるというわけでもありません。
鷹匠になるには資格が必要で弟子入りをしなければなりません。
弟子入りと聞くと、まるで職人のようですね。
実際、鷹匠は昔から存在する伝統的な役職です。
以前の記事でも、昔の貴族や武将達は鷹を飼育していたと書きましたが実際に世話をしていたのは鷹匠です。
鷹匠には鷹に対する知識はもちろん、鷹を扱う作法のようなものがありそれらを学ばなければなりません。
ここが普通に鷹を飼育している人との違いです。
「鷹は生まれながらにして鷹ではなく、鷹になる生き物」という言葉があります。
実は人に育てられた鷹は狩りができません。
これは鷹に限った話ではなく、いくら強い猛禽類だとしても人工飼育された個体は狩りが出来ません。
本来、野生では親鳥が若鳥に狩りを教えます。
その過程で狩りの技量を磨くわけなんですが、人工飼育の個体はこの過程がないので狩りをすることが出来ません。
鷹匠は人工飼育であっても狩りが行えるように鷹を訓練します。
言わば鷹を鷹にする職人です。
飼育するだけなら餌を与えれば良いわけですし、狩りが出来ないからと言って困ることはないでしょう。
しかし、本物の”鷹”に魅力を感じる人や、鷹として生まれたのならば鷹にしてあげたと考える人もいます。
そういった方々が鷹匠に憧れを抱くのです。
現代では害鳥駆除の分野で注目されているそうです。
工場に巣くう鳩や畑を荒らすカラスを鷹を用いて追い払っています。
普通の人工的な対策では一時的に追い払えてもまた戻ってくるケースが多いようです。
しかし、鷹を用いた追い払いは害鳥側に「天敵がこの付近に生息している。ここにいるのは危ない」と思わせることができ、効果的に追い払えるようです。
余談ですが、「鷹狩りがあるならフクロウでも出来るんじゃない?」と思った方はいませんか?
能力値でみればフクロウでも出来そうですよね。
ですが、法律でフクロウで狩りをするのは禁止されているんです。
鷹は良くてフクロウはダメとは意外ですね。
とはいえ、鷹であっても年がら年中狩りをして良いというわけでなく、狩りが出来る期間が決まっています。
鷹匠はこのあたりに関する法律の知識も必要なので大変そうですね。
というわけで今回は鷹匠について紹介してきました。
鷹を操ってるように見える鷹匠はかっこいいですよね。
鷹匠は日本の伝統技術でもあるので少しでも多くの人に興味を持っていただけると嬉しいです。