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弓道:射形

 今回紹介させていただくのは、さんざん記事に出てきた「射形」について紹介をしていきたいと思います。射形射形と言ってきましたが、詳しく言っていなかったので説明させていただきます。毎回のように出てきた射形とは、弓を正しく引くための動作のことで、いろいろ細かくあるので細かくは説明はできないのでご了承ください。
 
 射形は弓を引く中で最も大事です。これなしでは、弓道を語ることができない、みたいな感じで必要なことなのです。そんな射形とは何なのか。字からなんとなくわかるかもしれませんが、弓を引く姿勢のことです。なぜこれが大事なことなのか。弓矢で射を行う場合の射術の基本ルール、弓道を修練する場合は基準であり、法則である射法だからです。つまり、射形がないと弓道ではなくなるのです。この射形にあるのが、射法八節なのです。射法八節も繰り返し練習をするように言っていたのは弓道の基本だからです。基本ができなければ、応用をすることはできません。なので、基本はちゃんとできるようになりましょう。ですが、射形は中級者以上でもよく注意されるくらいに教え通りにやるのは難しいのです。射形は的を射るのに最も適しているとされているのです。意外と簡単そうだと思った人は甘いです。射形はきれいでも、的に射ることはできないでしょう。なぜなら、細かいところが完璧ではないからです。いくつか例をあげると、手の内が挙げられます。手の内とは、要するに「弓の握り方」のことです。手の内はかなり崩れやすいものになります。崩れると矢が狙い通りの場所に飛んでくれなくなります。他には、離れや捻り、会などが挙げられます。離れとは、弓道で弓から矢が放たれた瞬間のことです。的の中心をに矢を放つイメージをもち、しっかり妻手(めて)の張り方向を確認して、力を保ちながら弓手の角見で弓を押し出す意識を持って行います。矢筋に気を配り、会での力を変えないように、伸合いの延長線上で矢を離すようにするのがコツです。次にひねりとは、和弓は弓の右側に矢を番えてあり、そのまま真っすぐに押すと右側に飛ぶ傾向があり、それを抑えるには力が必要になります。会とは、いくつかの現象というべきものが、同時かつ自然に完成されたものを言います。足踏みから始まり、引分けから会へ移行すると、矢は口端の線の一で頬につきます。頬につけることを「頬づけ」、口の線に矢がつくことを「口割をつける」といいます。弦は一点で胸に接することで、狙いは的へ向かいます。左右の腕は均等の力で、押手は押し開き、引手はねじりを利かせた状態で力がつり合います。このとき、左右の肩と手が平行に保たれ、弓と体が一体となるかのように、体と弓が矢に近づきます。そして、胸の中筋と両肩を結ぶ線、矢と引き手、弓と押し手、この三重十文字が完成されます。これらが少しでも崩れると、安定しません。そのために練習をするのです。