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日本史オタクが語る着物の魅力 #01

 突然ですが、あなたは着物を着たことがありますか?こう質問すると大抵の人は、七五三や卒業式、成人式などで一度は来たことがあると答えるでしょう。
 では、質問を変えます。着物の種類はいくつ知っていますか?いかがでしょうか、日本舞踊や茶道などの芸事に精通している方でなければ、知っているものは片手で数える程だと答える人がほとんどだと思います。
 動き辛い、着付けや手入れが難しい、という理由で普段から着物を着る人が少なくなり、「特別な日に着るもの」という印象が強く、深く知ろうとする人が少なくなっていると感じます。
 ここでは、着物の硬い印象を払拭するため、季節ごとの着物の種類や普段着としても使えるアレンジ方法を紹介します。
 
 
1.季節ごとの種類
 現在でも夏物と冬物の洋服を入れ替える衣替えの習慣がありますが、これは春夏秋冬のある日本に古来からある文化です。着物は、現在の洋服よりも季節によってより細かく生地や形を変える習わしがあります。
 季節によって使い分ける着物の種類は、大きく分けて次の三種類あります。
・袷(あわせ)
・単衣(ひとえ)
・薄物(薄物)
 
・冬から春にかけて
 冬から春にかけての気温が低い時期には、袷を着ます。袷は、春・秋・冬に着用でき、1年の中で最も長く着られるき中で最も長く着られる着物とされています。そのため、最初に着物を購入する時には袷にするという人が多いようです。
 袷は胴裏、袖裏、裾回しなどの部分に裏地を付けて仕立てられているので、作りが丈夫でシルエットに重厚感を与えています。
 最近では、暖かい素材が普及しているため真冬だけ着る人もいるようです。一方で、冷房もあるので、室内のフォーマル着として振袖や留袖などの袷の着物が着用されることもあります。
 
・季節の変わり目
 春から夏、夏から秋へと変わる時期には、主に単衣を着用します。
 単衣は、透け感が出ないほどですが、袷よりも袷よりも軽やかな着心地になっています。
 一般的には6月と9月に着られていますが、気温によっては5月や10月に着られることもあります。
 
・初夏から真夏にかけて
 夏の暑い時期には、夏用の着物とされている、薄物を着用します。薄物は、糸の密度を粗くして、風通しよく作られた透け感のある生地です。
 夏の着物は、上布と呼ばれる麻でできたものが有名です。また、絹製の夏の着物は、「羅(ら)」「紗(しゃ)」「絽(ろ)」があります。いずれも「からみ織」という織り方で、目が粗く通気性が良いのが特徴です。
 夏の着物というと浴衣を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、浴衣と薄物は別物です。浴衣は元々「湯帷子」と呼ばれ、平安時代に帰属が蒸し風呂に入る際に使われたのが始まりと言われています。それが時代と共に、入浴後に着用する「湯上がり着」になっていきました。このような由来があって、「薄物」と「浴衣」は形は似ているものの、生地や着付けが異なります。
 
 
・まとめ
今回は季節ごとの着物の種類について紹介させていただきました。皆さんの着物に興味を持つきっかけになっていれば幸いです。

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