【読めるラジオ】MBのトレンドレポート 第39回ゲストは、ヤザキ工業株式会社 矢崎和宏さん #039
MB:皆さんこんばんは、MBです。このMBのトレンドレポートは、ビジネスや生き方で社会に挑戦する人々をスタジオにお迎えしてトークしています。
馬場ももこ:こんばんは、馬場ももこです。今週もあなたの毎日をアップデートするトークをお届けします。MBさん。
MB:はい。
馬場ももこ:今のお仕事スキルを生かしつつ、全く別のお仕事をするとしたら何します?
MB:全く違うお仕事?先生、学校の先生。
馬場ももこ:あーぴったりじゃないですか。何の科目ですか?
MB:えー世界史かな?国語でもいいけど。
馬場ももこ:あ、国語もありそうですね。
MB:いや、なんかね、先生って究極の接客業だと思うんですよ。
馬場ももこ:そうなんですか?
MB:じゃない?だって、人生に携わるじゃないですか。しかも多感な時期に。
馬場ももこ:あと覚えてますしね、先生のこと。
MB:そう、覚えてるじゃないですか。これほどサービスを受けて覚えてるって、先生がトップだと思うんですよね。
馬場ももこ:あー確かに。
MB:馬場さんどうですか?違う仕事するとしたら。
馬場ももこ:今のスキルを活かしてですか?
MB:はい。
馬場ももこ:私、全然関係ないですけど、甲子園球場のアナウンスしてみたい。
MB:あ、ウグイス嬢ってやつ?
馬場ももこ:ピッチャー、山田くん、みたいな。あれしてみたかったな。
MB:今からでもできそうじゃない?
馬場ももこ:なんかあれってやっぱり学生限定のものだと思うんですよ。
学生以外でもやってる方いると思うんですけど、甲子園の。
なんか声を使う仕事だったらやってみたいな。
MB:すごい。でもぴったしですけどね。
馬場ももこ:電車のアナウンスとかも、あれってどうやってやるんだろうな。
MB:次は~次は~御徒町、御徒町でございます。
馬場ももこ:色々考えますよね。違うジャンルのお仕事とかね。
MB:というわけで、今夜はですね、一見全く違う事業に踏み出したらその製品が大ヒットということで注目を集めている経営者の方をお迎えします。どうぞお楽しみに。
馬場ももこ:では、今夜の1曲目は、この後登場のゲストが選んだ曲をお届けします。ミスターチルドレンで「終わりなき旅」。
馬場ももこ:アナログPRプレゼンツ、MBのトレンドレポート。 この番組は、情報と印象をデザインするマーケティングカンパニーアナログPRの提供でお送りします。
MB:MBのトレンドレポート今夜のゲストはこの方です。
矢﨑和宏:こんばんは。ヤザキ工業の矢﨑和宏です。
MB:よろしくお願いします。
馬場ももこ:よろしくお願いします。今夜のゲスト矢﨑和宏さんは、ヤザキ工業株式会社の代表でいらっしゃいます。
ヤザキ工業は、静岡県富士市を拠点にダイカスト金型の設計、製造から修理まで手掛ける企業です。
1964年の創業以来、60年にわたるキャリアを持ち、複雑かつ細かな金型の制作にも強みを持っています。
矢﨑社長は4代目としてこの会社を率いています。
MB:金型っていうと、あんまり僕たちはそんなにこう身近に感じることはない気がするんですけど、いわゆるその、自動車とかの部品を作るイメージでいいですか?
矢﨑和宏:そうです。
MB:エンジンを作るっていうよりは、自動車のパーツ、部品の部品を作るって感じ?
矢﨑和宏:はい。
MB:になりますよね、そうですよね。
矢﨑和宏:金型っていうと、たくさん同じものを作るので、がっちゃんポロン、がっちゃんポロンって感じで作るんですが、その「がっちゃん」が金型。
MB:なるほど。
馬場ももこ:分かりやすいですね!1964年創業以来、60年にわたるキャリアということなんですけど、ところが、矢﨑さんはこのヤザキ工業に新しい事業部を作って、なんか全く違う仕事を始められたんですか?
矢﨑和宏:メディカル事業部ってのを作りまして。
MB:メディカル事業部?
馬場ももこ:いつ作られたんですか?
矢﨑和宏:2016年からやってます。
MB:金型の会社がメディカル事業部ってことですけど、医療機器とかに金型って活かせるんですか?
矢﨑和宏:物を作ることなので、初めに困りごとから入りまして、それを形にするんですが、我々の得意なところは金型の設計とか製作なので、長年やってきた技術を医療機器の開発とか設計に活かせました。
MB:おー具体的にはどういう商品を提供してるんですか?
矢﨑和宏:「エアシート」っていう赤ちゃん向けの商品です。
MB:赤ちゃん向けのエアシート。じゃあ金型って今まではB to Bだったわけですよね?
矢崎和宏:はい。
MB:これはじゃあ、B to Cになるんですか?
矢﨑和宏:そうです。
MB:じゃあ、最終エンドユーザー向けの製品を開発してると?
矢﨑和宏:そうです。
MB:えー!
馬場ももこ:現在販売してるんですか。
矢﨑和宏:はい、してます。
MB:で、これ、手元にあるんですけれども、これは赤ちゃん用の?
矢﨑和宏:赤ちゃんがですね、背中に結構かゆみ、湿疹が出てきたりするので、原因を調べてたら、ベビーカーに乗ってる時に結構汗をかくんですね。
その汗が原因であせもができたりしますから、汗を肌着が吸い取ってそのままにしとくと、汗が出る穴がふがれて、中で汗が出ないもんですから、炎症が起きて、ちょっと赤いポツンができるんですけども。
肌着だけでも乾燥しとけば汗が、吸われるということで、肌着を乾かす機械です。
馬場ももこ:これ、座椅子みたいな形になってて、ベビーカーの座るとこに置くようなものですか?
矢﨑和宏:そうです。
馬場ももこ:すごい、ここ、しっかりと。
MB:これUSBがついてるけど、これ、USBつけて冷たくなるってことですか?
矢﨑和宏:そうなんです。ファンがついてまして、風を流すだけなんですけども、実は汗が乾くときにですね、気化熱と言って熱を取ってってくれるので、肌着が冷たくひんやりとするような感じになります。
馬場ももこ:ベビー用品で風を当てるような製品はたくさん出てますけれども、ヤザキ工業さんのは風を通す。これがオリジナルの部分っていうことですよね?
矢崎和宏:はい、そうです。
馬場ももこ:これって今つけたらまずいんですか?見たくないですかどんな感じか。バッテリー繋げたらいいんですか?
矢﨑和宏:繋げるだけでいいです。
馬場ももこ:じゃ、ちょっと押してみますね。
MB:繋げてみてください
馬場ももこ:繋げますよ。
MB:あ、出てきた出てきた。風が出てくるんですね。
馬場ももこ:涼しい!しかもなんかすごい直撃するわけじゃないんですね。
MB:そうですね。優しい風が出てきてちょうどいい感じです。
ムレを軽減するぐらいのね。
馬場ももこ:ラジオでも少し音聞こえてるかもしれないですね。
MB:ファーっていうね。金型の会社さんがこれ作るんですね。
矢﨑和宏:金型をやってて1つ思ったことが、お客さんがですね、困ってることばっかを考えてたら、この製品が出てきちゃったんですよね。
MB:技術的には金型を作ってる技術の延長線上でできてるんですか?
矢﨑和宏:そうです。
MB:あーそうなんですね。
馬場ももこ:メディカル事業部までは金型のノウハウが生きるということはなんか分かる部分があるんですけど、なぜこのベビー用品に進出しようとしたのか。なんか決してね、ブルーオーシャンなわけでもないですよね。
矢﨑和宏:はい。2008年の時にリーマンショックっていうのがあって、この時にすごく業界自体がもう全然仕事がない状態になりまして。
さらに当時EVの話が出てきてましてね。僕たちはエンジンとかミッションケースの金型を作っていたので、将来なくなっちゃうんじゃないかという、すごく不安に思っていました。
MB:EV普及が逆風になっちゃうわけですね。
矢﨑和宏:そうなんです。その時にお客さんが仕事がないので、いくら営業しても仕事ないんですよ。だけど、自分たちで頑張れば仕事が作れるとか、社員を守っていかなければいけないので、自分たちで仕事を作って売ることができれば1つのビジネスになるんじゃないかな、必要なんじゃないかなと思ってやっていく中で、その時は高齢化やオンライン診療なんかがこう増えてきてまして、その時にメディカルを立ち上げたりしてました。
MB:なるほど。B to Bだとどうしてもそのお客さん、取引先の状況だったりとかに応じて仕事が急になくなっちゃうなんてこともあるけど、
B to C事業だったら、自分たちが頑張ったりとか、お客さんに合わせたりすることで、仕事は永遠になくならないんじゃないかっていうリスクヘッジも兼ねて事業を始められたってことですかね。
矢﨑和宏:そうですそうです。
MB:ただ、でも、これでオンライン診療だったりとか、高齢化、自宅での診療の助けになるものを作っていこうみたいな発想はわかるんですけど、ベビー用品っていうとこに行き着いたのは何でですか?
矢﨑和宏:娘と息子がいまして。妻がですね、結構子育て大変なんですよね。子供は泣くし。 で、朝になると「昨日子供泣いてたのに起きなかったよね」とか言われてましたね。そういうことを考えて、だんだん、だんだん、お母さんの仕事っていうところに興味がいきまして。
そんな中で、赤ちゃんって喋ってくれないし、そういうところから赤ちゃん向けをしたいなっていう気持ちになってきました。
MB:じゃあ、やっぱ社長のそのスタンスとして、困りごとを解決するっていうところがあるんですね。
矢﨑和宏:はい、そうなんです。
馬場ももこ:喋れない赤ちゃんの気持ちを理解しようと思いついたんですね。
矢﨑和宏:思いついたっていうか、なんとかしてやりたいって感じでしたね。
MB:なるほどね。 金型事業は今まで完全B to Bだったわけじゃないですか。そこからB to Cにいきなりこう事業がプラスされるわけですから、製品の開発はいいとしても、営業とか販路の確保とか、B to BとB to Cって全然多分やり方違ってくると思うんですよ。
全く今まで会社の中で事業としてなかったものをやるのって、未知の荒野を開拓するようなものだと思うんですけど、大変だったんじゃないですか?
矢﨑和宏:やっぱ僕たち、物を作っている立場なので、売るということがすごく苦手で、売るということに関しても、商社さんとかそういうとこに頼ろうという気持ちはすごくあるんですが、ただ、これからECサイトで販売するっていう流れが出来上がってくるんだろうなというイメージが周りからありまして。じゃあ5年間かけてしっかりと自分たちで販売する力をつけようと。もしかしたら僕たちみたいな中小零細企業のビッグチャンスの時代じゃないかな?なんて思って、自分たちで売ることに決めました。
MB:なるほど。
馬場ももこ:便利ですよね。対応ベビーカーなんかも詳しく載ってましたし、大人でも欲しいですよね。大人でも背中に置いときたいだろうなって人たち、絶対いますよね。
MB:なるほどね。普通の発想だったら風を当てようって考えるけど、そうじゃなくて通すっていうところで、製品の差別化を図ってるっていうとこなんですかね。冷え過ぎの心配がないってことか。
馬場ももこ:風邪ひかないっていうことにもなりますし、いいですよね。
MB:そうですね。あと、あれですよね、さっき社長おっしゃいましたけど、その直売、そのメーカーに卸したり商社を使ったりっていうんじゃなくて、直売を頑張ってそのシステムを作るって、それも多分差別化に、製品の価格の差別化になりますよね。
矢﨑和宏:そうですね。はい。
MB:中間に何か入っちゃうと、中間マージン取られちゃって。
でも難しいんですよ。うちもそうだけど、やっぱ商社さん挟んだりとか卸した方が、製品の製造に集中できるから楽といえば楽じゃないですか。
それを痛みを伴って5年間かけてシステム作って、直売がちゃんと成り立つようにしようって頑張るから、コストが下げられて。他の会社に対しての差別化が生まれてるっていうとこもありますよね。
矢﨑和宏:はい。
馬場ももこ:でも、新たなことに挑戦するってなったら、それこそ大変な部分もいっぱいあったんじゃないですか?
矢﨑和宏:そうですね。分かんないことばかりだったので、今みんなで勉強してます。
馬場ももこ:みんなで勉強。1つのこういった素敵な商品作るのにい色んな意見を入れたり大変だろうなと思って。
MB:まあでもある意味最強ですよね。こうやって苦労してB to BもB to Cもできる会社になってるわけですからね。なんか柱が2本あるような感じですよね。
馬場ももこ:ヤザキ工業の挑戦がすごく見えたところなんですけれども、今後はどんなふうに成長させたいなという風に思ってますか?
矢﨑和宏:やっぱ僕たちは困ってる方に全力を尽くしたいっていうところがあって。実は製造業でもですね、物を納めても「ありがとう」という感じではなくて、「そこ置いといて」ぐらいの、なんかこう、作業してるだけな感じがしまして。
だけど、製造業でも「ありがとう」って言える、言ってもらえるような仕事をしたいなと思っているので、金型の方も、金型の修理っていうのをやってるんですけども、赤ちゃんのことに関しても、本当にお母さんってこう、結婚する前はキラキラしてたんですけど、赤ちゃんができるとそこにものすごく時間を費やして、一生懸命になって、「久々に鏡見たわ」とか、「久々に化粧したわ」とかそういうところがやっぱあるんですよね。
そういうのを少しでも力になりたいな、なんて思って。これからはもっと、高齢者とかですね、そういう方たち向けの商品も作っていきたいなと思っています。
馬場ももこ:ベビー用品だけじゃないですね。これからもまた楽しみですもんね。
MB:いいですね、メディカル事業部、もっとね、こう拡大していくといいですね。
馬場ももこ:そしたら、このヤザキ工業のエアシート、これ、どこで買えますか?
矢﨑和宏:カタカナで「ヤザキメディカル」と検索していただいたり、またはカタカナで「ヤザキ エアシート」で検索すると出てきます。
MB:ありがとうございます。
馬場ももこ:ありがとうございます。
MB:では最後に矢﨑さんのフェイバリットソングを1曲ご紹介いただこうと思うんですが、最初の選曲はミスターチルドレンの「終わりなき旅」でしたね。なんでこの曲だったんですか?
矢﨑和宏:僕、実は色んなことに挑戦してまして。失敗だらけなんですよ。今回のエアーシートは上手くいったけど、もう本当、数ある中の失敗だらけの中の1個なんですよ。その失敗するたびに、この「終わりなき旅」を聴くと、まだいけるかなって思って勇気づけられた曲です。
馬場ももこ:失敗は重ねていくと成功への元になりますもんね。その失敗があるからこそ、正解にいけるわけですもんね。では、お別れの曲はどうしましょう?
矢﨑和宏:昔よく車の中でプリンセスプリンセをよく聞いてたもんですから。元気が出る「ダイアモンド」。
馬場ももこ:それでは、プリンセスプリンセスで「ダイアモンド」。
MB:今夜のゲストは、ヤザキ工業の代表取締役、矢﨑和宏さんでした。
矢﨑さん、ありがとうございました。
矢﨑和宏:ありがとうございました。
MB:ということで、お届けしてまいりましたMBのトレンドレポート。馬場さん、いかがでしたか?
馬場ももこ:今までやってた金型ではなくて、新しい自社開発製品で勝負をかける。なんだか日曜劇場のようでしたね。
MB:あ、確かにね。
馬場ももこ:下町ロケットみたい。
MB:確かに日曜劇場感あるね。
馬場ももこ:ドラマを感じさせるこの矢﨑社長の奮闘っぷりが素晴らしいですよね。
MB:素晴らしい、金型の話。ここは新潟〜仕事は金型〜♪
馬場ももこ:うわ、なんかCMソング作った、いきなり!
MB:(笑)CMやりますか。「ここは新潟〜仕事金型〜ヤザキ工業~♪」みたいな。
馬場ももこ:ヤザキ工業は…
MB:静岡の会社ですからね(笑)
馬場ももこ:もし新潟にね、支社出すようだったら、このCMがぴったりですよ。
MB:そうです、僕がちゃんと歌いますから。もうぜひぜひ。
馬場ももこ:すごいですね。いきなり歌い出したんでびっくりしました。
MB:ここは新潟〜仕事金型〜ヤザキ工業~♪
馬場ももこ:ありそう(笑)
MB:というわけで、次回のゲストもお楽しみに。
馬場ももこ:ということで、今夜のラストソングは私が選んだALIの「NEVER SAY GOODBYE」。
MB:これは、選曲理由は?
馬場ももこ:ゴールデンカムイというアニメがありまして。で、ゴールデンカムイの中にはですね、佐渡出身の人や新潟の長岡出身の人間が出てくるんですよ。
MB:ああ、そうなんですか。
馬場ももこ:ゴールデンカムイ展の最終地は新潟だったんです。
MB:あ、そうなの。
馬場ももこ:新津で。
MB:あ、そうなんですか。
馬場ももこ:新潟にゆかりのある部分が登場するので、ちょっとネタバレにならない程度で。この曲はアニメのソングなんですけど、とてもいい曲なので。
MB:ありがとうございます。それではまた来週、この時間にお会いいたしましょう。お相手は
馬場ももこ:馬場ももこと
MB:MBでした。
馬場ももこ:アナログPRプレゼンツ、MBのトレンドレポート。この番組は、情報と印象をデザインするマーケティングカンパニーアナログPRの提供でお送りしました。