「推し方」に正解など無いという、時代錯誤な言い分
嵐が結婚しましたな。全然無関係ですよみたいな顔して日々を過ごしてたけど、頭の中は大パニック起こしてたよ。正直。アイドルって、割と簡単に結婚すんねん、ほんまに。そらそうよね、結婚って思ってるより簡単よ。そら心の準備的な意味では簡単な決断ではないと思うし、アイドルっちゅう職業やってる人は尚更。どうやら相葉くんなんか10年くらいのお付き合いの末の結婚らしいもんね。その間きっと色んな事考えてはったと思う。それをヲタクというか消費者の私たちは何も知らんからこんな勝手なことが言えるんやけども。
とはいえ結婚って手続き的には紙一枚で法的な縛りが生まれるもんやからね。そう思ったら不思議なもんよ。婚姻届けを出せば、もう「その人」は「相手のもの」なんやもん。絶対的な結びつき。
消費者のむちゃくちゃな言い分を言わせてほしい。
「アイドル」が恋愛禁止なのは、しゃあないと思う。
そりゃあ人間やもんね、恋愛したいと思う。大切な人だってできるよ、そりゃあ。
でも、「アイドル」ぞ? 「アイドル」という職業を、そんな簡単に選ばんでくれやとも思ってしまう。アイドルになるからには、そういうデメリットのこともしっかり考えた上で決断してほしい。
それでも人間の心ってのは移り変わるもんなので、百歩譲って恋愛は構わんと思うの。隠せ。ひたすらに隠せ。結婚ももう、隠してほしい。言わんで欲しい。「アイドル」である自分と、プライベートの自分を切り離してほしい。
アイドルの曲は疑似恋愛的な曲が多い。ジャニーズなんか尚更。「愛してる」とか「離れんなよ」とか、そういう台詞がライブで平気で飛び交う。それを聞いた、恋愛なんぞに縁のない醜い私のようなアイドルヲタクがキャーキャー言う。それで成り立っている世界なわけよ、アイドル界隈っちゅうのは。
でもそこに既婚者が現れると、途端にその世界のバランスが崩れ始める。あくまでそこにいるアイドルヲタクは、「疑似恋愛」として楽しんでる。もちろん本当に恋愛が出来るわけではない、目が合っているわけでもない、私に向かって手を振ってくれたわけでもない、私に向かって「愛してる」と言ってくれたわけでもない。そんなことは重々承知なんだけど、それを脳を殺して「私にやってくれた」と思い込むことで日々のストレスを解消する。ここに来れば自分を愛して肯定してくれるキラキラした人たちがいると思い込むことで、メンタルを保つ。それが「アイドル」と「ヲタク」の一番理想的な関係。やと思ってる、私は。
じゃあもしその「推し」が結婚したら?
これまで「疑似恋愛」として楽しんできたものに「ガチ恋愛」が関わってくることになる。今まで「自分に言ってくれてる」と脳を殺して思い込んでたもんが、「家に帰ったら本気で『愛してる』って言ってんだな……」っていう感情がかすめてしまう。楽しめなくなる。
だから別に構わんのよ、結婚しようが恋愛しようが。ヲタクを巻き込まんでくれ。
Twitterでは「結婚を心から祝福してこそ本物のヲタク」みたいな風潮が強すぎる。もちろんそらそう、そうなのよ。それが出来れば最高のヲタクなのは分かってる、でも、理屈と感情は別物なのよ。アイドルの推し方も人それぞれで、「疑似恋愛」として楽しんでる人もいればそうじゃない人もいる。楽曲が好きな人もいるし、推しの成長に関わりたくてお金を落としてる人もいる。そういう色んな人が入り混じっている界隈やからこそ、複雑で繊細なのよ。あんまり「これが正解!」っていうのを押し付けてこんでくれ。人の感情までコントロールしに来ないでくれ。分かってるから、痛いほど。
私のガチ恋は、関ジャニの村上さん。嵐と同世代。きっと、もう「その日」が近い。
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