他人に厳しく自分に激甘な安全地帯からの批評、適切でない自己評価
キングオブコントを見ました。
私が応援してた男性ブランコと空気階段の両方がファイナル進出、しかも空気階段が優勝するというサイコゥ!サイコゥ!サイコゥ!な回。あとは蛙亭も死ぬほど笑ったな~。あれトップバッターじゃなかったら確実にファイナル行けてた気がする。だってめっちゃウケてたもん、客席。トップバッターから腹抱えて笑うことってあんまりない気がする。
今年も最高でございました。来年も楽しみにしてる。
……と、ここまで書いたけど、この文章読み返してみたらなんか、最悪じゃない?
私、審査員でもなく、芸人志望でもなく、もっと言えばそのことに関して詳しいわけでもない、クソクソ底辺無職女なんやけど。そんな奴がやれ「応援してた」だのやれ「トップバッターじゃなかったら」だのやれ「~なことってあまりない気がする」だの。何様? マジで。そのうえで「来年も楽しみにしてる」だと? 寝言は寝て言え。
文章が上手くなりたいと思って色々調べると、「難しいことを誰にでもわかりやすく説明できるようになる」ことが大事、と書かれてることがある。は~んなるほどな、と思って、分かりやすい説明を心掛けるようにはしてる。出来てるかどうかは別にして。
今回のキングオブコントも、「一体何が面白いのか」を誰かに説明するていで観てたのよ。で、実際家族と観てたもんで、「この人のこれが面白い」とか「この人のここがいい」とか「このネタのオチがイマイチ」とか声に出してたわけ。
観終わって、風呂に浸かってる時に思ってんけどさ。私、芸人さんの面白い・面白くないは分かったようなふりして説明できんのに、自作がなぜ面白くないのか・どうすれば面白くなるかは一ミリも分かってないんよね。そんな恥ずかしい話があるか?
自分で小説書いたりシナリオ書いたりするとき、ふわっとは分かるのよ。「あ~、なんか面白くないな」とか「展開がイマイチやな」とか「ネタ自体は面白いな」とか「オチがひどいな」とか。そういう大まかな評価は出来るのに、「じゃあなんで面白くならないんや」とか「こっからどうすれば綺麗にオチるんや」とかはマジで分からん。でも創作で一番大事なのってそこやない? そこが分からないあたり、自分の馬鹿さ加減がよぉ分かるわな。
本当は、誰かにアドバイスをもらいたい。他力本願で悪いけど。自分じゃ分からんから誰かに教えてほしいってのはすごいある。けど、他人から的確なアドバイスを頂こうと思ったら、自作を誰かに読んでもらわないといけん。限りある貴重な時間を、自作を読んでもらう時間に割いてもらうなんて、そんな怖いこと私はよぉせん。完璧に出来上がった物を読んでもらって、「有意義な時間を過ごせた」と思ってもらいたい。未完成なゴミを見せて「時間の無駄すぎ」と思われるくらいなら、誰にも読まれないで自分で四苦八苦してる方が幾分かはマシ。でも、そんなことを続けてたら多分この先一生ええもんなんか作れない。
その点、キングオブコントを見てて、芸人さんたちってなんて凄いんやろうなと思った。こんなにも面白い物を、誰にも見られない場所でいっぱい作って、それを自分で何度も磨いて、しかも大勢の目にさらされる場所に立って、何言われるかも分からんのに、「人を笑わせます」って言うて出てくるんやから。ヤバいことやってるもん。何にも分かってない私でもこれだけは分かる。凄すぎる。
私は多分、羞恥心とかプライドを捨てきれてないから、自作に本気で向き合うのが怖いんやと思う。面白くないっていう事実と向き合うのが怖くて、だからいつまで経っても成長せんのやと思う。芸人さんたちを見る度に、自分の考えを改めんといかんなって毎度思ってる。態度を改めて成長するか否かはこれまた別問題やけどな。