2次筆記試験に向けたかなりディープな入門ガイド
【目次】
1)中小企業診断士試験制度における2次試験の位置づけ
2)2次試験の概要
3)1次試験と2次筆記試験の決定的な違い
4)2次試験の特性を踏まえた試験突破に向けた3カ条
【こんな人に断然オススメなコンテンツです!】
”マジなコンサル中小企業診断士”を目指す受験生の内、以下に該当する人
①初めて2次試験に臨む中小企業診断士受験生で、2次試験への正しい向き合い方を知って、短期での合格を目指したい人。
②2次試験合格に再チャレンジする中小企業診断士受験生で、自身のこれまでの2次試験への向き合い方に確信を持てないため、別の新たな情報を取り入れて合格を目指したい人。
(はじめに)
巷では、2次筆記試験は中小企業診断士試験における最大の関門であると言われています。筆者の実体験を踏まえますと、ある側面を見れば確かにそうも言えなくもないと感じます。なぜならば、謝ったゴール設定に基づいてそこを目指した勉強を進めてしまうと、いくら多くの勉強時間を投入して努力をしたとしてもこの試験に合格することはできないからです。
なぜ2次筆記試験ではこのようなことが発生するのでしょうか?
それは
「2次筆記試験は解答例が非公表であるため、合格に向けたゴールを(試験委員を除く)この世の誰もが明確に定められない」
ことに起因しています。これはどれほど大規模で有名な受験校でも例外ではありません。※本件の詳細については筆者のブログ記事(コチラ)をお読みください。
筆者がこのコンテンツを敢えて世に発信する目的は、「このブラックボックスな2次筆記試験の世界に一石の光を投じ、あなたを正しい方向に導くきっかけとなるガイドの役割を果たすこと」です。もちろん筆者も「合格に向けたゴールを定められない人間の1人」に含まれますので、それが絶対的に正しいことを証明をすることはできません。従って本コンテンツを通して、筆者が2次試験のガイド役としてあなたにプラスの影響を与えられるか否かは、あなたと筆者とのこれまでの接点からあなた自身でご判断いただく以外に術はありません。とはいえ、本コンテンツが有料である以上、信頼性に足る一定の根拠となる情報をあなたに提供する義務があるでしょう。ゆえに、まずは筆者の受験生時代のことと診断士試験合格後のことについて少し触れ、その根拠を可能な限り支えてみようと思います。
<受験生時代>
筆者は完全独学で診断士受験に挑むことを最初から決めていました。なので、2次試験の勉強の過程ではかなり多くのインターネット情報を収集したり、参考書・書籍の内容を比較検討しながら、自分なりに何が正しいのかを手探りで求めて試行錯誤しながら勉強をしていました。コンサルタントには情報収集力が求められますので、その点では筆者はそれなりの自信を持っていました。しかし、これだけ情報が溢れる社会の中で、2次試験というブラックボックスな試験に関する信頼性ある情報を探し当てることはそうそうたやすいことではありません。筆者にもそれはそれで相当な苦労があり、その作業に投入した時間は膨大なものになりました。もちろん、その過程では回り道もいっぱいしました。しかし、筆者は2次の本試験1ヵ月前頃までに、自身の過去問演習の結果も絡めながら一定の道を探り当てることができたことを自分なりに確信しました。もちろん完全独学ですから、そこに誰かのお墨付き等の明確な根拠はありません。しかし「もしこの道で間違っていたら諦めがつく。俺はこの道に運命を託す」と自分自身で覚悟を決めることができるほど自信のある道でした。なので不思議と2次試験に対する不安や恐怖は全くありませんでした。結果的に、筆者は2次試験を一発で突破することができました。筆者が受験生時代に収集した情報の中には、もちろん受験校を中心に一般的に流布されているご作法やテクニック論が含まれています。ゆえにその点をないがしろにした独善的なものでは決してありませんので、その点はご安心ください。むしろその上で、筆者独自の”+α”のスパイスを加えた情報を本コンテンツを通じてご提供できると考えています。
<診断士試験合格後>
近年、2次筆記試験を含めた診断士試験では「得点開示請求」が可能であることが判明しました。診断士試験合格後、筆者は「この2次試験を解明して科学したい」という知的欲求に駆られていましたので、この革命的とも言える出来事が起きた後はひたすら再現答案と得点開示情報の収集に奔走しました(当時、筆者はかなりの情報を収集できる立場にいました)。そして可能な限り収集した情報に基づき分析に分析を重ねた結果、筆者は受験生時代に自身で行き着いた2次試験への向き合い方・方法論にかなりの自信と確信を持つことができました。つまり、得点開示請求という革命的出来事を通じて、筆者の仮説が一定程度ファクトで裏付けられたということです。
いろいろ書いてきましたが、本コンテンツは以上のような目的の元、筆者の受験生時代とその後の受験生指導に基づく経験・考えた方に基づいて作成されました。筆者としては自信のあるコンテンツですが、一方で有料とさせていただいています。これまでのあなたと筆者との接点(主にブログ)を通じ、「あなたにとって筆者が信頼のおける人間か」「筆者があなたと相性の良い人間か」を判断するための一定の材料はご提供できているのではないかと思っています(もしあなたが筆者のブログをあまり読んでいない読者であるのならば、”マジなコンサルタントの中小企業診断士合格戦略ファーム”を一通りご確認いただいた上で、ご判断ください)。毎度のことではありますが、購入のご判断はご自身の責任でお願いいたします。
本編開始
1)中小企業診断士試験制度における2次試験の位置づけ
釈迦に説法な話だとは思うが、ここで1度、2次試験の位置づけを確認しておきたい。以下の図は、中小企業診断士制度のスキームを図示したものである。図に示されている通り、1次試験合格者に対して実施される2次試験には、筆記試験と口述試験とがある。そして、この2次試験に合格した受験生が15日間以上の実務補修を受講、または15日間以上の実務に従事すると、経済産業省から中所企業診断士の資格を取得(登録)することができる。
中小企業診断士資格を登録する方法には、2次試験に合格する方法以外に、中小企業診断士養成課程を修了する方法がある。しかし、養成課程は半年~1年以上通学する必要があることや受講費用が高額であるといった制約があることから、多くの受験生は2次試験の合格を目指すことになるのが通例である。なお、2次試験は「筆記試験」と「口述試験」の2つの試験から構成されるが、過去の統計情報を見ると、筆記試験合格者のほとんどが口述試験に合格している。このことが、2次筆記試験が中小企業診断士試験における最大の関門であると言われる所以である。
以上より、本コンテンツは中小企業診断士試験における最大の関門と言われる「2次筆記試験」の突破を目的とした受験生を対象にしたコンテンツとしている。
2)2次試験の概要
中小企業診断士協会から発表されている「平成28年度中小企業診断士 第2次試験案内・申込書」によると、2次試験の目的は以下の通り記載されている。
第2次試験は、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」に基づき、中小企業診断士となるのに必要な応用能力を有するかどうかを判定することを目的とし、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例並びに助言に関する能力について、短答式または論文式による筆記及び口述の方法により行います。
まずここでのポイントは、2次試験は中小企業診断士に必要な「応用能力」を試す試験であるということである。
続いて、筆記試験の内容を見てみよう。
ポイントは、以下の2点である。
①2次筆記試験は以下の4科目が出題される。
・事例Ⅰ:組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例
・事例Ⅱ:マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例
・事例Ⅲ:生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例
・事例Ⅳ:財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例
1次知識との関連で言えば、事例Ⅰ~Ⅳに共通して要求される理論・知識は企業経営理論である。その上で、事例Ⅰは企業経営理論(組織・人事)、事例Ⅱは企業経営理論(マーケティング)と運営管理(店舗管理)、事例Ⅲは運営管理(生産管理)、事例Ⅳは財務・会計のテーマを中心とした事例が出題されることになる。過去問の出題実績を見ると、それ以外にも経営法務や経営情報システムの論点・要素がいずれかの事例に散りばめられることもある。
②2次筆記試験は各80分間の試験時間で実施され、その順序は「事例Ⅰ:組織・人事事例」→「事例Ⅱ:マーケティング・流通事例」→「事例Ⅲ:生産・技術事例」→「事例Ⅳ:財務・会計事例」である。
試験は2日間実施の1次試験とは異なり、1日で実施される。そのため、最初の科目である事例Ⅰの開始時刻が9時50分、最後の科目である事例Ⅳの終了時刻が17:10分と非常に長丁場な試験となっている。つまり、1次試験と同様、メンタル・集中力・体力が重要なポイントとなる試験でもある。特に事例Ⅳ:財務・会計事例については、肉体的・精神的疲労がピークに達する4科目目に実施される。そのような疲労がピークに達しているような状態でも実力を出し切って得点を取るためには、集中力を維持した上でケアレスミスを防止するための訓練と準備が求められると言えるだ。
3)1次試験と2次筆記試験の決定的な違い
ここまでは概ね巷にあふれている通りの情報である。ここから徐々にその核心に迫っていく。
まずは以下の図を見ていただきたい。以下の図は、過去の2次筆記試験の受験者数、合格者数、合格率をグラフにしたものである。
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