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BMOチームモダンベスト8 【ジェスカイアミュレット】徹底デッキ解説

こんにちは。
先日行われたBig Magic OPENチームモダンにてベスト8になることができましたので、当日使用した一般的なジェスカイコンとは一味違ったデッキ、【ジェスカイアミュレット】について解説したいと思います。

同じようなコンセプトのデッキを見たことがないので、おそらくこの記事が初の【ジェスカイアミュレット】解説記事になると思います。
とくとご覧あれ。


戦績

まずは戦績から。
数多のデッキが混在するモダン、その中で入賞すると言うことはそれなりの理由がある。

予選
bye(体調不良により対戦相手不在) チーム⚪︎
グリクシスマークタイド ⚪︎⚪︎ チーム⚪︎
バントナドゥ ⚪︎×⚪︎ チーム⚪︎
グルールプロウェス ⚪︎⚪︎ チーム×
イゼットマークタイド ⚪︎×- チーム⚪︎
ボロスエナジー ⚪︎⚪︎ チーム⚪︎
グルールエルドラージ ⚪︎×- チーム-
マルドゥエナジー ⚪︎⚪︎ チーム⚪︎
6−1−1で7位抜け

決勝SE
グルールプロウェス ×⚪︎- チーム×

対戦相手が不在だった1戦目を除くと、個人戦績は5−0−3。
6戦目の【グルールエルドラージ】戦はお互いに何も引かないターンが何ターンも続き、結局時間内に決着がつかなかったが、それ以外の決着がついていないマッチについてはチームが勝ったり負けたりしたため強制的に終了したマッチ。

今回の結果を戦績を元に考察してみたいが、読者の多くはデッキ解説を望んでいると思うので考察は最後に回す。

デッキ構築

まず見て取れる特徴として、
・《一つの指輪》の不採用
・《対抗呪文》の不採用
・タッチカラーを使用しての《力戦の束縛》
・《不安定な護符》の採用
・《孤独》の採用
が上げられると思う。

《一つの指輪》、《対抗呪文》という【ジェスカイコントロール】を代表する2枚が不採用、代わりに《不安定な護符》というアーティファクトが採用されている。故にこのデッキは【ジェスカイアミュレット】である。

これらのカードを採用、不採用にした理由、並びにこのデッキを作成するに至った詳しい理由は後日、別記事にして投稿したいと思う。(多くの人はそこまで興味がないと思うので)
本記事では各カードの解説をした上で、不採用にしたカードについて軽く触れる程度にしたいと思う。

カード解説

一枚ずつデッキ内のカードを解説していく。
まずはメインデッキから。

・基本土地

《血染めの月》を割れる《摩耗//損耗》、《海の先駆け》、《月の大魔導師》を除去できる《孤独》、両方を対処できる《力戦の束縛》を打てるように《平地》を重めに見ている。
特に“月下”で《火の怒りのタイタン、フレージ》のバックコスト(W)(W)を支払うため、《平地》2枚は極力採用したい。
《島》が1枚でも問題なく回せることが《対抗呪文》を採用しない利点でもある。

フェッチランドからのペイライフを極力減らせるように《島》、《山》は1枚ずつ採用。
《廃墟の地》を打たれてデッキが止まらないようにもなっている。

・フェッチランド

白いカード、赤いカードが多いので《乾燥台地》をフルに投入。
序盤は比較的赤マナにアクセスしたいので《溢れかえる岸辺》を2枚にして《沸騰する小湖》が4枚。
だが、トライオームを採用した都合上、マナベースが非常にタイトになってしまった。
試行回数が少ないのでなんとも言えないが、もしかしたら《溢れかえる岸辺》と《沸騰する小湖》の枚数比を変えた方がいいかもしれない。

・諜報土地

諜報したいのに合う色が無くて仕方なくギルドランドを持ってくる、というような状況があったため3種類を1枚ずつ採用。
タップインのことを考慮すると1枚ずつが限界に感じる。
《ジアトラの試練場》を採用せざるを得ない状況なので、タップインランドを取りすぎているかもしれない。

以前はマナフラットを受けつつ、最終的なフィニッシャーになる《天界の列柱》を採用していたが、上記の理由から白青も諜報土地にすることにした。

・ギルドランド

まずは1種類ずつ採用。
次に赤マナを多用するため《聖なる鋳造所》と《蒸気孔》を追加で採用。
《力戦の束縛》のために沼と森が必要になったため《聖なる鋳造所》1枚を《ジアトラの試練場》、《神無き祭殿》に分けた。

1ターン目に《稲妻》か《語りの調律》を構え、2ターン目には先ほど使わなかった方を構える。というパターンが頻発するため、《蒸気孔》を置くことが多い。

・ドメイン用土地

2ターン目に《力戦の束縛》を打つためにショックインをしなくてはならない状況があるためにギルドランドは1枚必要。
サイドボードに【ナドゥ】用の《ラクドスの魔除け》を採用するためにこのギルドランドは沼絡みにしたい。
上記の理由で1ターン目に置く土地が《蒸気孔》になりやすく、その際に足らない色である《神無き祭殿》を採用した。
《神無き祭殿》で平地を用意したので、トライオームは山の含まれた《ジアトラの試練場》を採用。
デッキコンセプトとして青を多用しないので《ゼイゴスのトライオーム》である必要はない。

・《記念碑的列石》

土地の中に1種類はマナフラッドを受けられる土地を入れたい。
ミシュラランドでも良いが、このデッキのキーパーツである《不安定な護符》をサーチできるこのカードを採用。ついでに《火の怒りのタイタン、フレージ》もサーチできる。

このカードのバリューを高めるために《鏡割りの寓話》、《時を解す者、テフェリー》なども採用したかったが枠の都合上断念。
《記念碑的列石》を引くこと前提のシナジーカードになるためやむなし。

・《瞬唱の魔導士》

《不安定な護符》のバリューを引き上げるカード。
《不安定な護符》でめくれたこのカードを唱えて1点。墓地の《稲妻》をフラッシュバックして1点、《稲妻》で3点。合計で5点。
このように予想外の角度から打点を叩き出せる。
このカード絡みのリーサルは頻発するので、フラッシュバックさせる際は常に「勝てないか?」を考えるようにする。

除去を打つために温存してもいいが、早い段階で《語りの調律》をフラッシュバックしてクロックとして盤面に立たせることが多い。
極力青マナ2つは揃えておきたい(青マナは2つあれば十分)

2マナとはいえ、実質的に3マナ以上のクリーチャーなため、3枚に抑えた。

・《ティシャーナの潮縛り》

《一つの指輪》に対処できるカード。
それ以外にも意外と小回りが効き、便利な場面が多かったので2枚目を採用。

今回のトーナメントではほとんどのマッチでサイドアウトすることとなった。
しかし、メインから無理なく積める《一つの指輪》メタカードなので減らす必要はなさそう。
効果が薄い相手にもフェッチランドをスカらせてランデスのクロックとして運用できる。
プレインズウォーカーにも触れる点も優秀。

・《火の怒りのタイタン、フレージ》

詳しくはデッキ作成記事に記載するが、このデッキを組もうと思ったきっかけのカード。
タイタンサイクルは軒並みオーバーパワーである。
(《死の飢えのタイタン、クロクサ》が弱いように見えるが、他の怒りのタイタンたちに埋もれているだけで十分パワーカード)

このカードも《不安定な護符》とシナジーがあり、着地時の火力を高めることができる。
《火の怒りのタイタン、フレージ》キャストで3点、墓地からバックさせて4点、7点は射程圏内であることを覚えておく。

・《語りの調律》

デッキの安定感を増させる。
基本的にサイドアウトすることはない。

得たエネルギーでそのまま《不安定な護符》を回せるので、実質的に1マナ2ドロー呪文となる。
《瞬唱の魔導士》のフラッシュバック先として無難な択であり、《表現の反復》でめくれた時にも無難な択となる。非常に小回りが効く存在。

・《稲妻》

一般的な【ジェスカイコントロール】では《電気放出》を採用する都合上、このカードまで採用されることはないが、このデッキでは《不安定な護符》を軸にしているため、フィニッシャーとなり得る。

特に《不安定な護符》が2枚以上張られている場合は常にリーサルを考えながらアクションしていく。
《不安定な護符》がめくった《稲妻》で5点、もう一枚の《不安定な護符》がめくった《瞬唱の魔導士》で2点、《稲妻》をフラッシュバックで5点。合計12点。
《不安定な護符》が3枚張られていればゲームはもっと簡単になる。

基本的にはクリーチャー除去として運用することになるが、実はその1枚で勝っているかもしれない。《稲妻》を打つ前にはしっかりと考える必要がある。

・《電気放出》

エネルギーを主軸にする理由。
どころかこのカードを採用するためにエネルギー要素を強めることが一般的になってしまった。
それほど効率の良い除去カード。

火力を上げれば《濁浪の執政》まで射程圏内となるので、極力エネルギーは温存しておきたい。
しかしこのデッキでは、デッキ内に除去が多すぎるため案外他のカードが高タフネスを倒してくれる。
そのため、エネルギー温存を気にせず《不安定な護符》を回しても問題ない。
《不安定な護符》がより有用な除去をめくる可能性もある。
むしろ《不安定な護符》を回すために積極的にタフネス1のクリーチャーを除去した方が良かったりもする。

《不安定な護符》用のエネルギーを供給するために自分のクリーチャーを対象に取り、0点ダメージを与えることも多い。
また、自分の場にさえクリーチャーがいれば唱えることができるので、《不安定な護符》からめくれた場合は3エネルギー貯めつつ本体に1点飛ばすカードとしても使用する。

・《不安定な護符》

このデッキのキーカード。
アドバンテージ源であり、フィニッシャー。
こちらがキャストする全てのスペルが本体火力を持つようになる。
重ねがけすれば重ねがけするほど有利であり、2枚張ればリーサルが相当楽になる。
3枚以上張った場合、本体火力の誘発型能力だけで勝てるようになり、殴らなくても済むようになる。

一般的な【ジェスカイコントロール】における《一つの指輪》の代わりに投入されている。
このカードをシナジーさせるためにデッキ内の多くが“手札以外から唱える”ことができるようになっている。
また、エネルギーシナジーも強力で、《語りの調律》は1マナ2ドロー相当、《電気放出》は除去しつつ1ドローと、エネルギー方面でもシナジーが見込める。

場に出た時点で1ドローが確定するので、ただ単に除去されるだけだとアドバンテージを稼げる。
故に必ず通したい。
相手が《対抗呪文》を構えていそうな時は無闇矢鱈にキャストしないように注意。
《対抗呪文》持っている相手に《一つの指輪》を投げるか?つまりはそういうことである。

《語りの調律》などエネルギーを溜めるカードがめくれる可能性があり、めくれたらすぐに回し直したいため、エネルギーがある時は積極的に回した方がいい。
エネルギーはどんどんカードに変換していく。2エネルギーは手札1枚に相当するのだ。

このデッキでのエネルギーの捌け口は《電気放出》と《不安定な護符》だが、前述の通り《電気放出》が届かない相手は《孤独》と《力戦の束縛》が対応してくれる。
2ターン目に設置したら、相手のエンド時に回し、1ドローを確定させておく。

基本的にはアドバンテージを稼ぎたいので、カードをめくっている間は次のカードをめくりたくないが、明確に欲しいカードがあるときはしっかりと回し直すように意識する。
除去が必要だとわかっていて、土地がめくれている時は悠長にセットランドしてから回し直さずに、さっさと回し直すようにしよう。

補足だが、このカードが割られてもこのカードが追放しているカードは永遠使えるので注意。
相手に《不安定な護符》を使われたら、エネルギーの尽きているうちにまだ回していない方の《不安定な護符》を破壊するようにしよう。

・《表現の反復》

3枚の内、1枚は追放できる。
この追放枠をスペルにすることで《不安定な護符》を誘発させる。

一般的には、何も考えずにとりあえずプレイできる土地を追放させることが多いが、このデッキでは土地を手札に、スペルを追放にした方が良いことが多い。
特に《語りの調律》のような使いやすいカードは追放でピックしていこう。

また、前述の通り、《不安定な護符》を必ず通したいので、相手が構えている時にとりあえず打ってみるカードの筆頭となる。
概ね通らないが、通ったら強いし、相手目線でもこのカードを無視できないのでできる限り打ち消してくる。
《不安定な護符》とマナ域が被っているため、《呪文嵌め》を釣ることができる点も優秀。

ただ、比較的重いカードが多かったり、除去のような場面を指定してくるカードが多かったりするので、使いづらい状況も多々ある。サイドボーディングでは抜けるカード筆頭。

・《孤独》

《力戦の束縛》と合わせ、相手のタフネス、マナコストに関係なく除去ができるモダン環境最高の除去スペル。
《超能力蛙》、《濁浪の執政》、《僧院の速槍》、《運命を貪るもの》…
「こっち除去は当たるけどこっち除去は当たらない」というクリーチャーは多いが、このカードなら関係なく除去できる。

ピッチのコストになるカードが《火の怒りのタイタン、フレージ》と《力戦の束縛》というパワーカードなため、極力ピッチせずにキャストしたいが、ピッチキャストができるに越したことはない。
他の1マナ除去群と合わせて相手の予想だにしていない量の除去で対応していくことができる。
どれだけインスタントタイミングで除去を打てるかが【グルールプロウェス】のような「防御カード」があるデッキに対して重要になってくる。

ちなみにピッチキャストは追放領域からも可能なため、《不安定な護符》でめくれた場合はマナコストを支払うことなくダメージを飛ばせるカードになる。
このカードが追放されたおかげでリーサルになるパターンもあるので覚えておきたい。

・《力戦の束縛》

《一つの指輪》を採用していない関係上、《一つの指輪》デッキに弱い。
《一つの指輪》のカードパワーに対抗するにはこちらもそれ相応のカードパワーをぶつけないといけないからである。
こちらも《一つの指輪》を採用する手もあるが、《不安定な護符》、《表現の反復》を使う都合上、あまり重いカードを入れられない。
そのため《一つの指輪》を対処するという方向に舵を切った。

マナベースは非常に厳しくなるが、《一つの指輪》に限らず、《濁浪の執政》、《手甲》、《有翼の叡智、ナドゥ》、《ネクロドミナンス》、《スランの医師、ヨーグモス》などなど
当たり前だが、ありとあらゆるカードたちに対抗可能となった。
クリーチャーだけでなくアーティファクトやエンチャントも割れる“ディッチャ”としての役割を持てる点も優秀。
また、サイド後に重い《陽光浄化者》にも無理なく触れる。
《血染めの月》も対処できるので、《平地》はしっかりと持ってきておきたい。

似たようなカードに《静牢》があるが、維持エネルギーの確保が困難だったためマナベースを負担してでもこちらを採用した。
基本的にエネルギーは《不安定な護符》に消費させたい。アグロデッキと違い、数ターンに渡って維持しなくてはならない。ソーサリータイミングでしか唱えられない。などが理由。
適当に置くことでエネルギーを稼げるという利点はあったが、欠点の方が大きい。


次にサイドボードに関して。
チーム戦という都合上、使用できなかったカードも存在するが、今回のデッキ構成的にほとんど無理なく採用することができている。

・《記憶への放逐》

ミッドレンジデッキのため【エルドラージトロン】などのトロン系デッキなどを苦手としている。
そのため4枚フルで投入。
不利マッチを少しでも改善していく。

同時に《一つの指輪》を見れる。
【ジェスカイコントロール】などの《一つの指輪》デッキにも投入していく。
最悪、《瞬唱の魔導士》や《緻密》にも対応できる。

・《塵へのしがみつき》

元々は恒常的に墓地を追放できる《未認可霊柩車》を採用していた。
《濁浪の執政》の展開を遅らせるためだが、そもそも除去が過多であるこのデッキは《濁浪の執政》が苦になりづらく、【ディミーアマークタイド】などの《濁浪の執政》デッキに対してソーサリータイミングで2マナを寝かせる余裕がなかった。(唱えたところで《呪文嵌め》される)

そのため、墓地を減らし続けるカードよりもピンポイントで墓地に触れるカードを採用。(たかやねずのアドバイスによるもの)
曰く、「このデッキから《塵へのしがみつき》が飛んでくることは想定されづらい」らしい。

主な仮想敵は【エスパーリアニメイト】。
打ち消しが無く、除去を打ったところで《偉大なる統一者、アトラクサ》がもたらしたカードアドバンテージに踏み潰されるのでかなりの不利マッチアップ。
このマッチアップでは何枚でも欲しくなるが、環境にそこまで多く見られないことと、1枚で何回でも利用可能なため1枚に抑えた。

打ち所が無かったとしても、最悪キャントリップやライフゲインとして運用できる。

・《紅蓮地獄》

【ボロスエナジー】、【ナドゥ】などの展開系デッキ対策。
《ナカティルの最下層民、アジャニ》の脅威的な盤面にも1枚で対処できる。
ただ、デッキ自体が除去に偏っているため、「このカードを引いた時に相手の盤面1体だけ」といった場面も多い。
展開系デッキが環境に多いため枠を取っているが、コンボが多ければ打ち消しの枠にしてもいい。
状況に応じて打ち消しを取ることができるのもこのカラーリングのいいところ。

チーム戦でなければこの枠は《オークの弓使い》になっていた。

・《兄弟仲の終焉》

《紅蓮地獄》を2枚しか持っていなかったことと、【ハンマータイム】のようなアーティファクトデッキを見るために《紅蓮地獄》の3枚目をこちらへ。
【マルドゥエナジー】の《敵対するもの、オブ・ニクシリス》も処理できる可能性がある。

・《黒曜石の焦がし口》

一般的な【ジェスカイコントロール】と比べて若干キルターンを早くできるのでこのカードのバリューも上がる。
元々かなりの不利マッチであるが、このカードと《記憶への放逐》を合わせて【トロン】系デッキに対抗していく。

・《摩耗+損耗》

完全に好みの枠だが、どのフォーマットにおいてもサイドボードに2枚以上の「ディッチャ枠」を用意しておきたい。
【ハンマータイム】に対して大きくテンポを取り返せるので、緑のデッキであれば《活性の力》、白と赤を使うデッキであれば《摩耗+損耗》を採用することが多い。

・《ラクドスの魔除け》

コンボを決めた後の【ナドゥ】を捲るカード。
それだけでなく【ハンマータイム】のようなアーティファクトを使うデッキ、【エスパーリアニメイト】のような墓地を使うデッキも同時に見ることができる範囲の広さが魅力。

《力戦の束縛》の都合上、黒マナが捻出できるようになったため採用できた。
折角多色化させることになるので、《力戦の束縛》意外にもバリューを持たせていきたい。

・《過酷な指導者》

どうしても《ラクドスの魔除け》が1枚しか入手できなかったため採用。
基本的には対処されづらく、より多くのデッキに対してサイドインすることができる《ラクドスの魔除け》の方が優秀。

・《外科的摘出》

《過酷な指導者》と同じく《ラクドスの魔除け》を入手できなかったので、代わりの墓地対策として採用。
追加の《塵へのしがみつき》でも良いが、1枚はマナをかけずに唱えられるものに。

コンボデッキに対して、コンボパーツを完全に消し去ることができるが、ハンデスなどそもそもコンボパーツを墓地へ送らせる手段に乏しいため、狙ってできるようなものでもない。


採用しなかったカード

続いて一般的な【ジェスカイコントロール】に採用されているものの、本デッキには採用していないカードについて見ていく。
「デッキコンセプトの違い」が主な理由になるのだが、それについては後日上げるデッキ制作記事にて深く記載する予定。
ここでは「コンセプトの違い」意外で説明できそうな内容を書いていく。

・《空の怒り》

エネルギーデッキを使う理由になるようなカード。

何度も記述しているが、非常に除去が多いデッキなので、このカードを打っても1:1交換や1:2交換にしかならないことが多い。

また、「2マナで打てるラス」と言われることが多いが、結局エネルギーは支払っている。
エネルギーの無い状況で打とうとすると4マナ、5マナかかる。
普通のラスと変わらない。

このデッキでは、《不安定な護符》という明確なエネルギーの注ぎ込み先が存在するため、エネルギーが余ることが少ない。
よって不採用とした。

・《静牢》

《力戦の束縛》の項で説明済み。
《空の怒り》と同じく、エネルギーが余らないことが大きな要因。

・《一つの指輪》

《不安定な護符》を代わりに採用している。

・《不安定な護符》でめくれてすぐに使えない。
・《不安定な護符》とシナジーさせるために《表現の反復》を採用することになり、《表現の反復》でめくれた時に唱えられないことが多い。
などが理由。
極力軽いカードを連打していきたい。

もちろんカードパワーは凄まじく、ミラーマッチでは持っていない分不利。
【ナドゥ】のようなデッキ相手に除去を打ち続け、勝てる状況になっても1枚で捲られる。

このカードを採用する場合はデッキコンセプト自体がずれるので、従来の【ジェスカイコントロール】に落ち着くことになると思う。

・《対抗呪文》

そもそもデッキ制作の段階でコンセプトが違っていたから
と言うのが根本的な原因だが、徐々に構成が【ジェスカイコントロール】に寄っていく中でも採用はしなかった。

原因としては2点

まず、このデッキ自体あまり受けに特化していないと言うこと。
受け身なカードが多いが、《稲妻》は本体に打つことも可能だし、《不安定な護符》が置けていればあらゆるカードが直接火力となる。
《火の怒りのタイタン、フレージ》とい合わせて速やかにゲームを終わらせたい。
4枚も《不安定な護符》を採用している都合上、タップアウトしやすくもある。

ついでに、《対抗呪文》はあまりにも受け身要素が強すぎて《不安定な護符》、《表現の反復》でめくれた時に打つタイミングが訪れないことがある。

次に、マナベースの都合上。
《不安定な護符》、《稲妻》で赤マナを要求され、
《孤独》に白マナを要求される。
《力戦の束縛》のために全く関係のない土地を採用しなくてはいけない。

この状況で青マナを2個準備することは非常に困難。
《瞬唱の魔導士》のことを考慮すると必要な青マナは更に増える。
その上で、「月下」でこのカードを打つためには《島》が2枚必要。

一方で《一つの指輪》に対する最もスマートな回答は打ち消すことでもあるので、
必ずしも不必要なわけではない。
打ち消し枠としてよりマナベースの負担を要求しない《喝破》を採用している時もあった。
《喝破》は《火のタイタン、フレージ》に対しても有用であり、《孤独》のピッチコストにもなれる。

・《否定の力》

《対抗呪文》と同様の理由
ただ、この記事を執筆している段階でピッチキャストが思ったほどシビアではないことに気付いたので採用してもいいのかもしれない。
環境にコンボデッキが増え始めたらサイドに用意してみたい。

考察

今回非常に良い戦績を叩き出すことができたが、
それについて少し考察をしていきたい。

チーム戦という性質上、《一つの指輪》を使用したデッキとマッチングする確率が1/3となる。
その上で、ーC卓の関係なのかは分からないがー、ビートダウンデッキとマッチングすることが多かった。
デッキのほぼ全てが除去になっている本デッキからすると非常に有利なマッチアップばかりであった。

(C卓にサードデッキ、つまるところの寄せ集めで作ったデッキが来やすいということもあるのかも?)

《一つの指輪》並びに土地コンボ系統が非常に重いこのデッキにおいて、チーム戦という特殊なトーナメントシステムが噛み合ったのだと思う。(土地コンボ踏まなかったのは完全に運だと思うが)

一方で、純粋なビートダウンデッキには無類の強さを誇るのでビートダウン系が多く見られそうなトーナメントでは使用する価値があると感じた。

おしまい

というわけで、今回の使用デッキを主に使用カードの視点から解説していきました。
ただ、どうしてもデッキコンセプトを語らないと伝えづらいことも多いので、コンセプト、回し方などは別記事に「なぜこのデッキを組んだのか?」という点も含めて書いていきたいと思います。

よければそちらもご覧ください。

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