【MTG(モダン)】ヨーリオン禁止の影響を言語化する
みなさんこんにちは。
今回もMTGに関する記事です。
先日、禁止改訂が告知され、モダンフォーマットから《空を放浪するもの、ヨーリオン》が退場することとなりました。
これにより、以前からずっと【4Cヨーリオン】を使用していたので、デッキ構築の変更を余儀なくされてしまいました。
「ヨーリオン禁止」の妥当性について議論しても仕方がないので、ここではその影響を少しでも言語化していこうと思います。
1.雑感
《空を放浪するもの、ヨーリオン》を抜いた構築でトーナメントに出てみて感じたこととしては、
「普通のデッキに成り下がったな」
というもの。
決してメタゲーム全体で弱くはなっていないし、いくらでも戦えそうだが、圧倒的な貫禄は消えた。
当たり前だが、ロングゲームにおいて顕著で、
・後半のリソースに限界が生じる
・フィニッシャー不在
という点が特に痛手。
特にフィニッシャー不足という点は非常に深刻で、
本来「ゲームが長引きすぎてトーナメント進行に支障を来す」ということが問題視され禁止されたのだが、「フィニッシャーがいないためゲームが終わらない」という事象を引き起こしてしまい、完全に裏目になっている。
使用者側はこのことを踏まえて、新たな勝ち手段を見つけなくてはならない。
そう言った意味で、改めて《空を放浪するもの、ヨーリオン》の強さを感じた。
サイドボードを1枠空けるだけでメインデッキにフィニッシャーを採用する必要がなくなるのだ。
しかし、前述した通りデッキ全体として極端に弱体化したわけではない。
適切なプレイ、構築をしてやればまだまだ戦える。
それほどまで脇を固める《創造の座、オムナス》や《レンと六番》は強力。
2.ヨーリオン不在の問題点
では、ネガティブな意見をもっと上げてみよう。
《空を放浪するもの、ヨーリオン》がいなくなったことによって生じるデッキ構築の歪曲について考察してみる。
まず、《空を放浪するもの、ヨーリオン》前提で投入されていた《豊かな成長》がデッキから抜けてしまう。
これによりキャントリップ持ちの置物が無くなり、《アーカムの天測儀》から受け継がれた系譜が今度こそたち消えたことになる。
一応、《時を解す者、テフェリー》で使いまわせるが、そのメリットは微々たるもの。
デッキの枠が減ったのにわざわざ入れたいとは思えない。
と、いうことはマナベースが以前にも増して脆弱になったといえる。
これは特に対《血染めの月》で非常に響く。
多色デッキな上にダブルシンボルを要求されるにも関わらず、基本土地を並べなくてはいけない。
(本来、多色化のデメリットは月だったのだが・・・)
次に、《空を放浪する者、ヨーリオン》の不在はETB持ちの存在にも疑問を呈してしまっている。
ETBを使い回すことがこのデッキの強みであったが、それができなくなってしまった。
一応、似たような効果のカードはいくらでもあるが、“確実に初手にある”という安定感は他には真似できない。
(改めて考えると、ヨーリオン強すぎるな・・・)
と、言うことは《氷牙のコアトル》のような“軽いETB持ち”を採用することや《儚い存在》のような“追加のブリンク”を採用することも検討し直さなければならない。
また、これは「ゲーム後半のリソース不足」という点にも繋がる。
ドロー効果のETBカードを使い回して一気に手札を回復させるという荒技が使えなくなるのだ。
他に細かいところを挙げると、
「手札に白いカード、青いカードを供給できなくなる」
と言う点も存在する。
手札に《否定の力》、《孤独》が存在するときに、「とりあえず回収しておいて構えておく」と言うプランが取れなくなる。
このことがゲームの勝敗に影響することはあまり多くないのでそこまで気にならないが、このデッキの強さがまた一つ失われてしまったことになる。
2.将来像
となると、問題は想像以上に深刻だ。
現状、”《レンと六番》、《創造の座、オムナス》、《孤独》でダラダラやる“だけのデッキに成り下がってしまっている。
そのためだけにリスクを負って4色にする意味はあるのだろうか?
最終的にはもっと合理的な他のデッキたちに取って代わられる未来が待っているのかもしれない。
【インカネーションラクドス】に《孤独》がヘッドハンティングされるかもしれない。
過去にあったように、【アゾリウスコントロール】に《レンと六番》、《創造の座、オムナス》がタッチされるかもしれない。
ここまでが悲観的なシナリオ。
しかし、前述の通り《レンと六番》、《創造の座、オムナス》、《孤独》はただただ強い。
これらのカードを雑に使うだけでも多くのデッキをねじ伏せるだけの力を持っている。
これらを核にまだまだこのデッキが生き延びられるとも考えられる。
3.今後の方向性
まず、リソース面の不安について。
幸い、まだ《孤児守り、カヒーラ》は健在であり、ゲーム開始時の+1アドバンテージは達成することができる。
特に、エレメンタル型は元々強力だったこともあり、今後はこの型で回していくのもいいかもしれない。
《儚い存在》のようなブリンク札も無理なく採用できる。
次にフィニッシャー面。
過去に採用していたように「キキジキコンボ」を採用してみるのもいいかもしれない。
デッキ枚数が減ったのでコンボが揃えやすくなったと考えることもできる。
また、相棒システムのおかげで「デッキ枚数を61枚以上にしても普段と変わらぬ使用感でデッキを回すことができる」と言うことに気付かせてもらえた。
これは今後のデッキ構築の概念を変えるかもしれない。
特に【独創力】や【リビングエンド】のような「素引きしてしまってはダメなカード」がデッキ内に存在しているタイプのデッキの場合、敢えてデッキ枚数を増やしてもなんら問題なく運用できるといえる。
4.終わり
と言ったところで、終わりにします。
本当はもっと色々感じたことあった気がするのですが、ちょっと忘れてしまいました。
思い出したら追記するかもです。
【4cヨーリオン】に抑えられてたってデッキはあんまり無い気がするので、特段環境が変わる感じでもない点はちょっと残念ですね。
では、次回の記事で。
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