読書メモは Scrapbox で文字通りスクラップ帳の感覚で作るのが大変気分良い
技術書とかの情報蓄積用の本を読む際、知識を自分のものにするために読書メモ的なものを作る人は多いと思う。
読書メモの書き方のプラクティス的なものは巷で色々共有されているが、これがベストプラクティスだと言えるものは多分まだない。
なので多分みんな自分の書き方を模索しているだろうし、僕もその一人だ。
とはいえ、学生の頃から色々模索してきて、この数年ほとんどずっと維持できているやり方が固まってきた。
せっかくなので一度まとめたものを、自分のためにも他の読書メモ方法模索人(もさくんちゅ)のためにも公開しておく。
僕の読書メモ方法サマリ
pdf で電子書籍を買う。pdf が入手できない場合も極力電子書籍にする。
Scrapbox で本ごとにページを作り、テンプレを記入する。
目次をまるっとコピペする。
目次の各見出しごとにメモしていく。
がんがんスクショを貼る。特に図。
本の主張と自分の意見を区別できるようにしておく。
以下、それぞれ説明する。
pdf で電子書籍を買う。pdf が入手できない場合も極力固定レイアウトにする。
後でも書くが、そもそも僕の読書メモは本の内容を画像で貼っつけたものが多い。
その際、電子書籍だとスクショ撮って貼っつければ楽なので、電子書籍が第一の選択肢になる。
電子書籍を買う際は、文字サイズが変えやすいリフロー型と、紙書籍の組版そのままの固定レイアウトのいずれかを選ぶことになると思う。
また、電子書籍は Kindle, Kobo など閲覧場所が制限される DRM つきのものと、いろんなソフトで読める DRM フリーのものがある。
僕の中での優先順位は、
固定レイアウトの DRM フリー(pdf であることが多い)> 固定レイアウトの DRM 制限付き(kindle など) > リフロー型 DRM フリー(epub など)> リフロー型 DRM 制限付き
となっている。
DRM については、 epub, pdf などがそのまま Kindle など電子書籍リーダで読める今の時代、制限がないほうが完全上位互換なので読者としては良いに決まっていると思う。
一方でレイアウトについては人によって好みが分かれるところだろうが、僕は極力固定レイアウト、というか紙書籍ままのレイアウトを好む。
というのも、紙書籍というものはかなりデザインを考えられていることが多いらしく、紙書籍のレイアウトでついている情報の強弱や一覧性が、リフロー型だと損なわれていることが多いからだ。
最近読んだ中だと「いちばんやさしい」シリーズで違いが顕著だったのでスクショで比較してみる。
pdf 版と epub 版を比較すると、pdf 版は明らかに見開きで収め用とする努力を感じる一方、epub 版は文章がただただ並んでいる感じを受ける。
「いちばんやさしい」シリーズなどの情報収集のために読む本は、逐一全部を読みたいわけではなくて重要な箇所だけを拾い食いしたいだけなので、デザインの力で拾い食いしやすくなっている固定レイアウト pdf 版のほうが僕は好き。
あと、後述するがスクショも撮りやすい。
Scrapbox で本ごとにページを作り、テンプレを記入する。
個人の記録はかねてより Scrapbox でやっているので、読書メモにもそれを使っている。
だいたいこんなテンプレを用意している:
#book
期間
読もうとした理由
読んだ感想
[/icons/hr.icon]
だいたいこんな感じになる:
めっちゃしっかり書いてるわけではないが、まあ書くことが決まってるとなんとなく読書メモをつけ始めるモチベにもなるのでテンプレを用意している。
ちなみに、表紙の画像を版元ドットコムから引っ張ってきて貼るようにしている。
これは単純に Scrapbox のページ一覧で表紙の画像があるとなんか気分がいいからである。
目次をまるっとコピペする。
本を買ったら、まず Scrapbox にどうにかして目次を貼る。
例えばこんな感じ:
面倒で読書メモをつけない場合も、最低限これだけはやっている。
Scrapbox にとりあえず目次を書いておくと、検索に引っかかるし、どの本のどこを見に行くと自分が欲しい情報が見つかるのか逆引きしやすくなる。
僕の中で読書メモは逆引きのためのしおりと割り切ってるので、これだけでもあると良い。
電子書籍版のうれしさはこの目次作成時にも活かされている。
例えば pdf 版で見出し情報がある場合、僕は一発でこの目次 Scrapbox ページを生成するスクリプトを用意しているので、サクッと挿入できて便利。
目次の各見出しごとにメモしていく。
上述の通り、目次を作ったら、読書メモは基本的に対応する見出しの下に書くようにしている。
図中の太字が見出しで、箇条書き部分が自分の読書メモになっている。
これも、自分の読書メモから書籍を参照したい際にしおりとして有効に機能する。
がんがんスクショを貼る。特に図。
著作権上、私的利用に限れば本のスクショは問題ないらしい。なのでスクショは積極的に活用する。
特に、書籍に挿入されている図の多くは、著者がわざわざひと目で理解できるように作ってくれたものなので、それを読書メモに残しておくのは、逆引きしやすいしおりを作る上で大変コスパが良い。
読書メモを作る際、自分でいちいちタイピングしてまとめるのはたいていダルい。
なのでスクショを使ってサクッとまとめられて、なおかつぱっと思い出せる状態にしておけると、かなり便利。
このように、目次とかスクショをガンガン貼っていくやり方は、Scrapbox にまさに「スクラップ帳」を作っていく感じで、楽しい。
これが楽しいから読書メモをつける習慣が続いているのかなと思う。
本の主張と自分の意見を区別できるようにしておく。
読書メモの醍醐味は、本を読んで得た知見だけでなく、自分の意見や感想を記録できることだと思う。
そういうのは積極的に記録しておきたいので、書く。
しかし筆者の主張と自分の主張が混じってしまうと、見返したときにややこしくなりがちなので、 Scrapbox のアイコン機能を使って自分の意見は区別できるようにしておく。
アイコンはたいていカラフルなので、目立つし振り返りやすい。
感情が動いたところは結構その時の自分にとって大事なことが書いてありがちなので、積極的に記録するのが良い。
これからの課題
この記事ではざっくりと今の読書メモ運用について書いた。
もう3年ほどこのやり方をしているので、今後しばらくは大きく変わらなそう。
一方で、やや難しさを感じる点も残っているので書いておく。
PC を開いていないと読書メモができない。スマホでサクッと読んだ本や電子書籍化されていない本についての情報が残らながち。
Scrapbox に加えて Gyazo Pro を用いているので、読書メモ用のスクショ内容が OCR 機能によって日本語化されている。が、それは全然有効活用できていない。
固定レイアウトの電子書籍がない場合に、リフロー型で妥協するか紙で買ってスキャンするか悩みがち。スキャンが面倒なので。
読書メモ方法模索人(もさくんちゅ)として、今後も色々改善していきたい。