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カイゼン時の局所最適から抜けるために、あえて突飛なことすると良いのでは? (ポンチ絵4枚)
イントロ
カイゼン、してますか?
日々カイゼン活動をしていると、いろいろと良くなる一方で、「これは局所最適解に陥ってないだろうか?全体最適でベストな仕組みを作れているのだろうか?」と不安になることありませんか?
僕はあります。
実際、こんな経験があります。
昔、カンバン開発をしていた頃の話です。最初はスループットの高まりを感じてかなりいい気分だったんですが、一方で仕様の漏れによる手戻りが増えるという課題もありました。そのカイゼンのために、いろんな仕組みを導入していきました。たとえば各所でレビューを挟むとかですね。
この結果、確かに各工程の手戻り率は下がっていきました。しかし一方で、検討にかかる時間が伸び、実際にユーザーに価値が届くまでに数十倍の時間がかかってしまうようになってもいました。
明らかに局所最適に陥ってますね。
この問題は結局、新規メンバーが危機感を持ってくれて、スクラム開発を導入することでどうにかなったわけですが、そのへんは詳しくはこちら。
てなわけで、日々何かカイゼンしているつもりでも、それが本当に最高なのかについては一考の余地があるわけです。
その解決策としては多分、
評価指標を変える
長期的なふりかえり(向き直り)をする
などが良くあると思います。
が、今回はそれに加えて「突飛なことをやってみる」のも良いのでは?という話をしてみます。
局所最適に陥る仕組み
そもそも、カイゼンをしているつもりなのにどうして局所最適解に陥ってしまうのでしょうか。僕は明確な答えがあるのかは知らないんですが、自分の中では上る山を間違えてしまうからだと思っています。
どういうことかポンチ絵で図解説明します。
縦を「良さ」、横を「やり方」としたときに、カイゼン活動というのは「良さが高まっていく方向にやり方を変える」こととします。
![](https://assets.st-note.com/img/1645785438356-B7VReZFrYw.png?width=1200)
そのように考えると、カイゼンがある程度進んだ状態は、山の頂点にいる状態と言えるでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1645785480974-PTIbvP2MKT.png?width=1200)
しかし、その山は本当に一番良い山だったのでしょうか?
実は今回進んだのとは別の方向にもっと良い山があるのではないでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1645785506753-bKcUbMcPzf.png?width=1200)
突飛なことをして脱出する
新たな山を見つけるためにはどうしたら良いのでしょうか?
僕が提案したいのが、「突飛なことをやってみよう❗」です。
つまり、カイゼンしそうな方向に山を上ってていくのではなく、エイヤッと全然違うことをやって飛びだしてみるわけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1645785550982-xg3kkj5hEr.png?width=1200)
すると、新しくて良い山が見つかる……かもしれない。
結局その山が良い山なのかは、カイゼン活動を続ける中で確かめるしかないわけですが。
局所最適解に陥るかもなって時には、これを意識してエイヤッと全く新しいことをしてみると良いんじゃないでしょうか。
もちろん、やり方を変えた当初はうまく行かなくて当たり前なので、それを見越した上で!
HERPでの例
そういえば現職(株式会社HERP)でも、思い返すと何個かこういう経験がありました。
新卒メンバー(僕)が「さっさとリリースしたい!」つって急にスコープを削り始める
中途メンバーが「フィードバック得るの遅い!」と危機感を持ってスクラム開発導入
「LeSSに乗っかるの向いてなくね?」ってなって急にチーム概念をなくす
などなど。
あえて全然違うやり方に変えてみたからこそ、紆余曲折ありつつもより大きなカイゼンが出来たような気がします。
もちろん失敗だったものもいろいろあるわけですがその話はまたどこかで。
ちなみに、HERPにはバリューとして「やってみよう❗」があるので、こういう大きな転換やその実験も許されているように思います。良いバリューだなあ。
焼きなまし法
ちなみに、気づいている人もいるかもしれませんが、この「全然違う山に飛んで局所最適解から脱出する」というのは、数理最適化手法の「焼きなまし法」からパクったアイディアです。
なんとなく焼きなまし法について調べてた時に、これってカイゼンとかにも使えそうだなと思ったのが、今回の記事の発端となってます。
たまには全然違う領域を勉強してみるのも、局所最適脱出感があっていいですね。
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