炭治郎も鬼に? 「鬼滅の刃」三河の鬼師と瓦でタッグ

 テレビや漫画で大人気の「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」と、三州鬼瓦で知られる愛知県高浜市の「鬼師」がタッグを組むことになった。「鬼つながり」で、今後、「鬼滅の刃」の主人公「竈門炭治郎(かまどたんじろう)」をはじめとする登場人物が彫られた瓦製のモニュメントの作製などを行う。

 「鬼滅の刃」は吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さん原作で週刊少年ジャンプに2016年から今年5月まで連載された。大正時代が舞台で、鬼に家族を惨殺され、鬼に変えられた妹を人間に戻す方法を探りながら鬼と戦う物語だ。

 三州鬼瓦工芸品は江戸時代中期ごろから生産が盛んとなり、「鬼師」と呼ばれる職人がほとんどの工程を手作業で行う。

 17年に「三州鬼瓦工芸品」が国の伝統的工芸品に指定されたことを機に、アニメとコラボする形でのPRを模索していたところ、鬼師に関心を持った「鬼滅」側と手を結ぶことになったという。

 コラボでは、鬼師の技術を生かし、ペーパーウェート(文鎮)などの限定グッズを製作して販売。鬼師の指導で瓦粘土を使って自分だけのグッズを作る体験会なども予定する。

 モニュメントは高浜市役所の庁舎前に設置予定だという。

 コラボ期間は10月末から来年1月末までで、詳細は今後発表するという。コラボのPRのため、B2判のポスターを作製。鬼瓦の屋根の上に主人公らがそろい、「三州の鬼を調査せよ!」との文字をあしらったもので、100枚を同市内に貼り出すという。

 「三州」は高浜市など愛知県の三河地方を指す。同市によると、全国の鬼師は約80人で、そのうち約50人が高浜市とその周辺にいるという。

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