身体が海になる日
最近、裸足で海辺を歩いている。
地球に生まれたからには大地に足をつけなきゃなぁ、と始めてみた。
ことの初めは先月、琵琶湖のほとりに稽古場を設けたダンサーの知り合いのところに遊びに行った時だった。体の使い方のワークショップをやってもらった 時に
「地球のエネルギーを足の裏に感じて、押してもらいながら立ち上がってください」
と言われた。その時に、自分がいかに地球とのコネクトを疎かにしていたかを思い知った。ついつい夜空を見上げながら故郷を思うモードに入ってしまう癖があるのだ。(かぐや姫かっ!!)
そして同じ頃、華道家の友人にも「コロナ禍、山にこもって裸足で陶芸をしていたらとてもよかった」と聞いたので、これは「地球に足をつけなさい」というメッセージに違いないと海を裸足で歩いてみることにしたのだった。
実際やってみると想像以上によかった。
足の裏から海(自然)のバイブレーションを感じて同化していくのを感じた。
数日経った頃、自分の頭が海になっていた。そう、シュルレアリスムの画家ルネ・マグリットの輪郭は人間なのに体内は海が描かれている絵のように。
*デカルコマニー Décalcomanie. 1966 René François Ghislain Magritte
*上流社会 La belle societe. 1965-66 René François Ghislain Magritte
そして、足裏が刺激されて体の中にはぐわんぐわんとエネルギーが巡っている。
歩きすぎて疲れるのだけれど、なんだかスッキリと元気になるのだ。
11歳になった愛犬は私の散歩に付き合わされて、散歩から戻るとソファで寝ている。
私は散歩から戻ると瞑想をして井戸水を沸かしてお茶を飲む。
1日がこんな風に始まるのも良いものだ。
週末に訪れた弟は「ここにいると毎日が日曜日だね」と言った。
確かに。
でも、7月の撮影はコロナの影響で来年に延期になってしまったのだ。
(本当は昨年に撮影予定だった)
だから、今は免疫力アップのために、そしてちゃんと地球とコネクトするために海を歩く。