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「落ち椿」夕暮れ時 椿林で一人佇む 花々が一斉に語り始める時間 背後でポタリと音がする ひ…
龍の演舞は風と共に 山が燃えるよ 山が燃えるよ 火が列をなして 山が燃えるよ ゆらめく炎が…
目に見えぬ景色の向こう側に咲く花 秘めて膨らむ 春の兆し 小さく香る萌黄色 色づく枝は赤み…
ベルトコンベアーで運ばれてゆく凝縮された時間 時間が凝縮されて 目の前に積み上がる
水の如く寄り添い流れ 冷たくなったガラス戸に セピア色の木漏れ日が 影となって木々の揺らめ…
ホウホウと鳴く鳥が生まれる時 気持ちが急(せ)いて時が外れると まぁるい卵にひびが入り出す…
<雪の降る街は銀色の宇宙船> 沢山の星がちらちらと 天から地へ 天から地へと 降り積もる 音を消して 色を消して
星のカケラは生命のミナモト 心に星のカケラを持ちながら くるくる回る
カウントダウンの声が聞こえている カウントダウンの声が聞こえている 最近まで100だったの…
「肉体という物理」 二つのものの隔たり 間合い 距離感 近づくと離れる法則 離れて交わる
「一粒の種に広がる宇宙創世の記憶と隣人の愛」 小さな一粒の種から ひょっこりと赤ちゃん芽…
「チノハテ」で流れる幻聴音 チノハテで命の危機を感じる時 故郷の大好きだった和食屋の味を…
「北に輝く星の光」 風吹き抜ける 平原の真ん中で 動かぬ星を思う 北の空に輝くその星は 龍…
「龍宮」 外では雨降る音が鳴っている その音に耳を澄ませ そっと寄り添う 自分を消して 呼吸を合わせて 静かに雨音の中に入ってゆく