リーダー力を磨く! 部下・後輩の”目”がリーダーを育てる
リーダーとして、部下や後輩から、なんとなく尊敬されていないと感じる・・・
もしあなたがそう思ったなら、言動に注意しましょう。
今回は、”リーダーは思ったことを、好き勝手に口走ってはいけない”ことについて触れていきます。
1.信頼の要は、普段の行動にあり
このブログは、リーダーの皆さんが部下や後輩たちの”光(=お手本)”になって欲しいという思いで書いています。
あなたは、部下・後輩の良き手本になれていますか?
ちょっと立場を変えて考えてみましょう。
いつも不満を口にしている上司や先輩を見て、あなたはどう感じますか?
口では、〇〇が大切といっているのに、できていない上司や先輩を見て、どう思いますか?
そんな上司や先輩を見て、きっとあなたは「信用ならない」と思うのではないでしょうか。
上司・先輩が本人が意識しているか否かに関わらず、
上司・先輩の言動を見て、私たちはその人を判断しているんです。
ということは、あなたの普段の言動が、相手にどう映っているかを今一度考える必要があるということです。
2.後輩たちは、勝手にあなたを”見ている!”
私の新入社員時代の話をしたいと思います。
トイレの会社の営業職として、14名の課に配属されました。
そこで、出会ったのが30代男性のY先輩です。
Yさんは、頭が良く、切れ者タイプ。そして人柄も良く、人から信頼される方でした。
お客様からも愛され、上司や支社長からも厚い信頼を寄せられ、後輩たちからも慕われるスゴイ人でした。
「私も、こんな人になりたい」 そう思ったものです。
そこで私がしたことは、モデリングです。
Yさんの一挙手一投足を全て見て学んだのです。
例えば、
Yさんがお客様と電話で話しているときには、「何を話しているのだろう」と。
Yさんが、上司に説明するときには、「どう話しているのだろう」と。
Yさんが、トラブルに見舞われていたときには、「どう対処するのだろう」と。
常に、見ていました。
それが、私の成長につながったことは、言うまでもありません。
ここで伝えたいのが、
Yさんは、新人の私が”見ていた”ことを、今も知らないんです。
私が自己成長のために、”勝手”にYさんを見ていたのです。
このように、後輩たちはあなたの一挙手一投足を全て見ていると
心得ておく必要があります。
3.反面教師の”お手本”もあり得る
あなた自身が意識しているか否かに関わらず、
部下・後輩は、上司・先輩の言動を見て、その人を判断しているとお伝えしました。
ということは、反面教師のお手本もあるということです。
そこで、新人時代に出会ったSさんの事例もお伝えします。
Sさんも、Yさん同様に頭の良い方で、新人時代に沢山のことを教えてくれました。
あるときのことです。
私の隣の席にいたSさんは、お客様と電話で話をしており、
「御免くださいませ」と電話を切る場面に出くわしたときのことです。
「御免くださいませ」だなんて、なかなか言わない丁寧なフレーズだなと思ったものです。
その直後のことです。
電話を切ったSさんは、持っていた電話を机の上にポンと放り投げたんです。
私は「えっ!?ええーーーー!!」って思いました。びっくりしました!
だって、モノを投げてはいけないって、子どもの頃から教育されていたから。
だから、Sさんに対して
「モノを投げるって、一体どういう教育を受けてるんだろう!」
そう思いました。
だから、Sさんから
「お客様にはマナーが大事だよ」と言われても、
「いや、いや!まずあなたからですよね!」って思ったんですよ。
そりゃそうでしょ!
人から信頼を得られない行動になっていないか
常に意識する必要があるということです。
4.リーダー力を磨くためにすべきこと
ここまでのところで、あなたの行動一つで、
後輩たちのお手本にもなり得るし、
逆に、こうはなりたくはないという逆お手本にもなり得るということをお伝えしました。
では、リーダー力を磨くためにどうすべきかを考えていきましょう。
①客観的な目をもつこと
今、自分はどんな表情をしてますか?
今、自分はどんな態度とっていますか?
今、どんな座り方をしていますか?
今、腕を前に組んでいませんか?
今、足は投げ出していませんか?
姿勢・態度・表情は、無意識にしている行為です。
でも、後輩たちは、その姿勢・態度・表情を見ているのです。
だからこそ
今、自分はどうなのかを常に意識する必要があります。
②3つのムを言わないこと
言葉遣いに気を付けましょう。特に3つのムを言わないことです。
3つのムとは、「無理」「無駄」「難しい」です。
リーダーの何気ない「無理」「無駄」「難しい」という言葉は
後輩たちに大きな影響を及ぼします。
リーダーが「無理」って言ったら、
後輩たちは「リーダーがそういうなら無理なんだろう」と条件反射します。
リーダーが「難しい」って言ったら、
後輩たちは「リーダーがそういうなら難しいんだろう」と条件反射します。
そういうものです。
後輩たちに加えて、
あなた自身も「無理」「無駄」「難しい」と口にすると、
その先を考えようとしなくなります。
あなたが、後輩たちに考えて欲しいと思うなら、
「無理」「無駄」「難しい」口にしないことです。
③ポジティブワードを発すること
使う言葉をポジティブに切り替えましょう。
つまり、ネガティブワード(否定語)を使わずに、
ポジティブワード(肯定語)で伝えるということです。
同じモノゴトを伝えるにしても、ネガティブ(否定)に伝えることも、ポジティブ(肯定)に伝えることもできるのです。
例えば、
「トイレを汚さないでください」と伝えることもできます。
「キレイに使ってください」とも言うこともできます。
どちらも言いたいことは、
「トイレを汚さず、キレイに使って欲しい」ということですね。
この二つの言い回しについてどう感じましたか。
「トイレを汚さないでください」は、
自身の行動を抑制して欲しい言い回しで、行動を否定されたと感じませんか。
「キレイに使ってください」は、
自身の行動の良し悪しではなく、相手がこうして欲しがっていることだと感じませんか。
自身の否定されるよりも、相手が願っていることを理解した方が受け入れやすくなりませんか。
これを実践して欲しいんです。
ビジネスシーンに置き換えてみましょう。
「なんで、出来ないの?」
・・・相手の本音 :できていない自分を否定されている
「どうしたら、出来るかな?」
・・・相手の本音 :相手の望みを叶えたい
言葉遣いをポジティブに切りかえるだけで、相手の心象は変わるということです。その後の行動に違いが出てくるのは、言うまでもないのではないでしょうか。
是非、試してみてくださいね。