PSYCHO-PASS EPISODE 15 「硫黄降る街」
PSYCHO-PASS EPISODE 15 「硫黄降る街」での槙島聖護と凄腕ハッカーのチェ・グソンの会話が好きだ。
紙の本好き、SCI-FI好きには堪らない。
槙島「キミのそういう普通なところ、すごくいいと思う。ボクもキミも極普通で本質的にありきたりな人間だ。」
チェ・グソン「へへ。」
槙島「自分のことを欲張りだと思ったことはないよ。当たり前のことが、当たり前に行われる世界。ボクは、そういうのが好きなだけで。」
チェ・グソン「極普通でありきたりな我々が、普通でない街に犯罪を仕掛ける。」
槙島「普通でない街か。何だろうな。昔読んだ小説のパロディみたいだ、この街は。」
チェ・グソン「例えば…William Gibsonですか。」
槙島「Phillip K Dickかな。George Owellが描く社会ほど支配的でなく、Gibson描くほどワイルドでもない。」
チェ・グソン「Dick、読んだことないなぁ。最初に一冊読むなら何がいいでしょう。」
槙島「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
チェ・グソン「古い映画の原作ですね。」
槙島「だいぶ内容が違う。いつか暇なときに比較してみるといい。」
チェ・グソン「ダウンロードしておきます。」
槙島「紙の本を買いなよ。電子書籍は味気ない。」
チェ・グソン「そういうもんですかね。」
槙島「本はね、ただ文字を読むんじゃない。自分の感覚を調整するためのツールでもある。」
チェ・グソン「調整?」
槙島「調子の悪いときに本の内容が頭に入ってこないことがある。そういうときは、何が読書の邪魔をしているか考える。調子が悪い時でもスラスラと内容が入ってくる本もある。なぜそうなのか考える。精神的な調律、チューニングみたいなものかな。調律する際大事なのは、紙に指で触れている感覚や本をペラペラ捲ったとき、瞬間的に脳の神経を刺激するものだ。」
チェ・グソン「なんだかへこむなぁ。あなたと話していると、俺の今までの人生、ずっと損をしてたような気分になる。」
槙島「考えすぎだね。」
チェ・グソン「ですかね。」
槙島「そろそろ時間だ。」
チェ・グソン「行きますか。」
槙島「どうでもいいんだけどさ、凄腕のハッカーがGibson好きってのは、出来過ぎだ。」