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モチベーション
スポーツの世界ではよく使われる言葉です。オフィシャルの立場で長年取材していると、小学校から中学校に上がったばかりの時から知っている選手がいたりします。
今回エスパルスニュースという後援会員向けの会報誌に巻頭特集をさせていただいた、石毛秀樹選手の小さい頃から知っているひとりです。
彼は中学生時代からエスパルスのアカデミー組織に所属。群を抜いていました。現に飛び級で高校生のうちにプロ契約。早々にマンチェスターシティが獲得に動いたほどです。
高校レベルならマルセイユターンと呼ばれるフランスの英雄ジダンが得意としていたターンをやっていました。
才能を伸ばそうと、アカデミーでは彼を伸び伸びと、やりたいようにさせました。しかし、トップに上がれば彼もまだまだ成長が必要なひとり。加えて、チーム戦術のため、彼がやりたいプレーと求められるプレーに差が出ました。
アカデミーにいる頃の彼は楽しそうでした。ボールとともに寝て、ボールが友達。
しかし、プロになり、外国人監督から制約のあるプレーを求められるようになると、笑顔が消え、武器である技術を生かした見る人の想像を超えるプレーはしなくなりました。
どうしてマルセイユターンをやめたの?と聞いた時、「プロはそういうことをしちゃいけないところなんです」と返され当惑しました。
それから5年。彼は一度チームを離れ、今年成長して帰って来ました。
あえて、当時を振り返りながら、もう一度、もうマルセイユターンはしないの?と問いかけました。
選手の人生の全部ではないにしろ、断片的に見続けていて、目に見えるプレーだけでなく、その感情も共に記憶に刻みながら伴走するのがライターです。
彼が今年どれだけの気持ちで頑張っているか、サポーターの皆さんに少しでも伝わればいいなと思い執筆しました。