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ヨンソン監督退任

 本日のJ1リーグ第11節川崎戦後に、清水エスパルスのヨンソン監督の退任が発表されました。

 まず率直な本音を言うと、驚きました。私はホームゲームに関しては記者会見は録音対応で、選手取材の準備をしています。監督会見が終わると、空気がいつもの敗戦とは違いました。記者さんたちが首をかしげて、選手が出てくるミックスゾーンにはとどまらず、本部へ向かっていました。驚いたのは監督の退任の決断ではなく退任のタイミングです。成績不振であれば、それがいかなる理由であっても最初に責任を問われるのは監督ですので、この成績であればそう決断されても致し方ありません。タイミングというのは、エスパルスのこれまでならもう少し引っ張るかな?せめて過密日程期間が終わってからになるのかな?と思っていたからです。

 エスパルスは「変わったな」と感じました。もちろん「常識的に見て」とか「普通は」という言葉が最も嫌いな私個人としては、セオリー通りである必要もないと思っていますので、批判的な気持ちはありません。

 ヨンソン監督に関しては、まずは残留から昨シーズン9位。すごく現実的な監督だなと思いました。しかし、監督も選手も、きっと「欲」が出ていたのが今シーズンなんだろうなと思います。そして「チームのため」に選ぶプレーが少しずつずれてしまっているように思いました。その引き金となったのが「ポゼッション」かなと個人的には感じています。 

 昨シーズンエスパルスを上へと押し上げてくれたのは、堅守と速攻でした。もちろん本当の上昇集団で居続けるためには長い目で見て、ポゼッションサッカーへとシフトするという方針は私はありだと思っていますが、あくまで複数年かけてのシフトというビジョンなのだと思っていました。しかし、今の時代はすぐの結果が求められ、特に指揮官は1年単位の評価を受けますので、最短での結果を目指したのだろうと思います。

 監督はとっても丁寧に1人1人の目を見て話す方でした。外国人監督特有の強引さとか、はっきりした部分もありながらも、きめ細やかに選手のコンディションを見ていました。視界に入っていないのかな?と思っていた選手が突然サブに入ったり、スタメンになったりもしていましたので、外国人監督によっては一度起用しないと決めたら完全に排除する方もいますが、そうではないなと思いました。

 もちろん今季、エスパルスに本来もたらされるべきものではない「UNLUCKY」がいくつもあったということは残念なことですが、年に何回も決められないようなゴールを決められてしまっているのは、ただの「UNLUCKY」なだけではなく、その状況を作られる前、そしてその前でする動きやカバーができていないのでは?と感じます。もちろんそこを選手は「UNLUCKY」では済ませていませんでしたが、個で負けなければ負けないではありませんが、組織としてカバーしたり、スライドしたりというチームとしての守りより、互いを信じて任せる場面が少し多めかったのかな?と今振り返ると思ったりはします。

 試合は続きます。現在の得失点差はー15。11試合26失点してしまっているこの失点は何としてでも改善しなければいけません。とりあえずはそこからだと思っています。

 今はただただ、ライターとして、取材なり声かけなり、文章で、選手やサポーターのみなさんのストレスを軽減し、モチベーションを上げられるのか?ということしか今は考えていません。奇しくも明日は月刊誌の締め切り。考える時間的余裕がないのは好都合なのかもしれません。

 サポーターのみなさんはずっと我慢して負けてもたくさんの拍手を送ってきてくださっていました。この出来事をきっかけととらえ、篠田監督とともに、上昇気流に乗れるように私も執筆と取材を頑張ろうと思います。引き続きよろしくお願いします。

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