【212/1096】絵画鑑賞がおもしろい
212日目。5月5日、子どもの日だった。節句の祝いも、鯉のぼりも忘れていて、子どもが見知らぬご婦人に「子どもの日にどこに行ったの?」の尋ねられて、ハッとするという。柏餅を買って帰宅。ゴールデンウィークもそろそろ終わりですね。
国立新美術館のメトロポリタン美術館展に足を運ぶ。
ニューヨークのメトロポリタン美術館に行ったのは、もう20年も前だと気づいてわりと愕然とした。
20年ってあっという間ですね・・・。
自慢じゃないが、絵が描けない。
美術は苦手教科だった。
私の中で、美術と言えば、絵がうまいかどうか?だったからだ。
小学1年のときに、うさぎを描いた写生で、犬に間違われ、小学4年の写生大会で描いた木を横に飾られ(縦に描いた絵だった)て、絵の才能がまったくないと思った。
それ以来、絵は苦手となって、敬遠していた。
美術館で絵を観るのは、好きでも嫌いでもないと言う感じで、彫刻とかなんか立体的なものを観るほうが好きだった。
もっと言えば、動くもののほうが好きすぎたので、
美術よりは演劇を観ていた。
そんな門外漢でも、好きな画家や見て好きな絵はあるもので、時々は美術館に絵を観に行ったけれど、さーっと見て、色の良しあしとか、これが好き、これはそうでもない、と好き嫌いを感じるくらいだった。
そのあとは、音声ガイドを借りて、解説を聞きながら美術を鑑賞するようになり、そうすると知らなかった時代背景や、作家の情報なども得られるので、じっくり鑑賞するようになった。
筆遣いとかの細かいところも知りたくなったり、どうしてこんな構図にしたのかなーと作者の意図を考えてみたりして。
そして今や、絵を観るのが俄然、面白くなっている。
今まで観えていなかったものが、急に視界が開けて観えるようになった。
絵に描いていない、キャンパスの外にあるものが思い浮かぶ。
そして、絵に人物が描いてあると、その人物から語り掛けられているものは何か?を考えたりし始めた。
正解がどうとかではなく、自分の解釈がうまれて、その解釈にすごい気づきがあったり。
そして、点と点がつながって、線や面になって、平面だった絵が立体的に感じられるようになったりして、今までの100倍は面白い。
創造のエネルギーを感じる作品の前に立つと、圧倒される。
ぐわんとくるって感じ。
メトロポリタン美術館展は、500年の歴史を絵画で見せる展示だったのだけど、すごく面白かった。
宗教画や、聖母子の絵がかつてこんなに面白く感じたことはないというくらい面白かった。
単眼鏡が欲しい。
老眼がつらい。笑
絵画に詳しいわけではまったくないが、詳しくなくてもこんなに楽しめるのだなあ!
今日のカバーに使用させてもらったマネの絵の男の子は名前を「レオン」というそうだ。
この絵の前で、子どもと想像力をかなり広げて話しながらレオン君について思いを馳せたら、実際会ったこともないのに、めっちゃ親しみを感じた。
ちなみに、子どもに
「レオン君は、今、なにを思っているのか?」
と質問してみたところ、
「おなかがすいてるみたいな顔」
と言っていた。
では、またね。