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始めての『BLW』で親も子も成長

BLW(Baby-Led Weaning)とは、赤ちゃんが自分で食べる順番や量、ペースを決める離乳食の進め方のこと。


助産師38年目のMAYUMIです。

先日の育児サロンは『食べる力を引き出す離乳食〜BLWのすすめ〜』

生後8ヶ月の子ども達が生まれて初めての『BLW』に挑戦しました。

どの子もこれまではお粥と舌で潰せる程度の硬さの物を親に口元に運んでもらっている状態です。

『BLW』といっても基本的な食材や味付けは普通の離乳食と同じです。
だけど形や大きさを子どもたちが手掴みしやすいようにします。

消化力や食べる量にこだわるのではなく、『自分で食べる』意欲を引き出すのがねらいです。

子ども は目の前の興味のある物には手を伸ばします。

次いで、それを口に運んで実態を確認するという作業を毎日行っています。

しかし、これまで手を伸ばそうとしたら遠ざけられていた物。
それを「どうぞ」と差し出されたら子ども達は一体どんな反応をするのでしょうか(笑)?

その日のお料理はママ達が一生懸命作りました。
基本は大人の食事の取り分けメニューです。

♦メニュー
・鶏肉と蓮根のハンバーグ
・手羽元と蕪の煮麺
・さつま芋マッシュ
・りんごのスライス
・軟飯

子ども達用に取り分けた物


初め子ども達は…

いつもの食器に入っている食材を目の前に置かれ
「えっ?これ…どうするの〜?」と緊張した面持ちで
お互い顔を見合わせていました。


そこで、大人達がメニューの一つを目の前で食べて見せました。

すると子どもたちは…恐る恐る手を伸ばし始めます。


これが、大人と食卓を同じにして同じものを食べる効果ですね。
こどもは大人の真似をしたがりますから。

手の感触を確認したら次は口に持っていき始めます。

この時、こども達の周りがどんどん散らかり始めます。
ここで親はぐっと我慢です。

今、彼らは世紀の大実験をしているのですから
大人の都合でその実験の邪魔をしてはいけません。

子ども達は手にしたものを口に入れてみたら…
食べた事のある味がして安心したのと
初めての食感に何かしらスイッチが入ったよう。


思ったより口の中で潰れない物に当初は
味に誘われて安易に飲み込もうとしては
「おえっ!」て”えずいて”いました。

慣れていない親はここで不安になって辞めたくなります。
しかし、”えずく”ことは誤飲を予防する防御反応。

ちゃんと飲み込まないで戻せているなら見守ってみましょう。

子ども達もだんだん学習して慌てて飲み込まなくなります。
ある意味嚥下することに慎重になり丸呑みや誤飲の予防になります。
ゆっくり時間をかけて食材の味や口の中での変化を楽しむようになりました。


すると、ある子は自力でのお座りが不完全だったはずなのに…
手羽元に目覚め必死にしゅぶりついているうちに
だんだんお座りの背筋が伸びてきたではありませんか!

まさに咀嚼と姿勢の相乗効果です!

その上、初めは手の平を主に使って物をとっていたのが
だんだんと指先を器用に動かし始めるようになり

ついには親指と人差し指で小さな物をつまんで
口に運べるようになりました。

まさに巧緻性の発達です!



ある子は始めは片手に食器、片手にハンバーグと
口に当たる触感の違いを確認してたと思ったら…
いつしか両手にハンバーグ。

子どもは気に入った物は両手に持ちたいもの。
どうやらママの作ったハンバーグ
お気に召したみたい。

そしてハンバーグを口に入れているうちに唾液が分泌して
胃腸が刺激されたのでしょう。
お腹がグーグー鳴り出しました。
すると空腹感が増しのでしょうか…。
いつものように直ぐに飲み込めないことがじれったくなって
とうとう泣き出してしまいました(笑)。

こうやってBLWはじっくり唾液を分泌させてから嚥下をすることになるので
胃腸の活動が活発になり結果的に消化吸収がが促進されるようです。

それでママがスプーンで食材を差し出すと
その子は唇をしっかり外に広げてスプーンにかぶりついてきました。

もうこれはお食事が進む子の唇使いです!


こうやって、どの子も目つき手つき口つき(そんな言葉ある(笑)?)姿勢が変わり始めました!。

その様子にママもだんだん安心してきて
ある意味カオスなその場を楽しみ始めました。

本当は子どもたちが飽きるまでやらせたいところなんですが
大人の都合で子ども達の手の中の物を取り上げたら…
「取られた〜!」って泣き出していました(笑)。

ごめんね。
又、お家でやってみてね。

こんな風に…食で遊ばせてもいいのです。

子どもは遊びの世界から意欲がどんどん引き出されるから。

そして親は
これまでの先手、先手の子育てから
子どもの力を信じて見守る力を養う時期に来ました。

ただし、目を離さないでしっかり見ててね。


『BLW』は親子を飛躍的に成長させるな~と
毎回思います。

今日も最後までのお付き合いありがとうございました。

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