本当にマレーシアやフィリピンで転職したら英語が上達するのか?
海外転職をしたい方で、英語を使って仕事をしたい、でもまだ英語がそこまで得意ではない方に人気がある国々は東南アジアのマレーシアやフィリピンです。
プチ親子留学にも人気がある国々で、海外転職を希望している方の多くは、欧米圏の国々はハードルが高すぎるということで、特に初めての海外転職の方は、マレーシアやフィリピンを選ばれます。
そもそも論で言うと、英語を勉強するつもりで海外転職をするわけではないことは念頭に置いてもらいたいと思います。英語はあくまでも仕事をする上のツールの一つであって、自身の英語上達のために、転職をするのではないということ。
英語のレベルが、仕事をするうえで、周りの足手まといになるようなレベルなら、先ずはしっかりと日本で英語力を上げる、半年から1年はしっかりと英語圏へ行って英語の勉強をする、そこから転職をすべきだと思います。
もちろん語学力よりも優れた技術職などがあれば別ではありますが。
さて、東南アジア圏の転職ですが、頑なに「英語を使いたいから」、「英語力」をもっと磨きたいからと、マレーシアを希望する方多いのですが、現実的にどうかというと、英語が出来ない人が先ずは仕事を見つけるのは困難で、英語が日常会話レベルで出来るくらいでも難しいと思います。そして、無事に転職が出来ても、現地や色々な国籍の人と生活をする、仕事をするなどの環境に身を置かない限りは上達はしません。いつも行くレストランで注文をするくらいの英語力しか身に着かないと思います。
さて、実際の就労ですが、マレーシアの労働市場を先に知った方が良いと思います。
マレーシア政府は、経済成長や雇用創出、国際競争力向上のためにBPO産業を奨励する政策を取っていることがあり、特にIT、カスタマーサポート、ファイナンスなどの分野でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)やコールセンターを、ビジネス環境の整備や支援に重点を置いています。
私のクライアントのIさんは、20代半ばで今まで新卒で入った貿易の会社で営業サポートの仕事をしています。今後は営業サポートの仕事を更に伸ばしていきたいし、製造業や貿易業に興味があります。ただ、大学在学中に半年間のカナダへの留学の経験をし、英語をもっと使った仕事をしたいということで、マレーシアまたはフィリピンを希望しているのですが、この1月から具体的に転職活動をしているものの、中々その分野で仕事が見つかりません。
このような状態の場合は、一旦仕切り直しが必要になると思います。優先準備を付けるということです。
✅どうしてもマレーシアやフィリピンなのか?
✅それならBPOやコールセンターの仕事につくことも考えるのか?
✅製造や貿易業で経験を積んでいくことが絶対なのであれば、マレーシアやフィリピンで中々出てこない求人を探す場合に、それが来るまで待つのか?
✅製造や貿易業で経験を積んでいきたい、でも待てないのであれば、むしろ製造業が多いタイやベトナムなど周りの国を見直してみるのもありなのではないか?
✅営業の仕事も、海外の場合は、とてもアグレッシブな営業や新規開拓が出来る営業人材を求められることが多いため、営業のスタイルも変えていく必要がある。それでも営業の仕事が好きなのか?
✅今、Iさんがやっている営業サポートのような仕事もありますが、この職種だと、中々ビザが取りにくく、まだ東南アジア圏では可能性はあっても、Iさんは、もっと先の将来は、欧米圏を希望しているため、そうなると正直このポジションでは就労ビザは残念ながら取れません。もちろんどんな分野でも管理職などになれば別の話ではあります。
海外転職活動が難航している場合は、再度戻って、転職軸を決めなおす必要があります。また、柔軟に考える必要もあります。
焦る気持ち、イライラが募るのはとても理解できますが、自分のスキル不足を嘆かずに、先ずは一旦振り出しに戻って、優先順位をつけて、再度仕切り直しをするつもりで、進める気持ちが大切だと思います。
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