ちょっとだけ怖かった話。
看護師をやっていた時のお話です。
「よく病院って怖いよね。」とか「夜勤とか怖くない?」と友達に言われてきました。
私自身、俗にいう霊感と言うものはないと思っています。
実際に霊的なものを目で見たことはありません。
ここの場所は嫌だなとか感じることはありますが、そういったことは皆さんあるのではないかと思います。
なので、病院で勤務していても怖いと思った事はありません。
むしろ、生身の人間のほうが怖いと感じることが多いです。
そんな私が体験した、ちょっとだけ怖い不思議なお話を今日はしようと思います。
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以前にお話ししたことがありますが、内科の病院で働いていた時のお話です。
そこで、80歳代のおばあちゃんが入院していました。
そのおばあちゃんは、廃用症候群で普段からお話をする人ではありませんでしたが、全身状態は安定していました。
ある日、普段話をすることもないおばあちゃんのバイタル測定に行ったとき。
「黒い人がずっと見てる。どっかに連れてって。」
と、私に言うんです。
急に話しかけられたことにびっくりした私が
「どこにいるの?」と聞くと
足のほうを指さすのです。
もちろん、どこにも人はいませんし影もありません。
それを言われたのは午前中の明るい時間帯でした。
「誰もいないよ。」と言いながら、私が足元を通ると「わー」と声をあげるのです。
私はその時ただ気持ち悪い話だなと思い、同僚にその話をしました。
「気持ち悪いね~。」とお互いに会話をした後は、その日の業務に追われて忘れていました。
翌日は休みでした。
その日の夜です。
同僚から電話がかかってきました。
「○○さん、亡くなったよ。」と。
その時に、あの会話を思い出したのです。
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もしかして、あの時におばあちゃんが見たのは【死神】と呼ばれるものだったんじゃないじゃないかと同僚と話しました。
私は、この経験から見えない存在はあると思っています。
今まで病院で20年以上働いてきましたが、これと同じ話をした患者さんと二人出会っています。
もう一人は回復期リハビリの患者さんでした。
もう一人は透析施設の患者さんです。
どれも違う病院で、違う地域の方です。
そして、この二人も黒い人を見たと言った1週間以内にお亡くなりになりました。
ちょっと怖い不思議な体験でした。
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特にオチがある話でもないのですが、
急に思い出してお話したくなった今日です。