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ふつうの人がすごい人
深大寺恋物語が20年の幕を閉じた。
青年会議所に集まった30代の面々が深大寺地域の活性化を目的とし、立ち上げた小説コンクール。
保険の外交員もいれば書店店長、デザイナー、社会福祉士もいる。
メンバーは20年の間、誰一人欠けることがなかった。みんなでワイワイガヤガヤ、本業の合間に面倒だとも、大変だとも思いながら、20年やり続けた。無給で、手弁当で。
ただ、仲間と、先生たちと、深大寺恋物語をやることが楽しかったから。
いつのまにかみんな60歳間近になっていた。
結婚し、子どもが大きくなり、介護が始まり、仕事では偉くなった。
その間も、深大寺恋物語をやり続けた。ワイワイガヤガヤ、青春のまま。
20年の応募総数は7000近く。受賞者は120人。それだけの人の背中を押してくれた。
「小説、書いてもいいんだよ」
それがどんなにすごいことか、この人たちはわかってないんだろうな。
全然自分たちをすごいなんて思わずに、すごいことを成し遂げた。
叶うならば、7000と120の星を皆さんに。
深大寺恋物語実行委員会のみなさま、ありがとうございました。