私の〜恋愛暗黒時代〜③マユコのモテ研究期・前編
遠距離恋愛の彼との破局&結婚報告で
負った深傷が徐々に癒てきたころ、
怒涛の“モテ研究”を始めました。
この時ちょうど25歳あたりかな。
ぼちぼちと、ゴールインを果たす友人が
現れ始め、人さまの結婚式に参加する
機会が増えると同時に、「私も、いざ結婚!」
と決意を新たにするのでした。
そのためには、とにもかくにも、お相手を
ゲットせねばならぬ。まずは、寄ってくる
オトコの数を増やすのだ。間口は広い方が
よかろう。と、画策したのでした。
ちなみに、当時の福岡県の人口比率は、
女性の人口が男性のそれよりも2割も多い
という事実を知って、
「これは、結婚をかけた女の戦いなのだ」と、
戦国武将のような台詞をよく吐いてたなぁ。
なのに、数多くの友人達に先を越され、
嫁に行き遅れること十数年。挙句の果てには、
見事にオオトリを飾ることになろうとは。
ドンマイ、当時の私。今では笑えます。
ある日、書店で一冊の本を購入しました。
その名はズバリ、『小悪魔な女になる方法』。
銀座の人気ホステスだった蝶々さんという方が、
いかにして男性にモテるかを指南した
いわゆる恋愛マニュアル本です。
「蝶々のように軽やかに、男性の肩から肩へ
とまるのよ」というフレーズに触発され、
小悪魔願望が芽生えた私。
この本をバイブルに、様々なトライ&エラーを
繰り広げることになるのでした。
また、私は、とある超高級ブランドの
社員として勤めていたのですが、ここで
長きにわたり私を育ててくれた上司の
女性がとにかくモテるモテる。
すでに結婚されお子様もいらしたのですが、
男性のお客様・同僚・上司・ご友人たち
のみならず、女性にもモテモテの彼女。
生きる見本を毎日のように観察&分析。
仕事において自分の顧客をつくる上でも、
男性にモテるためにも、非常に多くのことを
勉強させてもらいました。
ちなみに、私は、とくだん美人でもなく、
スタイルが良いわけでもなく、客観的に
分析して強いて言うなら、チュウノチュウに
1割オマケしてもらってジョウに見えない
こともない。
といった感じだろうと思います。
そんな私が、自分なりのモテ研究を
通してどうだったかと言うと、
“ボチボチいい感じなんちゃいますか?”
でした。美人でも、他にこれといって
取り柄があるわけでもない私に、
男性陣が寄ってきてくれる。よっしゃ。
この何とも気持ちのよい感覚に味をしめた私。
どんどん性格が悪くなっていきました。
いわゆる異様に理想が高い女性へと
華麗なる転身を遂げたのです。
言うなれば、妖怪高飛車女です。
そして、この妖怪高飛車女の特技は、
外見はニコニコ・心の内はドロドロです。
だから、誰にも性格悪いのはバレない。
心の中では、
「年収はこれくらいじゃなきゃね」
「聞いたことない中小企業なんてノンノン」
「やっぱ自営業・医師・弁護士・税理士でしょ」
「やっすい腕時計してんなぁ」
「ナイフとフォークの使い方汚なっ」
などなど。ひゃー、マジで性格悪すぎ。
過去の自分だったとしても、こっこわい。
マジでごめんなさいです。
そんなこんなで、
ありとあらゆる合コンに顔を出したり、
一人でも通える行きつけのBARをつくって
夜な夜な飲みに行ったりと、アクティブに
行動する一方、お相手に求める理想や条件
だけが大きく肥大化し、どんどんと
遠のいていく結婚への道。
交際に至るまでの男性もなかなか現れず、
「もう、福岡では私に叶うオトコはいない」
なんて考え出す始末。
まったくもう、自分のことは棚に上げて、
何をほざいてるんだかって感じです。
福岡の実家に両親と共に暮らし、ろくに
家事も手伝わず、家にお金を入れることもなく、
ただ、夜な夜な酒に酔って帰ってくるだけの
ロクデナシ娘だったくせに。苦笑。
ということで、今回は、“モテ研究”と共に、
いかに私がピュアさを忘れ去っていったか、
についてでした。
次回は、こんなに性格が悪くなっちゃった
最中に出会った可哀想な彼について書きます。
お読みくださり、ありがとうございました。
続編も、よろしくお願いします!