〜恋愛依存症克服への道〜①そもそも恋愛依存症ってなに?
私が、ある人から「まゆこさんは、恋愛依存症ね」と言われたのは、40歳の誕生日の直後でした。それを聞いた時、「確かに、いつも恋愛はうまくいかないし、この歳まで結婚できてないけども、まさか私が“依存症”ですって?!そういうのって、精神的に病んでる人がなるんじゃないの?!」と耳を疑いました。しかし、ネット検索してみると、恋愛依存症の人の特徴や心理がまるで私そのものでした。
いくつかの代表的な特徴として、
・好きな人中心の生活
・恋人の全てを把握したい
・ネガティブな思い込みが激しい
・常に不安 など
ちなみに恋愛依存症は病気ではないそうです。
いくつか恋愛依存度を診断するサイトも試しましたが、結果はもれなく依存度“高”。
あくまで“私の場合”ですが、まずは恋愛依存症だった時の私の特徴を紹介させてください。
【誰かとお付き合いしている時】
・いつも言い寄られるパターンで交際スタート。追われる恋愛だったはずが、結局いつも私が追いまくる形になっていく。
・恋人に直接は聞かないが、一日や一週間のルーティンを推測してだいたい把握している。
・恋人がそのルーティンから少しでも外れていると、何かやましいことでもあるんじゃないかと疑い不安になり始める。
・LINEの未読はまだOKたが、既読無視だと他のことが手につかないほど不安になる。他の女と一緒なんじゃないかとか、嫌われてしまったんじゃないかとか、離れて行ってしまうんじゃないかとネガティブ妄想が駆け巡る。
・もし喧嘩をして、別れを切り出されたりしたら嫌だから、争いごとにならないように自分を押し殺して相手に合わせまくる。
・常に携帯電話が気になる。恋人から連絡が来てないか、家でも仕事中でも数分おきにチェック。何をしていても気もそぞろ。
・恋人と会うことを最優先させたいので、基本、自分の予定は空けておく。
・恋人に会えるのなら、真夜中だろうがいつだろうが対応可能。
・恋人の交友関係(特に女性関係)を、インスタやFacebookで総チェック。過去の投稿も全て把握。可愛い女の子は全員ライバル視。
・「私は何も気にしてませんよ」のフリをしているが、内心穏やかではないため、夜な夜なむっつりとSNSパトロールに明けくれる。
・基本、女性としての外見に自信がないため、彼の周りの可愛いキラキラ系女子はもれなく敵視。
・褒められたい、いい嫁になると思われたい、幻滅されたくないがために、全ての家事を完璧にやろうとする。特に料理。
・結婚を意識してもらうため、理想のいい嫁像を演じて尽くしまくる。
・恋人が聞いてる音楽を好きになり、聞きまくる。相手が好きな芸能人のテイストにファッションやヘアスタイルを寄せる。
・たとえ自分のものを買い物する時も、恋人が好きそうかどうかで物選びをする。
・例えどんなに酷い扱いをされても、別れを切り出されたくないから何も言えない。ぎゃーぎゃーと騒ぎ立てない方が美徳であると思っている。
・でもストレスが溜まりすぎると、一人の時に物を投げたり壁を殴ったりして、破壊することもあった。
・恋人の考えてることがわからない時は、本人に直接聞かずに、ネットや本物の占い師に占ってもらう。そして更に推測の域を超えずモヤモヤする。
・嫌われたり、離れていかれるのが怖いから、基本的には従順ないい子にしている。
・少しでも優しくされると、その優しさを失いたくないがために、更に従順になり忠誠を尽くす。
・恋人のためなら、時間もお金も惜しみなく使える。疲れないし、むしろ喜び。
・仕事中もプライベート時も、恋人と一緒でない間は、彼のことばかり考えている。ましてや関係がうまくいっていないときは、24時間ネガティブ思考の塊。
・一人、または友人と過ごしていても心底は面白くない。恋人と一緒にいる時だけ楽しいと感じる。
・本当は好きでたまらないし甘えたいけど、重い女だと思われたくないから、器の大きな女性に見せかける。
・恋人が離れていってしまうんじゃないかというネガティブ思考が強過ぎて、毎度本当にその通りになってしまう。
・去り際、別れ際まで、カッコつけて言いたいことを言えずじまい。
【彼氏いなくてフリーの時】
・誰かの彼女じゃない時の私は、女として価値がないのではないかと自信を失う。
・だから常にモテて自尊心を保ちたい。女は男に求められてこそナンボなのだと信じていた。
・いつも女同士でつるむのとかあり得ない。モテない女と思われるのは恥ずかしいことだ。
・恋人がいない自分は恥ずかしい。
・恋愛や結婚に関するめでたい報告を他の女性から受けた場合、すごく祝福しているように見せかけて、内心では素直に喜べない。むしろ嫉妬したり焦った。
・典型的な、他女性の不幸話は蜜の味状態だった。
・たとえば、「いい歳こいて、女子会とか、〇〇女子とか、女子っていうなよな。みっともねぇ。」とか、内心は特に女性に対して厳しかった。
・同い年や年上で独り身の女性を見ると安心したが、自分はそうなりたくないとも思った。
・ラブラブなカップルを見ても、結婚していない限り、どうせ別れるくせにと思っていた。
・素敵な男性が結婚指輪をしていると、なんで私は誰からも嫁としての需要がないのかと悲しくなった。
・これまでの人生、家族や友人や恩師や同僚にはすごく恵まれて申し分ないのに、なぜ男にだけは恵まれないのだろうかと疑問に感じていた。
・同じく仕事は順調なのに、恋愛だけはうまくいかないのは何でだろうかと疑問だった。恋愛には相手が必要だから更に難しいんだと思っていた。
・家族や女友達と過ごしていても、心の底からは楽しめない。むしろ、寂しいし虚しい。
・一人旅や一人外食は好きだが、周りから寂しい女に見られるのは恥ずかしくてごめんだ。
・そんなに綺麗じゃない人妻を見ると、何で私は誰にも選ばれずに独り身なんだ?と我を憂いた。
・寂しさを埋めるために、ほぼ毎日飲みに行った。そして、毎度ひどく泥酔していた。
・お酒に酔うと、よっぽど生理的にムリな男でない限り、オッケーになった。
・家でも一人で寝る間際までお酒を飲んでいた。ベランダや換気扇の下でタバコを吸っている自分がみじめで、虚しさを感じていた。
・恋愛小説や映画で一喜一憂するくらいなら、自己啓発や歴史小説を読んだ方がマシだと思っていた。
・幸せそうな人を見ると、「いいな。この人達は幸せ沸点が低くて。」と思っていた。
・寝る時、一人ベッドの中で「老後も一人で過ごすのだろうか」と考えて、すごく不安に駆られていた。
・弱い自分の内面を他人に悟られたくないが故に、いつも元気で明るくて強くてかっこいい理想の女性を演じまくっていた。
・実際に、「まゆこさんには悩みが無さそう」と言われていたし、ますますその期待に沿わなきゃいけないと頑張っていた。
・スピリチュアルや神頼みをする弱い自分はキモいと思われるんじゃないかと思い、ひた隠しにしていたが、藁をも掴む思いでこっそりと縁結び神社を巡ったり、パワーストーンに頼ったりした。
・それでも全然結婚できないから、神も仏もいないと思った。
・特段、性格が悪いわけでもなく、むしろ私は性格がいい方なのに、なぜ結婚できないのか不思議だった。周りの人からもそう言われていた。
・いつも一人で寂しいし満たされなかった。誰か私を愛してくれと思っていた。
・肌寒くなってくる秋口、誕生日、クリスマス、正月の度に、更に強い孤独感を感じていた。
・母から男を見る目がないと言われて、腹立たしかったが、この言葉が耳に残っていた。
・星占いは、恋愛についてのパートしか頭に残らなかった。が、12年に一度の結婚のチャンスとか、電撃婚もあり得るとか、ことごとく当たらなかった。
私、表向きはめっちゃいい人だったし、めっちゃ明るくて元気で人生充実してますって感じに映ってたと思うんですが、こと恋愛のことになると、ほんと性格激悪でした。改めてびっくり。自分でも苦笑いです。
こんな風に、誰かとお付き合いしていない時は、なぜだか分からないけど、ずっと寂しくてたまらなかった。たとえるなら、心にずっと隙間風が吹いていて、寒くて冬の体のようにギューと萎縮しているような感じでした。それに、恋人がいないと、とたんに自信を持てなくなり、自分は女性としての価値がないのだと嘆いたり。その反動で、他の女性を見下したり、攻撃するような思考でいっぱいでした。
そして、誰かとお付き合いしている時は、私のことを好きと言ってくれる人を、何としてでも自分の元につなぎとめておきたい。再び一人で寂しい思いをするくらいなら、彼に捨てられないために何だってやる。
これが、まさしく恋愛依存症だった時の私でした。自己犠牲なんて問わない。自分というものを見失ってしまう。そこまでしても、恋人やその関係自体に、依存していました。
いかがでしょう?
私と同じような人っているのかな?
結局、私の心の中には、ずっと満たされることのない空洞があって、それが寂しさの原因になっていました。そして、それを埋められるのは、男性からの愛を感じることでだけでした。
ただ、当時は自分の心の空洞の存在にさえ気づいておらず、ひたすらに愛を探し求めていたのです。そして、まさかこの空洞が、私の数々の失恋をも引き起こしていただなんて、知るよしもありませんでした。
さて次回からは、この空洞の存在に気づくまでの道のりについて綴ります。
お読みいただき、ありがとうございました。