緊急手術と女性とタクシーと
配車依頼があり、とある病院で乗せた女性。
とても急いでいてイライラしている。
焦っているようでもあった。
タクシーの中では家族なのかパートナーなのか、いろんな人に電話をかけていた。
本人も焦っているせいか、相手が話を聞いてくれないと、イライラするー!と叫んでいた。
「ごめんね、運転手さん」と言いながら、自身の体調のことを話してくれた。
血液検査で白血球の数値が異常だったらしく、病院の先生曰く、3年に1人の割合らしい。
本当は来週手術だったのだが、さらに数値が悪化したらしく、今日の夕方に緊急手術をすることになったという。
子どもの預け先や入院の準備をしないといけないこともあり、慌てて自宅に戻ってきたというところだった。
しかも猶予は1時間ほどで、麻酔を打つから飲み食いもダメでイライラしてたらしい。
ただ、そのままにしておくと敗血症になるようで、その恐ろしさを医者から告げられたそうだった。
見た目は全然体調も悪くないくらい勢いのある話し方だったのだが、本人曰く体調はあまりよくないようだった。
手術の無事を祈るばかりである出来事だった。
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