どんな老後を迎えたいのか
タクシーにはたくさんのお年寄りが乗ってくる。
車の免許を返しちゃって、あしがない人。
体調崩して自転車にも乗れない人もいる。
中には車椅子でなかなか動くのも大変な思いをしている人も。
カートみたいなのを使っている人も多くいるけど、まだなんとか歩ける人。
車椅子は軽いのもあるけど、本当に重たい。
車に積むのも一苦労する。
夫婦で乗ってくるお客さんもいるし、
そのとき、どちらかが車椅子の場合もある。
会社で現役時代にはバリバリ働いていただろう旦那さんが、
奥さんの車椅子を押して必死に身の回りを世話をしていながらも奥さんに罵声を浴びせられていて、疲弊している顔をしていたり。
逆に奥さんが旦那さんの世話をしているけど、強い奥さん前では旦那さんは何も言えない状態の夫婦もいる。
また、早くに奥さんを亡くして寂しそうなその後を歩んでいる旦那さんがいたり、
逆に寝たきり状態の旦那さんは施設だからと40年近くバリバリ働いてきたし、まだ自分の体は元気だから今のうちに楽しもうと日々充実している奥さん。
一人暮らししているおじいちゃんにもいろんな人がいて、
身なりに全然気を使わない人。
現役を退いても革靴履いてカッチリしたスーツみたいなのを着ている人。
腰や首まで曲がっていて、歩くのも大変そうでも、フリースに毛玉1つついてなくて、いつも真っ白な靴下履いているおじいちゃん。
人がどこに意識を向けているか、
普段の生活に自分の気持ちをどこに向けているかが垣間見れる瞬間だった。
どんな状態でも身なりに気を遣う大切さを学んだ。
そして、
自分が年をとったときにどうなっていたいか、こうなりたくないが具体的になっていくヒントがもらえた気がした。