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ロスジェネ世代のための転職準備のススメ Vol.1

前回まで「転職は日本経済を救う」として、自分のこれまでの4回の転職の経緯を中心に語ってきた。
59歳で4回目の転職を果たしたところで体験談は終わり、自分が誰に何を訴えようとしてこのコラムを書き続けてきたか、今一度見直してみた。
結果、私が対象にすべきは就職氷河期世代、今の40代を中心とする、いわゆるロスジェネ世代であることを再認識した。
バブル後の日本経済の崩壊で、各企業が採用を手控え、世代全体が就職に苦労した世代。
結果納得のいかない就職をしたり、いやそれならまだましで、正社員になれなかったり、フリーターになったり、、
本人に何の落ち度もないのに、そうした憂き目を見た人の多い世代。
本来第二次ベビーブーム世代で、第三次ブームを生み、人口減少に歯止めをかけることが期待された世代が、そうした就職難のあおりで結婚がしづらく、結果子供も産めなくなっている。
いや、 よしんば結婚できたとしてもそうした就職事情では満足な所得が得られず、子供をもうけないか、産んでも一人という状況だろう。

そうした世代にこそ、人生100年時代、まだ折り返しにも来ていない、チャンスはある、準備しよう!と応援するのが、私がすべきことなのではないか?
体験記を書いた後、ふらふら考察を重ねた結果、そういう考えに落ち着いた。

対象は決まった。「日本経済を救う」という当初タイトルから考えても悪くない。
タイトルは新たに「ロスジェネ世代のための転職準備のススメ」としよう。
では、何を語る?
体験記はもう語った。十分、というか書き過ぎだろう。

語る相手は今働いている環境に満足していないロスジェネ世代だ。、
そんな彼ら彼女らに語るとしたら、、、どうすれば今の環境を抜け出せるかだ。
そんなことが語れるのか?
ロスジェネ世代が今どうやって働いているかも知らずに。
中には希望した会社で希望通りに働いている人もいるだろう。
そういう人は対象ではない。
それから、不本意な就職をして、そのあと自力で転職した人、そういう人も対象にする必要がない。
私が何等か力になれるとしたら、、、不本意な就職をして、不本意な日々を過ごしながら、その場にとどまっている人だ。
あるいは、「正社員」になれず、アルバイトなどでつなぎながら、なんとか「正社員」になろうとしている人だ。

突然だがここで私の「正社員」に対する考えを整理しておく。
私は大学を出てから60歳になるまで、失業していた時期を除けばすべて「正社員」として働いている。
給与は保障され、社会保障も完備している。
そういう安全な場所にいながらこういうことを言っても説得力がないかもしれないが、私の「正社員」に対する考えは、

そんなものはなくしてしまえ

だ。
いや、子育てが終わり、ローンも終わった今だから言えるセリフなのだとは自分でもわかっている。
が、同時に自分は昔から独立起業にあこがれていた。
後者の自分がそう言わせるのだ。
もし「正社員」という権利がこの世の中になければ、どうしたって独立自営に向かったはず。
日本の力を削いでいるのは「正社員」なのだと思う。
今のニュースは、「非正規」と「正規」の格差、、、という比較をする。
正規ってなんだ?
トヨタ労組は野党支援をやめたという。そりゃそうだろう。
所詮彼ら正社員は会社側の人間の集まりであって、非正規や下請けなどの労働者の味方ではないのだ。
正社員になり、組織に逆らわず出世して、経営者になればめっけもん。
そんなことに能力を費やす連中がトップにいる会社に何の未来があろうか。
そういう会社であれば、既得権益の保持が最優先される。そういう形で国に圧力をかける。規制をそのままにする。
そういう会社の集合体、規制緩和ができないである日本に何の魅力があろうか。

なので「正社員をなくしてしまえ」なのだ。

だが、今のロスジェネの何割かは、正社員を目標にしていると思う。
正社員についたロスジェネでも、そのうちの何割かは、もっとましな会社の正社員になりたいと考えているはずだ。
それはそれでいい。

私は、現状を変えたいと思っているロスジェネ世代が、そう思いながら仕事に追われ、あるいは日々に流され、何をしていいかわからないでいる、という前提で、彼らに助言をしたい。

次回から書いてみよう。


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