転職先を見つけたい看護師、あるいは宣伝力が試されるこれからの病院
看護師の職場環境は厳しい現実に直面している。
人間関係、人手不足、低賃金、体力仕事、そして超高齢社会の現実。多くの看護師が解決策として考えるのが、転職。
スタッフと話せば「いつまで働く?」と転職の話に、看護師同士の交流会に参加しても「スキルアップするなら転職」と言われることも。
では、果たして転職は正義なのか?
私は正義だと思う。ただ、それは適切な手段として職場を選択した場合の話。新しい職場環境で新たな人付き合い、心機一転生きやすくなるかもしれない。
ただエージェントに依存した転職は、期待外れの結果を招きかねない。エージェントに頼り切った転職は勧誘みたいなもの。
他社に情報収集を任せると、本来の自分が望んでいた環境や理想とはかけ離れた職場に行きつくかもしれない。これでは、結果的に転職を繰りかえすことに…。
ちなみに転職エージェント業界では、看護師を「玉」と表現することがあるらしい。看護師が市場において資源であることは確か。
でも、「玉」って…。直接的な表現をすれば、当たればお金になり、無くなったら補充して、また的に当てる。まさに都合のいい存在…。
正直、転職に期待するのも、転職にかける労力にも、もううんざりじゃない?
今回は、転職エージェントへのアンチがしたいワケではなくて、病院の宣伝力をもっとあげよう!というお話。
実際、私は転職エージェントからの頻コールにうんざりしてSNSで転職先を見つけた。それは病院の宣伝力があったから。
病院の宣伝力っていうのは、病院の取り組み、看護部長の人柄、職員の働き方とか。理念やHPやネットにある表面的な情報ではなくて、もっと深く目に見える形で職場の様子を伝える事が重要。
病院自体が宣伝力を身につければ、エージェントに払う金額を患者さんのため、職員のため、病院のために使えるのではないか。
職場に適した人材が、活動に賛同してくれる看護師が自然と集まるのではないか。
そして病院が宣伝力を高めるためには、おのずと内部のクリアアップが必要になる。職場はエージェントに依存するのではなく、個々の看護師の意思に基づくべきだと思う。