アイドル目指したわけ/乃木坂オーディション編


2012年12月
待ちに待った乃木坂46.2期生のオーディションがあった。

前回の反省を生かして、発表されてからすぐバストアップと全身の写真を撮って書類を書いて応募した。

もうあんまり覚えていないけど、1ヶ月後に乃木坂46運営から自宅に郵便が届いた。

内容は

「2期生オーディションの書類審査に合格しましたので面接審査にお越しください」


信じられない!と同時にやっぱりな、ともおもった。今もだけど、なんだかいいことがある直前は予感がする気がする。落ちてる場面が想像できないと言うか、なんというか。

次の年の春くらいかな、格好が半袖のワンピースだったから覚えてる。

面接会場には同世代の可愛い女の子がたくさんいた。自分は中学一年生、親にも言わず一人で電車を乗り継いで会場に向かっていた。
すごく心細かった、でもアイドルになりたかった。だから一人でも平然とした顔で会場に向かった。緊張した顔を見せてたら周りの女の子に舐められると思った。

面接で話した内容は、(名前・年齢・得意の歌1フレーズ・自己PR)だった気がする。

わたしは当時からすでに尖っていてなにか気を衒ったことをしなくちゃ!!印象をのこさなきゃ!!っていう気持ちで、自己PRで

「足の指の関節が人より多いです」

なんてことを言ってしまった。(でも本当に多いよ)


反応は、はぁ…(^^;)って感じ。本当に苦笑いだった。シーンってしたし空気が変になった。 

でも13歳だったから、よし!これで変な子アピールはできたぞ!と得意げだった気がする。



事務所から駅までの帰り道、手応えをまっったく感じなかった。


滑ったんだな、ってわかった。意味もなく帰り道の途中にある本屋さんに入ってさっきまでの出来事が受け入れられなくて無駄に2周、3周した。
何年もずっと入りたかったグループの、ずっとなりたかったアイドルのオーディションでわたしは大滑りしたのだ。何か振られたわけでもないのに自ら変なこと言って。

もちろん結果は予想通り、事務所から追加で連絡は来なくて気づいたら乃木坂46の2期生合格者が発表されていた。


中には私と同い年の子もいてすごく悔しかった。
年上の子が受かってたらまだ年齢のせいにできた。


でもそんなことはなかったしきっと受かった子達は私のように変なこと言って滑ってないんだろうなってちょっと思い出して恥ずかしい気持ちになった。

もう無理だ、今回の私の人生でアイドルになることは無理なんだ。だって乃木坂以外入りたいとこないしここ以外でアイドルにはなりたくない。私は乃木坂46のコンセプトが大好きなんだ、もう諦めよう。3期生の応募が始まる時私はきっともういい大人だ。アイドルなんて言ってられない、学生生活を謳歌しよう。SNOWで可愛い写真を撮って自分磨きなんて考えなくていいしやりたいことだけやればいいや。


いつのまにか中学1年生だった私は高校2年生になってた。


つづく

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