マエストロことをちょっとだけ
『音楽の友』4月号は、2月に逝去された小澤征爾さん追悼特集。
冒頭の片山杜秀さんの文の中で、クスッとしてほっこりするマエストロのエピソードが2つ上げられていたのだけれど、しかし片山さん曰く「ブラッハーの、変拍子に満ちたキテレツなリズム法を咀嚼するための教養と技芸には恵まれすぎていた」。
音楽と他の活動(例えば政治活動)に結びつけることなく(その善し悪しは別の話)、決して頭でっかちにならずに音楽を探究する、「直向きさ」の才能があるとも言えて、単純に「天才」という言葉で表現はできないのかもしれないと思った。
生演奏はもう聴けないが、小澤さんはたくさんの音源を残しているので、まずは音をたくさん聴くことが、「頭でっかち」にならずにマエストロを知る、一番の近道に他ならないと、改めて思う。
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