古参と新参のお話。
ハンドボールをはじめとした「すべてのジャンル」の古参と新参の真面目な話。
日本ハンドボールリーグは、新たに葦原さんというスポーツビジネスに精通した方が代表理事に就任されました。
その葦原さんがこのようなツイートをされました。
チームからの意見で印象に残った内容の1つはコアファン比率高すぎ問題。その背景にはハンドボール界はハンドボールの魅力しか伝えてないからというご意見。ハンドボールそのものでなく、もっと選手のキャラやストーリー、想いをみんな表現していかないと一般のファンに届かない、と。鋭いご指摘。
— 葦原 一正 (@kazu_ashihara) June 4, 2021
これ私は声を大にして言いたい。
私は”かぷ夫”(かぷお。私の夫。)に連れられて、初めて野球を観て、初めてプロレスを観て、初めてハンドボールを観て、最近なんか初めて大相撲も観た。
そのどれも私はルールやシキタリを全く知らない100%の新参者だった。
どのジャンルにも、「気持ち」や「期間」の重みを持った古参ファンがいた。
カープに関しては、カープ芸人やカープ女子が出てくるよりも前から観ていたから、あのときに何が起こったのかをよく見る事ができたと思っている。
私が新参者としていくつかのジャンルを見てきて思ったことは、
『優越感に浸りたい人が多い』ということだ。
選手と親しくなりたい、特別なファンでいたい、何か得をしたい、業界通ぶりたい、人に自慢がしたい…
そういう我欲が透けて見える人が多い。
もしお金持ちでタニマチなら、それらの欲求をお金で叶えるのだろう。(それは自由だ)
問題はお金でなく「気持ち」や「期間」で優越感を得たいと思っちゃってる人だ。
そういう人は、新参が来たらマウント取ったり排除したりしようとする。
自分の優越感がなくなっちゃうかもしれないからね。
本来、ジャンルが栄えるということは古参もいて新参もどんどん増えていくということだと思う。
競技者も観客も増えていく良い循環が出来ている状態のことだと思う。
優越感を求めた我欲によるマウントではジャンルは栄えない。
ジャンルが栄えることを願っているのか、我欲を満たしたいだけなのか、
自分の本心がどちらなのかを自覚することは大事だ。
ジャンルが栄えることを願う顔しながら我欲を満たそうとする人は意外と多い。
それは自分も周りも微妙な空気感になるだろうから、せめて自覚しましょうよ、と思う場面が多かった!!
新日本プロレスの当時オーナーが「全てのジャンルはマニアが潰す」と発言したことが一部界隈で話題になった。
吉田豪さんがその発言とアイドルファンの言動を含めて書いたコラムがある。
それを踏まえての対談も。
最近だと、為末大さんがこのような記事を。
もちろん、下心なく我欲なくジャンルを愛している人は多くいるし、新参者に優しい古参の人も多くいるので誤解のないように。
もう一つ大事なことは、『楽しみ方は人それぞれ』ということだ。
奥深いハンドボールの戦術が好きな人もいるだろうし、
フィジカルの強さやスピード感が好きな人もいるだろうし、
美男美女選手が好きな人もいるだろう。
美談やストーリー性が好きな人もいるだろう。
大事なのは、人の楽しみ方を貶さないというだけだ。
「カープ女子」がたくさん球場に来るようになった頃、古参ファンが賛否両論だったことがとても印象深い。
彼女たちは彼女たちなりの楽しみを見つけてくれたのだからそれで良いじゃないかと思ったものだ。
私はハンドボールのルールも理解しきれてない新参者だけど、
「なんか早すぎて激しすぎてよくわかんないけどめちゃくちゃかっこいいーーーー!!!」
と思った初期衝動をずっと大事に、そしてその格好良さを少しでも写真に残せたらと思ってこのnoteを書いている。
ハンドボールはとても面白い競技だし、たくさんの楽しみ方を含んでいる。
この先たくさんの新参ファンが来るだろうし来てほしい。
その時、古参ファンはそれを受け入れる心をちゃんと持っていてあげてほしい。
人の楽しみ方(ルール遵守は大前提)を否定しないでほしい。
それだけで、そのジャンルが持つ価値やポテンシャルを最大限に活かして、多くの人が多くの楽しみ方をできるような温かい広がりのあるものにしていけると思う。