飼い主の独り言6 〜お猫様の飼い主をさせて頂いております〜
言いたくはないが言わずにおれない
暑かった!
仕事疲れた!
寝不足だし
ニャンのせいで…
はい、あなたのことよ、3号
大きな病気で死の淵を彷徨い、片目を失った3号
誰よりも元気で賢く、そして甘えん坊
生後半年頃までは夫が望んだ通り、彼にくっついていたが、その後はお母さん子になってしまった
2号もマザコンで
私はモテモテなのだ
夫は拗ねている
正直、少し気分が良い
が同時に面倒に思うこともある
ニャンというのは気ままで、気分がいい時しかスリスリしないし普段は知らん顔、
なのが良いのだ
それが、夜な夜な寝苦しくて目が覚めると、頭のあたりにピトッとくっ付く毛むくじゃらの物体があったりすると、どんなに可愛くても条件反射で押し退けてしまう
3号よ
想像してください
あなたはスヤスヤと夢の中
そこへニャンがやってきてあなたの頭の上や横にピトッとくっ付く
あなたが寝返りを打とうものなら、あなたの枕の空いたスペースは、もはやあなたのものではなく、ニャンのベッドとなり占拠されて、気付けばあなたの頭が僅かに残ったスペースに遠慮がちに乗っている、という状態になっている様を
これを毎晩やられては…
いくら愛していても可愛くても
堪りません
なのだ
3号は安心しきって少々押しのけても起きない。クークー可愛い寝息を立て爆睡
可愛い!!
可愛過ぎる!!
だけど動けなくて辛くて3号から枕を取り返そうとしてしまう私
ごめんよ2号
あぁそして1号よ!
あなたが枕に来てくれたら私は押しのけないかもしれない
何故ならあなたのThe 猫な振る舞いがあなたを高貴なものにし、あなたのスリスリは私に、いや私達夫婦にとって特別なものになっているのだよ
だから、もしあなたが私と一緒に寝てくれたなら、私は本当に踊る
心はDancing Catになることであろう
なんのこっちゃ
話を戻して
私達夫婦から見て3号は、ニャンではなく、ワンなのだ
ボールを投げれば走って取りに行きくわえて戻って手に乗せてくれる
もはやニャンとも言えぬ振る舞いだ
1号が情けなく思う気持ちが分かる
それでも
例え3号が実は猫型のワンであったとしても
可愛いのだ
押し退けつつ可愛くてたまらないのだ
そうです、はい
私はあなた達の下僕です
押しのけてごめんなさい、寝ぼけてるんです
鞭打たないで下さい、御主人様
申し訳ございません
このようにして寝不足の私は今夜も寝不足になるのだろう
押し退けつつ
愛おしくて愛おしくて
飼い主と言いつつ、へへーぇっと這いつくばってスリスリしてくださるお猫様の言いなりになる
う〜ん
何とも複雑だなぁ、飼い主というのは
飼い主?
私はこの方達の飼い主をさせていただいている下僕です